一度見るとハマると噂のボリウッドとは？
映画好きの間で話題の「ボリウッド」とは一体どんな映画なのでしょうか。
ボリウッドとは、インドのムンバイを主とするインド映画産業に対して付けられた俗称です。
ムンバイは旧称がボンベイだったことから、頭文字の「ボ」と、映画産業のトップを走り続ける「ハリウッド」を合わせて「ボリウッド」と名付けられました。
映画と言えばハリウッドというイメージが強いですが、実はインド映画は世界中の様々な地域で人気が高く、特に南アジア、中近東、東南アジア、アフリカ、またインド出身の移民が多い、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアにもファンがたくさんいます。
映画産業として、とても規模の大きいボリウッドは、映画の動員数やチケットの販売数もかなり多く、ボリウッド映画スターの中には、有名なハリウッドスターを超える高収入を得ている人もいるほどです。
映画の製作本数も、世界のベスト3に入る、年間1000本以上と言われています。
インドで製作される映画は1つの作品で2～3時間と長時間で、見ごたえがあるのもボリウッドの特徴の一つです。
日本の映画とはまたかけ離れたボリウッドの世界の魅力を紹介していきます。
ボリウッドの魅力とは？
世界各国でも熱狂的なファンを持つボリウッド映画ですが、日本人にも、その魅力にハマる人が増えています。
ボリウッドの魅力の一つは、出演するインド人女優の美しさでしょう。
インドの女性は目鼻立ちがハッキリした、彫の深い美しい顔立ちの人が多く、日本人の男女が憧れるビジュアルの人が多いので、その美しさの虜になる人も多いようです。
また、ボリウッドの特徴ともいえる色鮮やかでセクシーな衣装を身にまとい、踊る姿の華やかさは圧巻です。
二つ目は、まるでミュージカルを見ているようなエンタ－テイメント感です。
日本の映画とは違い、映画のストーリーがダンスシーンや音楽のシーンとともに進んでいきます。
しかし、歌とダンスのショーという訳ではなく、2～3時間の長いストーリーは、しっかりと起承転結があり、映画としてストーリーを楽しむこともできます。
ちなみに、インドでは映画を見ながら一緒に歌って踊る文化があるそうです。
歌やダンスのシーンが多いボリウッドですが、実はとてもメッセージ性の高い内容の映画が多いのも興味深いところです。
人間が生きていく中での悩み、苦悩に対する感情にストレートに触れる作品が多く、最後は前向きな気持ちになるようなメッセージが込められているのも魅力です。
夢中になる人続出のボリウッドの音楽
ボリウッド映画にたくさん使われているボリウッド音楽も映画を盛り上げています。
思わず踊りだしたくなるようなボリウッド音楽は、日本にもファンが多く映画にもよく使われています。
しかし、楽しく元気になるような曲ばかりではなく、バラードなど様々な分野のボリウッド音楽で映画を盛り上げます。
日本では洋楽やK-Popなど、海外の音楽を聴く文化はありますが、まだまだボリウッド音楽への馴染みはないという人が多いでしょう。
しかし、YouTubeの再生回数が上位のミュージックビデオランキングでは常に上位にインド音楽がランクインしています。
また、インド発のYouTube音楽チャンネル「T-Series」のフォロワー数は1億3000万人を超えており、インドの音楽が世界的に注目されている事が分かりますよね。
一度聴いたらハマる人が続出している、ボリウッド音楽を聞くきっかけにもボリウッド映画の鑑賞はおすすめです。
一緒に踊りたくなるボリウッドのダンス
ボリウッドのダンスは、映画の中では華やかな衣装を着て踊る、ゴージャスで華麗な美しい振り付けが魅力的です。
古典的なインド舞踊の要素も残しつつ、ヒップホップやフォークダンスなどの新しい要素を取り入れているのがボリウッドダンスです。
ボリウッド映画には、頻繁にダンスシーンが出てきますが、ミュージカル要素が強いからということだけが理由ではありません。
実は、インドの文化ではラブシーンを、できるだけ避けるという文化があります。
絶対的にラブシーンが禁止されているわけではありませんが、ラブシーンを避ける方法の一つとして、ダンスシーンを取り入れることもあるようです。
さらに、インドが多言語国家であることも、ダンスシーンが多いことと関係しています。
インドでは様々な言語が使われており、言葉ではなくても表現が伝わるダンスシーンが多く使われています。
日本では、ボリウッドダンスの美しい動きはもちろん、リズミカルでしなやかな動きがダイエットに効果的だとして、ダンススクールでボリウッドダンスを取り入れるスタジオも増えています。
おすすめのボリウッド映画
歌って踊って、見ている人を虜にするボリウッド映画ですが、作品も多くどれがおもしろいのか分からないと、迷っている人のために、本当に面白いおすすめのボリウッド映画を紹介します。
LAGAAN（ラガーン）
2001年に上映された「LAGAAN」は、1893年のイギリス領インド帝国の小さな村を舞台にした作品で、重い年貢を収めるなどイギリス統治の時代のインドの生活文化や人々の様子がよく分かる作品です。
2010年のエンパイア誌で「世界映画ベスト100」で55位にランクイン、アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされるなど評価の高い作品です。
マイネーム イズ ハーン
アスペルガー症候群のインド人「リズワン・ハーン」はサンフランシスコに住みはじめ、仕事先でインド人女性のマンディラに出会います。
同じインド人の2人ですが、イスラム教徒とヒンドゥー教という宗教の違いを乗り越えて結婚をします。
しかし、幸せに暮らす2人を9・11事件が襲うという物語です。
ボリウッド映画にしては珍しい、歌とダンスのない社会問題を扱うヒューマンストーリーになっています。
2010年に上映され、第56回フィルムフェア賞 最優秀監督賞を受賞しています。
恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム
脇役俳優の主人公「オーム」が、撮影中の事故に巻き込まれた女優の「シャンティ」を助けます。
それをきっかけに、スターであるシャンティと脇役俳優オームは恋に落ちます。
しかし、シャンティには映画プロデューサーの夫がいるという秘密がありました。
歌、ダンス、コメディ、ラブロマンスなど、とにかく楽しいボリウッド映画の魅力が詰まった作品です。
映画の上映は2007年、ナショナル・フィルム・アワード美術監督賞も受賞しています。
ムトゥ 踊るマハラジャ
1995年に上映された作品ですが、これぞボリウッド映画という作品でボリウッドファンの心に残る名作と言われています。
大地主の「ラ―ジャー」の屋敷で働く「ムトゥ」は、ある日、女優の「ランガ」と恋に落ちます。
しかし、大地主のラ―ジャーもランガに恋をしてしまうというストーリーです。
とにかく明るく楽しいボリウッド映画で、日本にインド文化が広まるきっかけにもなった作品です。
タミル・ナードゥ州映画賞 最優秀主演 男優賞受賞を受賞しています。
日本でボリウッド映画を楽しむ方法
最近はボリウッド映画が日本でも人気ですが、気軽にボリウッド映画を見る方法についても紹介していきます。
ボリウッド映画の作品は、レンタルビデオ店でレンタルが可能です。
最近では、ボリウッド映画作品を取り扱っているレンタルビデオショップも多いので、初めて見る人にはおすすめの方法です。
さらに手軽に見る方法として、YouTubeやNetflixなどで見る方法です。
ボリウッド映画を見ることができる動画サイトも増えており、自宅にいながら簡単に登録をして、楽しむことができます。
インドの動画配信サイトで、ボリウッド映画をたくさん取り扱っているサイトに登録して配信されている映画を見る方法もありますが、英語での対応になるサイトがほとんどです。
また、ネット通販でDVDを購入する方法もあります。
販売元がどのような方法で輸入しているかで価格も変わってくるので、様々なネット通販サイトで比較してみましょう。
購入する時には、字幕の言語なども確認するのを忘れないようにしましょう。
