録音するときに気をつけるポイント
オーディションの応募で提出する音源を準備するにあたり、最も重要なことは曲選びです。
自分の歌声が最も魅力的に聞こえ、歌唱力をしっかりとアピールできる曲を選ぶことは必須となります。
ただし、どんなに歌唱力の高い人が自分の声の映える曲を選んでも、上手に録音しなければ、その歌声を活かしきることはできません。
・音量
・音質
・メディア
では、3つのポイントを詳しく見ていきましょう。
【音量】
音量については、審査員が歌や演奏をしっかりと聞き取り判断しやすいよう、できるだけ大きくしておくようにします。
ただし、大きすぎて音が割れてしまわないように注意することは必要です。
また、オーディションによっては複数の曲を送らなければいけないこともあります。
そのような際には、必ず、すべての曲の音量をそろえておく気遣いも大切です。
審査員が複数の曲を連続して聴いたときに、2曲目で急に音量が大きくなったり、突然ボリュームが下がってしまったりすることがないように気を付けましょう。
【音質】
音質は、審査員ができる限り声をクリアに聴き取れるように工夫をして録音することが大事です。
音源を聴いた際に耳障りとなるような大きなノイズは入れないようにします。
ただし、素人による録音であるため、多少のノイズが入ってしまう程度であれば問題はありません。
審査において重要となるのは、少しのノイズも入っていないかという点ではなく、歌唱力や演奏のうまさ、歌に気持ちが込められているかといったポイントだからです。
【メディア】
メディアについては、きちんとオーディションの応募要項を確認し規定のものを使うことが基本となります。
応募要項のなかで特定のメディアの指定がない場合には、USBストレージやCD-Rなどを選ぶと無難です。
一般的に多く流通されなくなっているような古いメディアは、審査時に再生する機器がなく困らせてしまうこともあるため避けましょう。
また、CD-Rはエラートラブルが発生する場合もまれにあります。
録音内容のすべてではなく、途中の一部だけ部分的にエラーが生じることもあるので、提出前には録音したものをすべて再生し、トラブルが起きていないかを慎重に確認しておくことが必要です。
これは避けよう!間違った録音方法とは
オーディション用音源の録音をどのような方法で行うかについては通常決まりはありません。
自分が行いやすい方法で録音することが可能です。
ただし、オーディション用に作成するのであれば、一般的に避けておきたい録音方法はあります。
オーディション用の音源の録音でNGとなる方法も知っておきましょう。
【スマホでの録音】
スマホは多くの人にとって、録音できる身近な機器となっています。
標準で搭載されているボイスレコーダーだけではなく、高性能のアプリもあり、気軽に使えて便利です。
しかし、どんなに高性能であっても、スマホを使った録音では声質をしっかりと拾うことは難しく、録音の質の高さには限度があります。
審査の際に重要なポイントとなる声質のレベルを実際のものより下げてしまう可能性を持った方法を選ぶことは、オーディションでは決して得にはなりません。
【声を加工して録音する】
アプリのなかには、声の加工ができるものもあります。
声を加工してしまうと、正しく審査することが難しく、審査する側にとっては良い評価を付けにくいと判断されやすい傾向があります。
審査する側が正しく判断しやすいものを作成するためには、エコーやエフェクトをかけた録音も避けたほうが無難でしょう。歌のオーディションは、本人の生の声を審査する場です。
録音の機能としてエコーやエフェクトがあった場合でも、できるだけ設定は低くし、ナチュラルな声で録音することが大切となります。
では、実際にオーディション用の音源を録音するのに、適している方法を紹介していきます。
録音方法1:カラオケルームの機材を借りる
オーディション用の音源を作成する際には、録音の専門機材を使うとほかの応募者と差別化が図れることがあります。ただし、オーディションに応募する人で個人的に録音機材を一式所有しているケースはそれほど多くはないでしょう。
また、地域によっては、録音機材がそろったレコーディングルームが近隣にない場合もあります。
しかし、自分で録音機材を持っていなかったり、レコーディングルームの利用が難しかったりする場合でも、カラオケルームで機材を借りるという方法もあるため、上手に活用するとよいでしょう。
通常のカラオケルームであれば、標準装備として録音機材を設置しているところが多く、カラオケルームを利用することで録音機材を使った録音の作成も可能です。
利用する料金も、通常であれば1000円以下とお手頃な設定となっています。
ただし、カラオケルームで録音するのであれば、不要な雑音が入ってしまうこともあるため注意が必要です。
エアコンや換気扇の音、隣室から漏れてくるほかの人の歌声なども録音されてしまう可能性があります。
店によって機種は様々ですが、おすすめの機種も紹介していきます。
カラオケDAM「即席カラオケプレス2」
カラオケで歌った歌を、CDに書き込むことができるサービスです。
CD代は別途必要となり、1度録音すると、再度書き込むことはできないので注意が必要です。
録音方法2:カラオケのレコーディングルームを利用する
SNSやYouTubeなどの利用者が増加傾向にあるなか、個人的な趣味でインターネット上に音源をアップする人も増えています。
そのため、カラオケ店のなかには通常のカラオケルーム以外に、個人で利用できる個室のレコーディングルームを設けているところもあり、そのような専用の部屋を利用して録音することも可能です。
通常であれば、レコーディングルームに設置されている機材は、普通のカラオケルームとは異なっています。
たとえば、普通のカラオケルームに設置されているマイクではなく、コンデンサーマイクを使用することができる点が魅力です。
レコーディングスタジオと比較すると録音の質は落ちますが、普通のカラオケルームよりは良質な録音ができ、さらに、スマホアプリで録音した場合に比べると格段によい仕上がりとなります。
加えて、ヘッドホンで自分の声をきちんとチェックしながら録音できる点も、この方法のメリットです。常にモニタリングしながら歌えるため、音程やリズムを正しく取りやすくなります。さまざまなメリットがありながらも、費用負担が重くない点もうれしいポイントでしょう。一般的には、通常のカラオケルームとほとんど変わらない値段で利用することができます。
カラオケレコーディングルームのおすすめも紹介しておきます。
KARASTA ONEREC
「カラオケまねきねこ」「ひとりカラオケ専門店 ワンカラ」で利用できるカラオケレコーディングルームです。
ライティングやカメラなどの機材も充実しており「歌ってみた動画」などの撮影にもよく使われています。
また、撮影した動画を簡単にダウンロードすることも可能です。
録音方法3:レコーディングスタジオを借りる
利用できるのであれば、レコーディングスタジオを借りるのは最もよい方法です。
貸しスタジオを数時間レンタルすることにより、集中して録音作業を行うことができます。
そもそも、レコーディングスタジオはマイクの性能がよいため、質の高い録音をすることが可能です。
加えて、アンプやほかのさまざまな機材も性能の良いものがそろっていることが多く、大切な音源作成をするためには最適な場所となります。
さらに、通常であれば録り逃してしまうような細かい音もしっかりと拾い、クリアな音質で仕上げることができるため、自分の歌声を最大限に活かすことができる点もメリットです。
また、レコーディングスタジオは防音性能が高い点も特徴的です。
カラオケルームで漏れてくる隣の部屋の歌声や、ほかの方法だと気になりやすいノイズが、録音に入りにくくなります。
費用を比較すると最も高くつく方法とはなりますが、質のよい音源を作成したいのであれば魅力ある方法といえるでしょう。
レコーディングスタジオを選ぶポイント
・使いたい機材が置いてある
・口コミの評価が高い
・アクセスが良い
・機材に詳しいスタッフがいる
機材の使い方に詳しくなくても、丁寧に教えてくれるスタジオもあります。
周りの人からの口コミやネットでの評価も参考にして選びましょう。