自分の身体を音に合わせ表現し、
パフォーマンスするダンサーという職業。
ジャンルも非常に多く、テレビや舞台だけでなく様々な仕事を通してダンサーという職業が求められるようになりました。
そのため、プロのダンサーとして生きていきたいと思う人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ダンサーとして生きていくために、そして仕事を勝ち取っていくために必要不可欠なダンサーのオーディションについてご紹介します。
1. ダンサーオーディションとは?
まずはじめに、ダンサーのオーディションについてご説明していきます。
オーディションとは実技選考のこと。
仕事を得るためにはオーディションを受け、選ばれることが必要不可欠です。
特にダンサーの世界は実力主義の社会なので、選考側が求める表現をいかに実現出来るかが大事なポイントです。
1-1. オーディションの内容
ここでは、ダンサーオーディションの内容についてご説明します。
①書類審査
↓
②実技審査
オーディションは上記の流れで進みます。
順にご説明します。
①書類審査
オーディション先に「履歴書」を送ります。
ダンス歴や得意なジャンルなど、あなたがどういうダンサーなのかをアピールしてください。
履歴書の自己PRに関しては、
「審査員を魅了する履歴書の自己PRを書くための3つの手順」
でご紹介していますので参考にしてください。
②実技審査
実技審査では、指定された振り付けを踊って、レベルや適性を審査されます。
実技選考が1回のこともあれば、オーディションによっては長期間に渡り何度も見た上で選考することも少なくないのです。
主にダンスのスキルを見られますが、表現力や存在感、キャラクターなども見られます。
1-2. オーディションに向けた5つの準備
内容をご紹介したところで、ここではオーディションに向けて準備することをご紹介します。
①当日に向けて体調を整える
②自分の意志や目標を明確にする
③得意なダンスを練習しておく
④衣装やシューズを忘れない
⑤オーディション会場の場所を把握する
ここでご紹介した5つのことは最低限準備しておいてください。
※事前に課題のダンスがある場合は、しっかりと覚えていきましょう。
POINT
オーディションでは実技がメイン。
事前準備をしっかりとするためにも、オーディション概要をよく読んで備えること。
どんなことを要求されても自信を持って対応できるように体調を整えておきましょう。
2.ダンサーオーディションの種類
求められるものに共通したものもあれば、オーディションによって違いもあります。
ここでは、ダンサーの中でも仕事別に求められることの違いについて紹介していきます。
2-1. テーマパークダンサー
日本は世界有数のテーマパーク大国です。
有名かつ人気なのはやはりディズニーランド、ディズニーシー、ユニバーサルスタジオジャパンが代表されます。
どこも毎年ダンサー志望者から人気が高く、
子供から大人まで幅広い世代に夢を与えるテーマパークで踊るというのは憧れることでしょう。
テーマパークダンサーに必要なことは、
・毎日の本番をこなす体力
・テーマパークのイメージに合った表現力
1年に1度のオーディション開催なので、しっかりと開催日を確認しましょう。
受かった場合、長期間の仕事となるので現在の生活との環境調整などもしておきましょう。
仕事が始まる2か月ほど前からリハーサルも始まるので忘れずに。
【募集情報】
・東京ディズニーリゾート
・ユニバーサルスタジオジャパン
2-2. バックダンサー
歌手やアーティストの後ろで踊り、ステージ演出を盛り上げるのがバックダンサーです。
バックダンサーに必要なことは、
・存在感の出し引き
・振り入れの速さ
まず求められるのは、存在感の出し引きが出来るかどうか。
メインはアーティストさんなので目立つことは控えるべきですが、時としてパワフルに踊り、ステージ全体の迫力を出すことも必要となります。
そしてもう一つが、振り入れの速さです。
一度のライブで多くの曲を覚えなければいけないため1曲1曲を早く、
そして正確に覚えることが必要とされます。
バックダンサーオーディションについては、
「バックダンサーのオーディションを受けるために知っておきたい4つのこと」
を参考にしてみてください。
2-3. イベントショーダンサー
続いてはダンスのイベントやショーの出演者を募集しているオーディションです。
いわゆる一本の単発オーディションです。
イベントショーダンサーに必要なことは、
・演技力
・声や歌の表現力
最近ではミュージカルはもちろん、舞台の役者にもダンサー出身の方が多く、
ダンスのみならず役者としての幅を広げたい場合は、演技力や声、歌の表現も求められます。
自分の興味のあるオーディションをどんどん探してみましょう。
【募集情報】
・デビューNAVI
・DANCE NOW@
2-4. 専属ダンサー
一定の団体やプロダクションに所属する、専属ダンサーのオーディションです。
事務所が企画するダンスユニットの募集なども行っています。
専属ダンサーに必要なことは、
・幅広いスキル
・人格
所属すれば仕事を受けやすくなることは格段にアップしますが、自分で選ぶことは多少難しくなるので、どこに所属しどんな仕事をしたいのかを明確にすることが大事です。
それゆえに所属オーディションで求められるものは1つの仕事に対するものではなく、
一緒に仕事をするための幅広いスキルと人格が求められます。
所属してからどんな活動になるのかをしっかりと調べるか、面談などで確認しましょう。
【募集情報】
・Deview
・オーディションプラス
POINT
様々なオーディションと情報がある中で自分の目指すダンサーとしての活動の仕方を探してみるところから始めましょう。
そしてダンサーとして求められるスキルや人柄など、事前準備を大切に。
3. 受かるために必要な3つのポイント
ここまで様々なオーディションの種類を紹介しましたが、ここではどのオーディションにも共通していて、さらに押さえておくと良いポイントを3つご紹介します。
①衣装
②人柄
③専門用語
この3つをおさえてトップダンサーを目指しましょう。
①衣装
レッスンでは着慣れているレッスン着やジャージなどでもかまいませんが、
オーディションでは体のラインがわかりやすいものがよいでしょう。
前髪が長くて顔が隠れてしまうのはもったいないので、ピンなどで止めてしっかりと表情を見せましょう。
②人柄
見られているのはダンスはもちろんダンスを通してあなたの人柄を見られています。
一緒に仕事をしていく仲間としての挨拶や礼儀や態度、コミュニケーションも意識しましょう。
質問や返事の受け答えもはっきりと出来るとよいでしょう。
③専門用語
ダンス業界や芸能、エンタメ業界の専門用語を知らずにオーディション現場で恥をかいたり、
知らないまま話が進むと後でとんでもないミスに繋がります。
上手(かみて)、下手(しもて)、板付き、音先など、覚えておく用語は現場での本番にも必ず用いられます。
知らない人はしっかり予習しておきましょう。
もし、オーディションで知らない用語が出た時も、その場でしっかり聞くようにしましょう。
気を付けるべきは多くありますが、実際にオーディションを受けた方が身近にいればその人の話を聞いてみて、良かった点、悪かった点などを聞いてみるのもよいでしょう。
合格基準を超えたレベルの人が揃った場合、気を付けることはダンススキルだけでなく、
あなたの人としての信頼を買ってもらう場所としてオーディションを認識しましょう。
4. よくあるQ&A
ここからは、ダンサーさんがオーディションを受けるにあたってよく出る質問を紹介します。
今さら聞けないことをいくつかピックアップしました。
Q:どんなジャンルのものを踊れるといいですか?
A:そのオーディションによって違いますが、基礎表現となるジャズ、バレエ、ヒップホップのダンスが踊れると良いでしょう。
さらに個性を出すジャンルのダンスも持っているなら特技として強い武器となります。
偏ったジャンルしか踊れないなら徹底的に磨き、オーディションをきっかけに様々なジャンルに手を伸ばしてみるのも幅が広がるでしょう。
Q:年齢制限はありますか?
A:オーディションによってはイメージに合う年齢設定が決まっています。
募集要項をよく読むことも大切ですが、近い年齢であれば、可能性はゼロではないので勇気を持ってエントリーしてみるのも未来を切り拓く大事な一歩となり得るでしょう。
身長制限に関しても募集要項に記載されている場合はその範囲外での合格は難しいですが、特に記載のない場合は色んな役どころで使ってもらえる可能性があるので受けてみましょう。
Q:書類選考で落ちないためには?
A:実技を見てもらうためにはまずは書類選考を通過しないことには始まりません。
ダンスを見てもらう前からオーディションは始まっているのです。
身長、体重、雰囲気で落ちてしまったのならやむ負えないですが、履歴書を見て会ってみたいと思わせる期待感を出すことも大切です。
軽率に考えず、しっかりと埋めましょう。
Q:写真はどんなものがいいですか?
A:書類選考でさらに大切なものがプロフィール写真です。
無理に高額なカメラマンに撮ってもらう必要まではありませんが、自撮りや簡易的すぎる写真は避けましょう。
オーディションの写真に関しては、
「絶対合格したい人のためのオーディション写真撮影12のコツ」
で詳しくご紹介します。
Q:ダンスの経験はどのくらい必要ですか?
A:オーディションを受けたいけれど自分の経験量を気にする方も多いことでしょう。
自分の中で明らかな経験不足や人に見せるレベルではないというくらいならまだ時期尚早なのかもしれません。
ですが、一通り踊れるという方なら自信の有無よりはチャレンジしてみることが大切です。
経験不足かはオーディション主催側が判断することで、歴や年数だけではありません。
仮に落ちたとしてもそこで初めて自分の足りないものに気付ける経験はどんな練習量より勝るものがあります。
5.まとめ
オーディションを受けてみたいけれども、一歩が踏み出せない人は多くいます。
その中でも踏み出すことで見える世界と自分の将来が広がるのであれば、チャレンジする気持ちが何より大切です。
オーディション合格というのは完成度だけでなく可能性を見てもらうことで合格することもあります。
例えミスがあったとしても、最後まで諦めず自分をアピールする人にチャンスは訪れます。
誰しもオーディションは緊張するもので、初めてなら尚更です。
気持ちのこもったあなたのダンスで人に感動を与えられると信じています。