朝ドラのオーディション
「朝ドラ」として長年親しまれているNHK連続テレビ小説は、1961年から続いており、これまでにたくさんの俳優が出演してきました。
特に、朝ドラのヒロインは「人気女優の登竜門」と言われるほど注目されているので、若手女優の中には「朝ドラヒロイン」になることを目標にしている人も多い程です。
朝ドラのヒロインや、その他の出演者を決めるのは、オーディションの場合とオファーの場合があります。
毎回話題となる朝ドラヒロインのオーディションですが、全作品のヒロインがオーディションで選ばれた訳ではありません。
オファーで朝ドラヒロインになった女優
・2010/ゲゲゲの女房 松下奈緒
・2011/おひさま 井上真央
・2012/梅ちゃん先生 堀北真希
・2013/ごちそうさん 杏
・2014/花子とアン 吉高由里子
・2017/ひよっこ 有村架純
・2018/まんぷく 安藤サクラ
・2019/なつぞら 広瀬すず
・2019/スカーレット 戸田恵梨香
・2020/おちょやん 杉咲花
・2021/おかえりモネ 清原果耶
・2021/カムカムエヴリバエ 深津絵里
・2022/ちむどんどん 黒島結菜
朝ドラは最初に作品が決まるため、イメージにぴったりの女優がいれば、オーディションを開催せずにオファーで決まります。
オーディションを開催する場合は、ヒロインオーディションで毎回約2,000~3,000人が参加します。
その他の出演者オーディションにも、毎回たくさんの俳優が参加しています。
今回は朝ドラオーディションに落ちた女優を、選ばれなかった理由も交えて紹介していきます。
朝ドラオーディションに落ちた経験があるヒロイン女優
朝ドラヒロインを務めた経験がある、今をときめく人気女優達のほとんどが、一度のオーディションに合格して、すぐにヒロインになれたわけではありません。
ほとんどが、何度もオーディションに挑戦して、ヒロインの座を勝ち取った女優ばかりです。
はじめに、何度もオーディションに落ちた経験を繰り返して、ようやくヒロインに抜擢された人から紹介していきます。
福原遥
「舞いあがれ!」(2023年)でオーディションに勝ち抜き、ヒロインに抜擢された福原遥さんは、これが4度目の挑戦でした。
これまでのオーディションでは、最終審査に残ることもできなかったそうですが「舞いあがれ!」のヒロイン・舞のふんわりした優しい雰囲気の中に芯の強さがある女性の役は、福原遥さんのイメージにぴったりですよね。
杉咲花
「おちょやん」(2020年)のヒロインを務めた杉咲花さんは、それまでに朝ドラヒロインオーディションに3度挑戦していました。
2016年に放送された「とと姉ちゃん」では、ヒロインを演じた高畑充希さんの妹役として出演した杉咲花さんですが、「おちょやん」のヒロインは、同世代の俳優の中でも突出した演技力を見込まれてのオファーで実現しました。
川栄李奈
川栄李奈さんは「カムカムエブリバディ」(2022年)のヒロインオーディションで、見事にヒロイン役を勝ちとりましたが、なんと6度目のオーディションだったそうです。
ヒロインオーディション経験が多い川栄李奈さんですが「べっぴんさん」のオーディションの時には「ブラウスとスカート」という服装の指定があることを確認せずに、Tシャツにジーパンスタイルで行ってしまったという失敗談も。
趣里
趣里さんは2023年後期の朝ドラ「ブギウギ」のヒロインの座をオーディションで勝ち取りました。
朝ドラヒロインのオーディションに挑戦するのは、4度目だった趣里さん。
2016年の朝ドラ「とと姉ちゃん」に出演した時から「もう一度挑戦したい」と思い続けてきたそうです。
「ブギウギ」のヒロインオーディションの時の趣里さんの年齢は32歳。
このオーディションでは、年齢制限の上限が32歳だったため、最後のチャンスだと思って挑戦しました。
朝ドラオーディションで選ばれなかった女優
次に、朝ドラオーディションに挑戦したものの、まだ合格を勝ち取ったことがない芸能人のエピソードも紹介します。
柏木由紀
これまで4回、朝ドラヒロインのオーディションに参加して、4回目の時には面接や演技の審査も突破していまいた。
しかし、その次の審査で「空飛ぶクジラの絵」を書くように言われ、自分が思う一番かわいいクジラを書いたものの、審査員の反応は良くなかったそうです。
森星
モデルの森星さんは「あまちゃん」のヒロインオーディションを受けたそうです。
自分でもあまちゃんのイメージには合っていないことを分かっていたけれど、演技に興味があり、一か八かの挑戦だったそうです。
結果は落選で、それ以来朝ドラのオーディションは受けていません。
ヒロインオーディションに落ちてチャンスを掴んだ女優
朝ドラヒロインのオーディションに挑戦して、落選したものの、他の役として起用されることが多いのも朝ドラオーディションの特徴です。
ヒロインオーディションに落選したものの、オーディションをきっかけにチャンスを掴んだ女優のエピソードを見てみましょう。
吉岡里帆
波瑠さんがヒロインを務めた「あさが来た」(2015)のヒロインオーディションに参加していた吉岡里帆さん。
結果は落選で視聴者として、この作品を見ていたところ「ドラマの後半に出演しないか?」とオファーが届きました。
一度はダメだと思っていた分、本当にうれしかったそうです。
ちなみに吉岡里帆さんは、何度も朝ドラヒロインのオーディションに挑戦していましたが「あまちゃん」のオーディションの時に「じぇじぇじぇ」を使って気持ちを表現する審査で、言葉のすべてに「じぇ」をつけて会話すると勘違いしてしまい、このオーディションには落選してしまいました。
百田夏菜子
ももいろクローバーZのリーダーとしても活動している百田夏菜子さんは、朝ドラ「べっぴんさん」(2016年)に、ヒロインの同級生役で出演していました。
実はこのヒロインオーディションには、ももいろクローバーZのメンバー全員で挑戦しており、全員が不合格だったものの、後に同級生役として百田夏菜子さんにオファーがあったそうです。
岡田結実
「カムカムエブリバディ」(2021年)で女中の雪衣役を演じた岡田結実さんは、ヒロインオーディションに落選した後にオファーを受けました。
ヒロインオーディションでは、台本が難しく、思うようにできずに悔しくて泣きながら帰ったという岡田結実さん、オファーをもらった時には、出演できないと思っていた作品にできることになってすごくうれしかったそうです。
ちなみに、岡田結実さんにとって、朝ドラのオーディションは3回目くらいの挑戦でした。
高橋メアリージュン
モデルとして活躍していた高橋メアリージュンさんは、25歳の時に「純と愛」のヒロインオーディションを受けています。
結果は落選だったものの、後日NHKから連絡があり「話を聞きたいから脚本家の遊川和彦さんと会って欲しい」と言われ会ったそうです。
後日「マリヤという役を作ったから、出演して欲しいとオファーを受けて、ヒロインの兄の恋人・マリヤ役で出演しています。
朝ドラオーディションに落ちた俳優も
朝ドラのオーディションは、本当にたくさんの人が挑戦していて、朝ドラ出演をきっかけに芸能界でブレイクした人も多いですよね。
ヒロインに限らず、ヒロインの家族や恋人、親友役として出演したことがきっかけで、人気に火が付く俳優もたくさんいます。
松下洸平さん、村上虹郎さん、北村匠海さん、山田裕貴さんなど、今を時めく人気俳優たちも、何度も朝ドラオーディションに落選した経験があります。
俳優にとって、朝ドラに特別な思いを抱いている人は多いということですね。