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ダンサーという職業 種類を解説します

2019.08.22 / 未分類

ダンサーの仕事って?

「ダンサーになりたい!」。将来の夢を聞かれ、最近ではそう答えてくれる子供たちが本当に増えてきました。以前では珍しい答えだったのですが、数年前よりダンスが学校のカリキュラムに組み込まれたり、部活動やダンス教室が日常的な存在となり、ずいぶんとダンスが身近なものになってきたんだなと感じます。
しかしながら、ひと口にダンサーと言っても、一体どうすればなれるのでしょう?そして、具体的にどんな仕事があるのでしょう?そこは、まだまだ知られておらず、なかなか想像できにくいかもしれません。
実は単純にダンスを踊ればいいということだけでもなく、そこには様々な仕事の種類があります。そして、クラシックバレエ、ジャズダンス、ヒップホップダンス、タップダンスのみならず、社交ダンスや日本舞踊など、ジャンルの数だけ、その職種も広がっていきます。つまりマスターしているジャンルが多いほど、受ける仕事の数も増えてくるということになります。ですから、プロのダンサーとしては、踊れるジャンルの多い方が当然ながら有利だと言えます。ダンサーの仕事は、今や多岐に広がっていますので、順に紹介していきましょう。

舞台出演の仕事

ダンサーの代表的な仕事には、何と言っても舞台出演が挙げられます。クラブなどで行われるショーケースの出演から、ライブコンサートのバックダンサー、ミュージカル出演や自分自身の単独公演という大舞台まで、幅広い機会があります。ただ、単独公演ができるようなダンサーは、ダンスアーティストとも呼ばれ、極々わずかひと握りで、多くのダンサーの最終目標であり、憧れとも言えるでしょう。
身近な所でクラブなどのショーケースでは、主にヒップホップダンスやブレイクダンスなどのストリート系のダンサーが多く見られます。それに反して、ライブコンサートのバックダンサーは多種多様です。Jポップのアーティストやアイドルのライブなら、主にジャズダンスやヒップホップダンスが要求されますが、歌謡曲や演歌アーティストのコンサートでは、タップダンスや社交ダンスなどが要求されることもあります。その他、ミュージカルやエンターテインメント色の強い演劇などでは、ステージダンスがメインとなりますし、それぞれの舞台によって求められるダンスが違ってくるので、色んなダンスを踊れるダンサーが重宝されることは、間違いありません。
舞台出演へのアプローチとしては、クラブのショーケースなどは自分で売り込む場合もあれば、ダンサー同士の紹介で出演することもあるので、比較的ゲットしやすい仕事ではあります。ライブコンサートのバックダンサーもオーディションで選ばれることは意外に少なく、ダンサー仲間やプロダクションの紹介というパターンが多くあります。逆にミュージカルや演劇では、オーディションで選定されることが通例となっているようです。

テーマパークでの仕事

今ではテーマパークでの仕事もすっかり定着しました。パレードダンサーやステージダンサー、キャラクターパフォーマー(スーツアクター)も重要なダンサーの仕事と言えます。特にキャラクターパフォーマーは、それぞれキャラクター特有の表現力を身につけた上でダンスをするので、徹底した訓練が必要とされます。それを専門に目指すダンサーも大勢います。
募集に関しては、主に定期的なオーディションがあり、欠員が出た場合などには、既存のステージダンサーからの紹介を受けることもあります。

カンパニーやバレエ団、劇団などでの仕事

ダンサーは、個人やプロダクションで活動するほか、ダンスチームやカンパニー、バレエ団や劇団に所属することもあります。基本的には団体専属のダンサーとなるので、その団体の公演やイベントのみに出演することがメインとなります。人気のある有名なカンパニーや劇団に所属すると公演数も多いので、ある程度の安定した生活も見込めます。ただ、そのような団体は限られており、所属するのも狭き門です。その他の団体では、なかなか生活も安定しにくいのが現況で、複数のチームやカンパニーを掛け持ちするダンサーも少なくありません。
所属については、各団体ともオーディションにより決定するのが定番のようです。

コリオグラファーの仕事

コリオグラファーと言うとあまり聞きなれないと思いますが、いわゆる振付師のことです。振付の仕事も多岐に渡り、多様な種類があります。アイドルやアーティストの楽曲の振付はもちろん、CMや映画にネット動画、ミュージカルやダンスカンパニーからの依頼、イベントなどのステージング(演出)をすることもあります。最近では、ゲームやCGのダンス映像を振り付けて、そのデータを取るモーションアクターと言われる仕事も出てきました。
コリオグラファーのダンサーと違う部分は、自分自身のダンスのスキルよりも、ダンスを生み出す創造力や、それを的確に伝えるコミュニケーション能力を問われる部分が大きいことです。そういう点から、こちらは必ずしも全てのダンサーが得意という仕事ではないかもしれません。
コリオグラファーのオファーは、意外ですが口コミの場合が多く、人の興味を引いて評判となるような、キャッチーな振付ができるかどうかがポイントとなってくるでしょう。また、小劇団などが公演する際には、ホームページ上で振付師を募集していることもあります。

インストラクターの仕事

ダンサーには色々な仕事があるにも関わらず、よほど売れっ子の有名ダンサーにならない限り、安定した生活を維持するのは、正直なところ厳しいものだと思います。そこで、現在もほとんどのダンサーの収入源となっているのが、インストラクター(ダンス講師)の仕事です。
インストラクターは、自分自身でクラスやワークショップを開いたり、ダンススクールや養成所を始め、カルチャー教室やフィットネスクラブなどでクラスを受け持ったりします。当然クラスやレッスンが増えるほど、それだけ収入も増えていきます。ただし、ダンスを人に教えることが目的となってくるので、ダンスのスキルに加えて、こちらもコミュニケーション能力が大切と言えます。インストラクターに特別な資格は必要ありませんが、何よりも実績が一番の武器になります。ダンスコンテストでの入賞や大きな舞台での出演歴など、その実績によってはオファーが絶えない状況もあり得るのです。

どうすればダンサーになれる?

ダンサーを職業として目指すのなら、まずはプロダクションやエージェントが運営するようなダンススクール、養成所などで学ぶことが即戦力となるでしょう。在籍しながら仕事ができる可能性も十分にあるからです。個人の活動で仕事を得るには、よほどの輝かしい実績がないと難しくなります。その点、プロダクションやエージェントは、仕事やオーディションの窓口でもあるので、積極的に仕事を得られるチャンスが増えます。あとは自分でもチャンスを増やせるように、インターネットのダンス動画をアップしたり、ダンスコンテストやダンスイベントへ参加するようにして、経験と実績を積み、顔を売っておきましょう。ダンス業界は意外に狭く、人づてに仕事が決まる確率も高いので、そういう場での出会いが新たな仕事に繋がるケースもたくさんあります。

プロのダンサーとして

先に紹介したようにダンサーの仕事は数々あります。ダンスアーティストを目指す人、バックダンサーを目指す人、ミュージカルダンサーを目指す人、テーマパークダンサーを目指す人、コリオグラファーを目指す人、インストラクターを目指す人、それぞれ目指すものが分かれるかと思います。いずれにせよ、プロのダンサーになるということは、お金をいただいて、ダンスを「趣味」ではなく「仕事」にするということです。それには自分のダンスに責任と誇りを持って、相手に求められるダンスを提供しなければいけません。
仕事としてのダンスは大変かもしれませんが、踊る側が楽しんでいないと、観ている側も楽しめない。何歳になっても、どんな立場になっても、楽しみながら踊りましょう。常にダンスは楽しいという原点に戻って。