モデルの身長制限
多様性が重視されている現代ですが、モデルと言えば「高身長」というイメージは強いですよね。
モデルになるためには身長制限があるのかと言えば、仕事によってはあります。
モデルを起用するクライアントが、イメージとして身長が高い人を求めている場合、その条件をクリアしているモデルが起用されます。
特に、身長に関する制限があるジャンルと言えば、ショーモデルです。
海外のパリコレなど一流のショーに出演するには、175㎝以上は必要です。
海外のショーで着用する洋服は、海外ブランドの商品がほとんどなので、海外のサイズに合う体型でなければ着こなせないことも、身長制限が設けられる理由です。
モデル体型の基準
モデルが痩せすぎていることで、体に関する悪影響が頻発し、死亡例が出たことも、一時期大きな話題となりました。
所属している事務所からも、厳しい体型維持を強いられるなどして、摂食障害をひき起こす事例も増えたため、各国ではモデルの体型に関する規制が設けられるようになりました。
各国の規制
【イタリア】BMI18.5以下と16歳未満のモデルを規制
【スペイン】BMI18以下のファッションモデルのファッションショー出場の禁止措置
他にも世界各国で規制が設けられています。
それまでは、モデルと言えば高身長でスレンダーな体型であることが求められていましたが、最近はモデル体型にも健康的な美しさが求められています。
さらに、小顔で手足がスラリと長い、どんなファッションも引き立たせることができる、バランスの良い体型が理想のモデル体型です。
ジャンルによって違うモデルの身長
海外のショーモデルのように身長が175㎝以上が条件と言われれば、日本人の平均身長から考えても、限られたごくわずかな人しかクリアできませんよね。
しかし、モデルが活躍するのは、ショーの他に雑誌や、カタログ、広告などジャンルがたくさんあります。
それぞれのジャンルによっても、求められる身長やスタイルは違うので、身長が低くても活躍できるジャンルはあります。
国内のショーモデル
国内のショーモデルでは、海外に比べると、比較的身長制限が厳しくない傾向にあります。
もちろんステージを歩きながら、洋服をPRするので、身長が高い方が見栄えが良いと判断されることも多いですが「見ている人に親近感を持ってもらいやすい」「リアリティがある」という理由から、平均身長くらいのモデルを起用する企業もあります。
また、Sサイズの洋服を取り扱うブランドのモデルに起用されるチャンスもあるでしょう。
国内ショーモデルの身長
・165㎝~170㎝が多い
スチールモデル
ファッション誌や、カタログ、広告のスチールモデルの場合、仕事の幅も広いので、それぞれの身長や体型に適した仕事があります。
特に、メイク用品やヘアスタイルをPRする美容モデルであれば、身長制限もありません。
スチールモデルの身長
・160㎝~170㎝が多い
読者モデル
読者モデルは、プロのモデルではないので、身長や体型に関しても厳しい制限はない場合がほとんどです。
読者の支持を集めて、プロのモデルを超える人気を得る読者モデルもいますし、読者モデルからプロのモデルになった人もたくさんいます。
読者モデルの身長
・150㎝以下~170㎝以上まで幅広く活躍
身長が低くてもモデルになる方法
「身長が低いからモデルにはなれない」と諦める必要はありません。
身長が低くてもモデルとして活躍できる方法は、たくさんあるのでチャレンジしてみましょう。
モデル事務所のオーディションを受ける
「身長、年齢、国籍不問」として所属タレント、モデルを募集しているモデル事務所や芸能事務所はたくさんあります。
個人的にモデルのオーディションを探すよりも、事務所に所属していた方がたくさんの仕事を紹介してもらえますし、身長に合った活動の仕方をサポートしてもらうことができます。
また、モデルに必要なスキルを学べるレッスン等も受けられるので、身長が低くてもチャンスに巡り合える可能性も高まります。
読者モデルに応募する
雑誌の読者モデルも身長制限が少ないジャンルです。
読者モデルは、読者代表として、学生やOLという立場で雑誌に登場するので、プロのモデルのように、スタイリストが決めたファッションを着用するよりも、自分自身の私服等で登場します。
身長が低くても、ありのままのリアルな姿が魅力的な人は、人気読者モデルとして活躍できます。
SNSでファッションやメイクを発信する
最近はインフルエンサーが、若い世代に与える影響力の大きさに注目されています。
InstagramやTikTokでファッションやメイクを発信して、フォロワーが増えれば、雑誌やファッションショーからオファーがくることもあります。
インフルエンサーも、身長に関係なく魅力があればフォロワーも増えます。
その影響力があれば、モデルとしての素質だと十分認められます。
身長が低いモデルに求められること
身長が低いモデルが活躍できるジャンルでは、どのようなことが求められているのかもチェックしておきましょう。
全身のバランスの良さ
身長が低いモデルは「低身長向けのファッション」などの企画で活躍する機会が多いでしょう。
身長が低い人が似合うファッションなどを着用して紹介するため、顔の大きさや手足の長さなど、全身のバランスの良さが求められます。
また、身長には関係ないファッション企画に登場する場合でも、身長の高いモデルと同じようにどんなファッションも、魅力的に着こなすために、全身バランスは大切です。
化粧映えする
身長が低いモデルは、メイク、ヘアスタイルの企画へのオファーも多いです。
そのため、肌や髪のコンディションが整ってる人は起用されやすいです。
さらに、顔立ちもメイクが映える顔立ちな人は、美容系モデルのオファーをもらいやすいです。
個性がある
身長が低いことをコンプレックスに感じ、カバーしたいと悩んでいる人に勇気を与えるような「身長が低いことを個性として活かしている人」は、読者やファンから人気を得ることができます。
身長が低い人気モデル
最後に、身長が低いけれどモデルとして人気を得た芸能人を紹介します。
益若つばさ
人気ファッション誌「Popteen」の読者モデルとしてデビューした益若つばささんの身長は150㎝です。
その後、同紙の専属モデルとして圧倒的な人気で、着用したファッションは飛ぶように売れることから「つばさ売れ」という言葉まで誕生しました。
そのセンスを活かしてファッション関連の商品をプロデュースするなど、一時期は経済効果が100億円と言われたほどのカリスマモデルです。
三戸なつめ
地元でもモデル活動をしていた後に、ファッション誌「mer」で人気モデルとなった三戸なつめさんの身長は152㎝です。
短い前髪など、個性的なファッションに注目が集まり、カリスマ的な人気モデルになりました。
2014年から歌手活動も行うなど、芸能界でも活躍の幅を広げています。
森川葵
女優として注目されている森川葵さんは「Seventeen」の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」でグランプリに選ばれてデビューしています。
森川葵さんの身長は157㎝、小顔でバランスの良い体型なので、もっと高身長に見えますよね。
「Seventeen」の専属モデルを卒業後は、女優として演技力が評価されています。
身長が低くても、他の人にはない魅力や個性があれば、モデルとしての需要がたくさんあります。
「身長が低いからモデルにはなれない」と諦めずに、魅力として活かし、チャンスを掴んでみましょう。