「バンドのオーディションを受けたい」
「今の実力で、どこまでいけるのか挑戦してみたい!」
「でもどんなオーディションがあって、何が必要なのかわからない・・」
そう思って、なかなか進めず悩んでいませんか?
バンドのオーディションには様々な形態があり、チャンスは誰でも掴み取ることができます。
ここでは、
・バンドのオーディションの形式
・オーディションを勝ち抜いていくためのポイント
・バンドオーディション情報
などをご紹介していきます。
ぜひオーディションへ向けての参考にしてみてくださいね。
Outline
1.バンドオーディションとは
まずバンドでオーディションを受ける際、どんなオーディションに挑戦しようか悩みますよね。
ここでは、世の中にいくつもあるバンドオーディションそのものについて見ていきましょう。
1-1.バンドオーデョションの形式
バンドオーディションの方法には、大きく分けて以下のような3つの形式が挙げられます。
オーディションの形式
①デモテープ
②コンテスト
③オンラインオーディション
一体どんなスタイルがあるのか、それぞれ見ていきましょう。
①デモテープ
レコード会社やプロダクションが行っている新人発掘オーディションなどに、音源を送るデモテープオーディションです。
ほとんどのオーディションの一次審査では、
・デモテープ(音源)審査
・書類審査
が基本となるので、まずはこのデモテープ審査を突破する必要があります。
肝心なのは、審査員の興味を惹くこと。
”最初の30秒が勝負”とも言われ、曲の構成特に冒頭の「つかみ」が何より大事になってきます。
どんな曲が目に留まるかはわかりませんが、曲のクオリティはもちろんデモテープの音質にも注意することが大切です。
②コンテスト
ライブオーディションを取り入れたコンテスト形式のオーディションです。
この形式は、観客からの投票や審査員によるジャッジの勝ち抜き戦を用いる場合が多く、優勝者への報酬もレコード会社との契約や特定のイベントへの出演権、デビューまでのサポートや賞金などオーディションによって様々です。
実際にライブでのパフォーマンスが審査されるため、観客をいかに短い時間で惹きつけることができるかが肝心となります。
③オンラインオーディション
オンラインオーディションは、
・Facebookのいいね!総数
・youtubeの再生回数
これらによって合格者を決める方法です。
SNSでは、曲のセンスやライブ技術とは違った実力が試され、「曲は良くてもフォロワーが少ない」バンドにとっては通過するのに苦労する形式です。
いかに話題性があるか、またオーディション前からフォロワーを増やす、視聴者やファンを集めておくことが必要です。
情報発信力や拡散力の強いバンドが有利となるでしょう。
1-2.オーディションに参加するために心得たいこと
オーディションに参加する、応募するためには活動をすでにしていることが大前提です。
ここでは、心得ておきたい3つのポイントを見ていきましょう。
心得ておきたいこと
①”オリジナル”楽曲がある
②魅力的な自己PR
③バンド全員の意思が同じ
①”オリジナル”楽曲がある
オリジナル楽曲とは、オリジナリティがあり、自分たちのバンドの特徴を表すことができている楽曲です。
新しい才能を発掘するためのオーディションなのに、
「どこかで聞いたことあるな」
「ありきたりな歌詞だな」
と思われてしまっては、突破は難しい。
オリジナリティや個性を確立するのは決して簡単なことではありませんが、自分たちのバンドの音楽性を追求すること、日々曲づくりを続けることが一番の近道といえます。
稀にコピーでの応募もOKという場合もありますが、その際はコピーの中にもオリジナリティーを入れられるように工夫しましょう。
②魅力的な自己PR
どのオーディションに参加するにもまずは応募すること、音源審査とプロフィールといった書類審査がオーディションの第一関門となります。
書類審査では、自己PRや活動経歴で審査員の興味を惹くことも大切です。
・バンドのコンセプト
・特徴
・スタイル
・活動方針
・これからの目標
・将来的なビジョン
これらをしっかりと捉えておくことが重要となってきます。
曲のスタイルとはまた違った、バンド自体の在り方を確立していきましょう。
自己PRの書き方については、
「オーディションに合格する自己PR作り3つのポイント」
を参考にしてみてくださいね。
③バンド全員の意思が同じ
極めて重要なことでありながらつい忘れてしまうのが、バンドはチームワークで動いているということです。
どこに向かって動いているのかという最終的な目標とそのための活動方法、音楽性や自分たちの音楽に対する熱量も、バンド内でズレが生じていたら継続していくのは不可能です。
そのような精神的な不穏な空気は、思っている以上に審査員には簡単に伝わるものです。
バンドのメンバー全員の目標が明確で意思疎通がされているということを、オーディションに参加する前に確認しておきましょう。
1-3.オーディションを勝ち抜く3つのコツ
オーディションで勝ち進むためにはどうすればいいのか。
どのようなバンドがオーディションで有利となるのか。
オーディションを勝ち抜くには3つのコツがあります。
オーディションを勝ち抜くコツ
①ファンを持っている
②「売れる」魅力を持っている
③バンド全体の精神力
①ファンを持っている
レコード会社、プロダクションにとって重要な審査基準の一つには、「すでにどれくらいファンを持っているのか」ということが挙げられます。
バンドを売り出すためには制作費、プロモーション費など莫大な費用がかかります。
新人発掘ではリスクがかからぬよう、ファンを多く持っているバンドが選ばれます。
そしてファン投票によって決められるオーディションなどでは、ファンを多く持っているということは最大の強みになります。
一にも二にも、まずはファン獲得に尽力していきましょう。
②「売れる」魅力を持っている
バンドにも様々なジャンルがあります。
正統派ロック
パンクロック
ポップ&キャッチー
ストーリー性がある
アイドル的な人気を持っている
・
・
これまでデビューを勝ち取り、そして”売れた”バンドに共通して言えることは、売れるための魅力を持っていて、そしてそれを見出されたということです。
どんなに魅力的な要素を持ったバンドであっても、それをプロデューサーやレコード会社など関係者に見出されなければ始まりません。
たった一度で諦めず、新曲ができたら送るなど、何度も挑戦してみましょう。
③バンド全体の精神力
長期にわたるコンテスト型オーディションやデビューバックアップを約束されたオーディションなどでは、常に緊張感と戦い続けなければなりません。
そんな時にネックとなるのが、バンド仲のトラブルや精神的に耐えられなくなってしまうことです。
誰か一人だけが先走ってしまったり誰かが心折れてしまったりなど、能力があるのに精神的なことが原因で潰れてしまうことも多くあります。
バンド全員の心を統一しておくこと、精神的なつながりや絆を深めておくこともオーディションを勝ち抜くためには重要となります。
また、オーディションで勝ち抜いていくためには他にも、
・バンドの公式サイトなどHPがある
・SNSでの精力的活動
ということも実は重要だったりします。
今やインターネットで誰もがセルフプロモーションなどのアピールができる時代です。
そんな時代だからこそ、パフォーマンスや曲のクオリティとはまた別の”自ら発信する力”も必要となってきました。
オーディションを勝ち抜くためには実力と人気を獲得するための鋭くて、時代に合わせた情報を発信することが出来る冷静な分析力も同時に身につけていきましょう。
POINT
バンドにも様々なスタイルがあり、どの音楽が優れているということはありません。
実力、人気、独創性、精神力、そしてタイミングが重要なオーディション。
今自分たちはどのように動いているのか、どう動いていけばいいのかを客観的に見る目も必要です。
2.オーディションに向けて
オーディションにいよいよ応募・参加するにあたって注意したいこと、気をつけておくべきことをご紹介します。
是非参考にしてみてくださいね。
2-1.デモテープやプロフィールは丁寧に
デモテープやビデオなどで審査がされる場合、曲の評価以外の部分で不合格となる場合があります。
その要因は、
・デモテープがきちんと再生されない
・ビデオで音が流れていない
・バンドの宣材写真とプロフィールが一致していない
などということが挙げられ、このような初歩的ミスも意外と多くあるのです。
また、プロフィールの内容や文字もほとんど書いていなかったり読めないほど汚いなどは、それだけで選考漏れとなってしまう原因となります。
デモテープの再生不良や音割れなどといったトラブルを防ぐためにも、きちんとスタジオかそれ相応の環境でレコーディングを行い、費用がかかってもエンジニアにマスタリングを頼むなど、提出するデモテープや資料は手を抜かずに丁寧に作りましょう。
2-2.出演時間は確実に守る
ライブ審査での場合、各バンドへは決められた出演時間が与えられます。
きちんと時間を守れたか、その時間内でどれだけバンドの”らしさ”を出すことができたか、ということもとても大切です。
いろんな曲を聴いてもらいたいとは誰しもが思うものですが、時間内に収まりきらないということのないように構成をしっかり立て、自分らしさを最大限生かしたステージ作りを目指しましょう。
2-3.やりきる
オーディションで最も気をつけたいのが、後悔のないようにすることです。
実力を出し切る、やりきるということは、何も本番に限ったことではありません。
バンドにとっての良いパフォーマンスには、経験の積み重ねは必須です。
練習不足でどんなに良く見せようと本番に努力をしても、経験の浅さは耳の肥えたオーディエンス、審査員は簡単に見破ってしまいます。
本番前から”やりきる”ことを意識しましょう。
POINT
オーディションで最もあってはならないことが失敗すること以上に、力を出し切れず悔いが残ってしまうことでしょう。
「もっと練習しておけばよかった」とならないためにも、日頃の鍛錬、バンドの精度を上げることに尽力していきましょう。
3.代表的なバンドオーディション一覧
ここではバンドオーディションを行っている代表的なレコード会社やプロダクション、バンドコンテストを紹介します。
3-1.レコード会社・プロダクションが行っているオーディション5選
①Sony Music Audition
これまでGalileo GalileiやKANA-BOON、ねごとなど数多くのバンド・アーティストを輩出してきたソニーミュージックSDグループでは、随時デビューを目指すバンド・アーティスト・ミュージシャンを募集中。
また、奥田民生、PUFFY、木村カエラなどが所属するアーティストマネジメント会社であるソニーミュージックアーティスツでも随時募集中であり、ソニーグループでは他にも全米ツアーをかけた期間限定のオーディションなど数多く並行して募集している。
②Universal Connect Audition
2016年3月31日からスタートされたユニバーサルミュージックによる新しいオーディション、UCA(Universal Connect Audition)。
全世界60の地域に子会社となるレコード会社、ライセンシーを展開する世界最大の音楽企業 ユニバーサル ミュージック グループの日本法人、ユニバーサル ミュージック合同会社が手がける。
「恋のうた」や「夏ソング」など、毎回異なるテーマによる楽曲を募集(オリジナルのみ)。
アーティストの形態、ボーカル入り、インストなどジャンルは問わず13歳以上であれば誰でも応募可能となっている。
③100年ミュージック
山下達郎、コブクロ、the brilliant green、Superflyなど、これまでに数多くのヒットソングを生み出してきたワーナーミュージック・ジャパン。
オーディションではデビューを目指すシンガー、バンド、ユニットなど新人アーティストを募集する「アーティスト部門」、音楽関連コンテンツ制作に関わるアレンジャー、プロデューサー、作詞・作曲家、プレイヤーなど各種クリエイターを募集する「音楽クリエイター部門」、音楽関連コンテンツ制作に関わるグラフィック・WEBデザイナー、ビデオ・映像ディレクター、プログラマーなど各種クリエイターを募集する「コンテンツ制作クリエイター部門」が用意されている。
④ビクターミュージックオーディション
日本の大手レコード会社の一つであるビクターは、サザンオールスターズ、Dragon Ash、斉藤和義らが所属していることでも知られ、ビクター主催の「ビクターロック祭り」など、ロックに特化したイベントも行っている。
ビクターミュージックオーディションでは、”締め切りなしのノンジャンルオーディション”とした次世代のアーティストを募集しているほか、「ビクターロック祭り」出場を賭けたオーディション、「ワン!チャン!!~ビクターロック祭りへの挑戦~」では、グランプリはビクターロック祭りへの出演、そしてビクターエンタテインメント監修のもとタワーレコードのレーベルからCDリリースが約束されている。
音楽雑誌「MUSICA」、flumpoolやONE OK ROCKなどが在籍する「A-Sketch」、音楽専門チャンネル「SPACE SHOWER TV」、サカナクションやavengers in sci-fiなどが在籍する「HIP LAND MUSIC」による4社共同プロジェクト、MASH A&R。
音楽プロダクション、音楽レーベル、音楽メディアがタッグを組んでいるからこそできる、ロックシーンに変革を起こし、新たなロックの可能性を生み出す継続的なプロジェクトとして2013年に設立。
ただのオーディションではなく、ロックバンドやアーティストの発掘、育成をし、一緒にライヴ制作や音源制作を行うことを目的としたプロジェクト。
1年中応募を受け付けていて、マンスリーバンドに選出、8月のセミファイナルもしくは後期のマンスリーから選ばれるとファイナル出場。
幾度の審査を勝ち抜きそしてグランプリを受賞するとMASH A&Rと契約することができる。
3-2.コンテスト形式大規模オーディション5選
①ROKIE A GO GO
1997年にスタート、国内外から豪華アーティストが200組以上集結する国内最大級の野外ロック・フェスティバルとして今や知らない人はいないほど有名なFUJI ROCK FESTIVAL。
そのステージに立てる権利を賭けたオーディションとして1999年、その前身である「NEW STAGE」が今の「ROKIE A GO GO」へと進化。
WEB投票なども勝ち抜いた15~20組ほどが出演することができ、さらにそのフジロック出演中に行われる投票を勝ち抜いた1組が翌年のフジロック・主要ステージへの出演権を獲得するという、年間を通した大掛かりな企画が毎年行われている。
②出れんの!?サマソニ!?
毎年夏の風物詩としても名高い日本最大級のロック・フェスティバル「SUMMER SONIC」。
このSUMMER SONICへの出演権を賭けたオーディション企画として2009年よりスタートした「出れんの!?サマソニ」。
ファンの間では「出れサマ」としてお馴染みの同企画は、SONIC、RAINBOW、BEACH、ISLANDの最大4ステージの出演チャンスがあり、さらにロックだけでなくEDM、R&Bなどオールジャンルで募集がされており、様々な形態で参加が可能。
二次のスタジオ審査においては全国20か所での開催となり、国内最大規模の新人発掘コンテストとして毎年注目がされている。
③Emergenza Music Festival
世界34か国で行われている世界最大級のインディーズ・バンドのコンテスト、EMF(Emergenza Music Festival)。
1991年にローマで音楽仲間同士のアイデアから始まり、今では150都市にわたるアマチュアバンドの為の世界最大規模のライブコンテストとして毎年約1,000箇所のライブハウスで4,000組近い数のバンドが参加、全世界で毎週コンペティションが行われている。
各ライブ審査では各30分の持ち時間でパフォーマンスをし、オーディエンスの挙手によって通過者が決められる。
※ただし決勝ではプロの審査員がジャッジ
日本国内決勝戦は渋谷O-Eastで行われ、優勝すればドイツで開催されるTaubertal Festivalに出場することができる。
この3日間の野外フェス期間中には海外メジャーアーティストとの出会いや3万人のオーディエンスの前で演奏するチャンスがあり、世界大会で優勝すれば2週間程ヨーロッパでツアーが出来、さらにベストミュージシャン(ベストVo./Gt./Dr./Ba)へは大会スポンサーより機材や楽器の授与が行われる。
④未確認フェスティバル
「未確認フェスティバル」とは、ラジオ番組「SCHOOL OF LOCK」、TOWER RECORDS、ドコモ、レコチョクが運営するインディーズ及び新人アーティストの活動支援サイトである「Eggs」がタッグを組んで開催されている10代アーティストのための参加型音楽フェスティバル。
前身の「閃光ライオット」後継フェスティバルとして2015年に第一回目を迎えた注目フェス。
応募の時点で12歳~19歳であることだけが条件(応募楽曲の作詞・作曲・編曲者も同じく12歳~19歳まで)となり、バンド、シンガーソングライター、ラッパー、ユニット、オリジナル、コピー… メンバーの人数・構成や音楽ジャンルなど自由なスタイルで応募することができ、インストや歌のみでも可能。
一次のデモ音源からスタートし、二次のネット審査でのリスナー投票、三次のライブ審査通過者がファイナルの新木場スタジオコーストへ出場。
優勝者には賞金100万円と全国のタワーレコードでCDリリースができる権利を手に入れることができる。
⑤RO69JACK
ロッキング・オンが主催するアマチュア・アーティスト・コンテスト。
優勝者は、夏はROCK IN JAPAN FESTIVAL、冬はCOUNTDOWN JAPANに出演という一年に二度チャンスが与えられる大型コンテスト。
選考は主にウェブサイト上で行われ、リスナー投票の結果と、RO69JACK製作委員会の推薦により勝ち進んでいく。
音源審査、ライブ映像審査が行われ、入賞アーティストには賞金10万円が贈られる。
エントリー時に登録した2曲目をWEB上にアップし、2曲目もリスナー投票、RO69JACK製作委員会の推薦が行われ優勝者が決定、優勝賞金50万円が贈られCOUNT DOWN JAPAN もしくはROCK IN JAPAN FESTIVALへ出演、さらにロッキング・オンのインディーレーベル、JACKMAN RECORDSよりCDをリリースすることができる。
4.まとめ
いかがでしたか?
ここまで、バンドのオーディションについてご説明してきました。
オーディションに向けてやれることは沢山あります。
曲を作る、SNSやHPを使って自分たちの音楽を発信、ライブに出るなど活動方法はいくつもあります。
技術を磨くことも大切ですが、地道で先の不明確なオーディションであるからこそ、自信と確固たる強い意志を持つこと、バンド全体の高い意識を保つことが重要です。
あなたたちの歌が日本中に響き渡る日まで、進んでいきましょう!