ライブやコンサートなど、メインとなるアーティストに花を添えるのがバックダンサー。
バックダンサーの洗練された動きは、ステージの雰囲気を格段に向上させます。
会場でバックダンサーの踊りを生で見た方はもちろん、DVDなど画面越しでも彼らの魅力は十分に伝わるでしょう。
そして、「自分もステージに立って一緒に踊りたい!」とあこがれた方も少なくないはず。
バックダンサーになるには、どのようなルートがあるのでしょうか?
ではバックダンサーになる方法や給与、オーディションで合格するコツなどを幅広くお伝えしていきます。
バックダンサーになるにはどのような方法がある?
バックダンサーは踊るのが仕事なので、ダンス経験者であることが前提です。
そのため、まずはダンススクールなどに通い技術を磨きましょう。
ダンサーとして特に必要なのは、表現力。楽曲に合わせて適切な表現で踊ることが求められるため、特定のジャンルに縛られずに総合的にスキルを磨いてください。
ダンスのレベルが上がったら、ようやくオーディションを受ける準備が整いました。
ではオーディション情報はどこで入手すれば良いのでしょうか?
芸能プロダクションへの所属
芸能プロダクションに所属すれば最新のオーディション情報を受け取りやすくなります。
ほとんどの場合、バックダンサーの募集はプロダクションを通して行われます。そのため、まずはプロダクションに所属し、バックダンサーの募集情報を待つのが良いでしょう。
自分ひとりで営業活動をすると、困ったときに相談できる相手がなかなか見当たらないもの。しかしプロダクションに所属しておけば、何かあったときにスタッフにアドバイスをもらえるのもメリットといえます。
芸能プロダクションの募集情報は、各ホームページに掲載されています。会社の評判や実績などを踏まえつつ、「きっとここなら」と思えるプロダクションを選んでくださいね。
ダンススクールなどに所属
生徒としてそのままダンススクールに在籍していても、オーディション情報や仕事の募集情報をもらえることが少なくありません。
ダンサーデビュー自体が初めての方は、人脈がないぶん営業活動に苦労しがちです。
そのためダンススクールを選ぶときは、実績のある講師が在籍しているところをおすすめします。なぜなら講師の人脈から、思いもよらない仕事とつながれることもあるからです。
また、スクールやスタジオ自体が、芸能関係のコネクションを持っていることも珍しくありません。「公募されていない仕事なんだけど」とうれしい情報を受け取れることも・・・。スクールを選ぶときは、できるだけ大手のところを選んでみてくださいね。
SNSツールから探す
今たくさんの人が利用している、Instagram、Twitter、Facebook・・・。
自分の日常を投稿するのはもちろんですが、「#」(ハッシュタグ)を使った検索機能もとても便利。
「#バックダンサー オーディション」「#バックダンサー 情報」「#バックダンサー 募集」などで検索をすると、バックダンサーの募集情報を知ることができます。
たとえば、バックダンサーを募集しているアーティストが直接「#」で投稿していることもあれば、イベントの主催企業が書き込んでいることもあります。
興味があったら、ぜひ直接メッセージを送ってみてください。もし自分のアカウントでやり取りをすることに不安があれば、もう一つアカウントを作成しておくと良いでしょう。
プロフィールにはダンサーとしての経験や実績などを掲載しておけば、相手の目を引き付けやすくなりますよ。
バックダンサーの収入はどのくらい?
気になるバックダンサーの収入。
やりがいはもちろん大切ですが、生活のためには給与面も気にしなければなりません。
バックダンサーは一般的に、「誰のバックで踊るか」によって給与が変動することがほとんど。依頼内容やアーティストの知名度によって金額はかなり増減します。
また、「本番の出演料しか受け取れないの?」ということも気になりますよね。
本番に向けて、寝る間も惜しんで練習する日々。本番前のリハーサルにも参加。それでも、報酬がもらえるのは本番に出演した日だけなのでしょうか。
基本的には、バックダンサーが収入を得られるのは「本番」と「リハーサル」の2種類です。スタジオで自己練習している日々は、報酬の対象外になることがほとんどなので注意しましょう。
目安としては、本番1回ごとに5,000円~30,000円。リハーサル1日ごとに10,000円~20,000円が相場です。駆け出しのアーティストの後ろだと、やはり報酬も低め。しかし、誰もが知るような国民的アーティストのバックダンサーに指名されたとなると、それだけ報酬も期待できるでしょう。
国民的アーティストだと全国ツアーを行うことも多いので、同行すればそれだけ報酬がふくらみます。しかし単発の仕事だと、継続的な収入は難しいでしょう。そのため、バックダンサーとして活躍中の方でも、並行してダンススクールの講師など別の仕事を持っていることも珍しくありません。「バックダンサー一本で生活!」というのはなかなか難しいということを覚えておきましょう。
バックダンサーのオーディションに合格するコツ
EXILEや三代目J SOUL BROTHERSなどの活躍で、ダンサーの人気は年々高まっています。
オーディションへの参加者も多く、倍率はかなりのものといえるでしょう。
バックダンサーのオーディションに受かるには、コツがあります。
せっかくのチャンスに失敗しないよう、合格のコツをあらかじめ頭に入れておきましょう。
バックダンサーのオーディションは、単に「ダンスが上手な人が選ばれる」というわけではありません。ダンスの技術はもちろんですが、コミュニケーション能力や人柄なども重要視されます。
バックダンサーとは、主役のアーティストや他のダンサーなど、様々な人たちと一丸になって一つの「作品」をつくりあげる仕事。そのため、「この人と一緒にステージを作りたい」と思われるような人柄や協調性が必要となるのです。
また、「緊張」も天敵。もちろん人生をかけたオーディションですから緊張するのは当たり前ですが、審査員は「緊張してダンスがブレないか」も見ていることを覚えておきましょう。
なぜならバックダンサーとして活動する限り、一発本番のステージで100%の成功を収めなければなりません。「緊張のあまり満足いく踊りができなかった・・・」となってはアーティストにも観客にも迷惑をかけてしまいかねません。
場数を踏んで、どのような舞台にも堂々と臨めるような強いメンタルも身につけていってくださいね。
このように、オーディションで求められるのは技術だけではありません。存在感を出すときと出さないときなどの繊細な表現力、周囲と歩調を合わせるためのコミュニケーション力、様々な役割に柔軟に対応できる基礎力など、様々なスキルがトータルで要求されるということを覚えておきましょう。
なお、オーディション会場では常に表情に気を配ってください。踊っているときはもちろん、気を抜いたときの表情も意外と見られているからです。プロとしてステージに立つ以上、いかなる時でも「見られている」という意識を忘れないようにしてくださいね。会場のドアを開けて外に出るときも要注意ですよ。
まとめ
バックダンサーになるためには、様々なルートがあります。
スキルを磨きながら、ダンススクールや芸能プロダクションへの所属などで募集情報を待ちましょう。
オーディションでは、ダンス以外にも様々なことを見られているので、堂々と振舞いつつも繊細な気配りをお忘れなく。
あなたの踊りを見た誰かが、「自分もバックダンサーになりたい!」と思ってくれたらうれしいですね。