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憧れの声優になりたい!オーディションで押さえておくべきポイント

声優ってどんな仕事?

声優とは、その名のとおり声を使って役柄を演じる仕事です。一般的な俳優や女優などと違い、自分の姿を表に出して仕事をすることはあまりありません。特定のキャラクターや人物になりきり、そのイメージにしたがって声のトーンや話し方を変えるなど、細やかな演技力が必要になります。代表的な仕事内容といえば、やはりアニメのキャラクターの声を演じることです。キャラクターのコンセプトや特徴をしっかりと把握し、魅力を最大限に引き出せるように演じる必要があります。台本通りにセリフを読めば良いと思っている人も多いでしょうが、そう単純なものではありません。声だけで喜怒哀楽から微妙な雰囲気まで演出するため、意外と難易度の高い仕事なのです。

声優の仕事は、アニメのキャラクター以外にも数多くあります。たとえば、洋画の吹き替えやゲームキャラクターの声、テレビやラジオのナレーターなどを担当することも珍しくありません。イベント会場でのアナウンスなども声優の仕事のひとつであり、幅広い分野での活躍が可能です。魅力的な声の声優は人気が高まり、CDをリリースしたりライブやイベントを開催したりと、まるでアイドルのような仕事を任されることもあります。

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声優に必要とされる能力とは?

キャラクターのアフレコやナレーターなど、どんなジャンルの声優にも共通して求められるのは「活舌の良さ」や「豊かな声の表情」です。声優は声によってさまざまなことを表現しなければならないため、活舌の良さは非常に重要なポイントです。どんなに魅力的な声をしていても、活舌が悪いとセリフが視聴者に伝わりにくくなってしまいます。キャラクターのイメージや作品のクオリティを落としてしまうこともあるでしょう。これを防ぐために、話している内容がはっきりと伝えられる活舌の良さは必要不可欠なのです。

また、話し方に抑揚がなく、いつも同じトーンで演じていると、いわゆる「棒読み」になってしまいます。これでは声で感情を表すことができず、不自然な印象を持たれてしまうため注意しなければなりません。声のトーンや大きさを工夫して抑揚をつけ、声に表情を持たせることが大切です。

それ以外に、演技力や表現力も求められます。たとえば、キャラクターの声を担当する場合、自然なセリフにするためにはキャラクターになりきって自分の言葉として発する必要があります。演技力や表現力が低いと、キャラクターの動きやイメージとかけ離れた残念な仕上がりになってしまうのです。声優は声だけで感情を表現する必要があるため、豊かな演技力は欠かせません。さらに、アニメのキャラクターがCDをリリースしたり、声優がイベントでトークショーをしたりする企画も多いので、歌唱力やトーク力、個性なども求められる傾向にあります。

声優になるための手順

どんなに魅力的な声を持っていても、それだけでは声優として活躍することはできません。声優はただセリフを読むだけの仕事ではないので、まずは養成所や専門学校などに入って基本的な知識を学ぶ必要があります。そこを卒業する頃には、発声方法や演技力などもある程度磨かれているでしょう。そうなったら、次は事務所の所属オーディションを受けます。個人で活動しても、よほどの人脈を持たない限り声優の仕事を見つけるのは難しいでしょう。仕事のオーディション情報を得たりサポートを受けたりするためにも、事務所に所属していたほうが効率が良いのです。事務所によってアニメやナレーターなど得意なジャンルが異なる場合も多いので、自分が希望する声優の仕事に強い事務所を探すのがポイントです。

オーディションに合格して所属事務所が決まったら、いよいよ声優に起用されるためのオーディションを受けます。事務所に所属していても、オーディションに合格できなければ声優の仕事はできません。中には事務所から仕事を与えられる声優もいますが、オーディションなしで仕事を依頼されるというのは売れっ子でなければ難しいでしょう。実績のない新人の頃はとにかくオーディションを受け、自分で仕事を勝ち取っていくしかありません。ちょっとした役でも良いので、数多くのオーディションを受けて経験を積んでいきましょう。

声優オーディションの流れ

声優のオーディションでは、1次審査と2次審査が行われるのが一般的です。1次審査はボイスサンプルや写真、履歴書やエントリーシートなどによる書類審査が多く、それに通過した者だけが2次審査へと進めます。2次審査では、面接や質疑応答、自己PRなどの基本的な審査のほか、原稿読みの実技や歌などのフリー審査が行われます。

1次審査は書類で合否が決まってしまうため、高いクオリティのボイスサンプルや写真を提出する必要があります。声優がアイドルのように表に出る機会も増えているため、外見が強みになることも十分にありえます。写真はあまり関係ないだろうなどと気を抜かず、満足できる出来栄えのものを準備しましょう。2次審査では、実際に審査員の前に出てさまざまな受け答えをしなければなりません。緊張することも多いですが、声優に対する熱意やスキル、人間性などを直接見てもらえる絶好の機会です。ここで審査員に良い印象を残せると、合格がぐっと近づくでしょう。オーディションによって実技の内容は異なりますが、どんな審査でもスムーズに対応できるように練習や対策を行っておくことが大切です。

オーディションを受けるときのコツ

オーディションに合格して役を勝ち取るには、自分の強みやスキルが声優という仕事に活かせることをアピールする必要があります。たとえば、特技の披露を求められたときには、いろいろな声が出せることをアピールすると良いでしょう。声優はさまざまな声を使い分け、役柄に合った表現をしなければなりません。このため、数種類の雰囲気が違う声を出せることは大きな強みになるのです。高い声や低い声、普段の声や裏声など、ちょっとした工夫でも良いのでいろいろとチャレンジしてみましょう。

どう頑張っても声を使い分けられないという場合は、セリフ読みのときにできるだけ感情を込めて演技してみましょう。声優にとって、声に表情をつけて表現するのは非常に重要なスキルです。セリフを棒読みするのではなく、自分なりの解釈でも良いので喜怒哀楽に富んだ読み方をすると、「表現力があるな」と審査員の印象にも残りやすくなります。また、自己PRも大切です。自分がどんな人間なのかがわかり、「この人と仕事をしたい」と思ってもらえるような魅力的な内容を考えましょう。

声優としての強みをアピールしよう!

声優は、自分の好きなアニメなどに携われるというだけでなく、声だけで誰かを感動させたり楽しませたりできる魅力的な仕事です。しかも、仕事の幅は非常に広く、アニメ以外にも吹き替えやナレーション、イベントなどさまざまな経験をすることができます。いずれの仕事も高い演技力や表現力、個性などが求められるため、他の声優志望者にはないような強みをオーディションでアピールしていくことが大切です。まずは自分の長所や強みを明確にし、それをどう声優の仕事に活かせるか考えてみると良いでしょう。

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