アクションをする男性

スタントマンとは?気になる給料や危険性は?

2020.08.25 / 未分類

スタントマンの仕事とは?

テレビや映画では、実際に起こると大けがをするような、危険なシーンが映されることも多いですよね。
車にひかれるシーンや、ビルの屋上から飛び降りるシーン、またアクション映画であれば戦うシーンなどもあります。
最近では、アクションが得意な俳優、女優が危険なシーンも自ら演じることもありますが、特別な危険を伴うアクションを行うには、それ相応の訓練が必要になります。

スタントマンは、そういった危険を伴うアクションシーンを、役者の代わりに演じることが仕事です。
例えば、ドラマの主演女優が、ビルから飛び降りるシーンであれば、その主演女優に似た体型のスタントマンが、顔はカメラに映さないようにしながら代わりに飛び降りて演じます。

他にもスタントマンの仕事には、車を使ったカーアクション、爆破シーンや火だるま、水上のアクション、殺陳など、様々な演技の仕事があります。
これらの危険な仕事を、怪我や事故なくこなすために、厳しいトレーニングを受けなければ、スタントマンの仕事はできません。

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スタントマンになるために学んでおくべきこと

スタントマンの仕事をするための資格や免許というものは、特にありません。
もちろん、カーアクションなども行うためには、自動車免許は必要ですが、スタントマンになるために必要なのは、アクションの実力です。
一般的な体操教室やダンススクールで行われている、アクロバットやパルクールなどの教室に通うこともスタントマンとしての体の基礎を作るための役に立ちます。

しかし、スタントマンとして仕事をするためには、そこにプラスしてアクションを安全に行うことができる技術を身に付けておかなければいけません。
身体能力や体幹などの基礎ができていても、カーアクションや殺陳、火だるまなどの火を使うアクションの場合には、さらなる訓練をしなければいけません。
そのためには、スタントマンを育成するスクールや養成所で学ぶのが、最も効果的だと言えるでしょう。

育成スクールでは、マット運動やアクション、殺陳などスタントマンの基本となる技術以外にも、武術やダンス、演技など芝居に必要な表現力を磨くレッスンも取り入れていることが多いです。
養成所によっては、子供向けのコースがあり、未就学児からアクションを学べる場合もあります。

スタントマンになる方法とは?

スタントマンになる条件として、学歴や職歴はあまり関係ありません。
何よりもアクションの実力で勝負をする世界になるので、危険なシーンを安全にこなせる技術を身に付けておく事が最も必要な条件となります。
年齢制限は特に設けられていない場合がほとんどですが、体力勝負な仕事内容のため、高齢になるほど続けることが難しくなると言えるでしょう。

スタントマンになるには、はじめに専門の養成所などに通い、スタントマンに必要な知識と技術を身に付ける必要があります。
その後、スタントマンをマネジメントするプロダクションに所属します。
プロダクションに所属するには、採用テスト、オーディションを受けて合格しなければいけません。
養成所は、スタントマン専門のプロダクションが運営しているパターンも多く、卒業後にそのままプロダクションに所属する人も多いです。
しかし、必ずしもプロダクションが運営する養成所を卒業しなければならないというわけではありません。
一般募集をしている場合も多く、履歴書と写真を送り、書類選考に通れば、オーディションを受けることができるプロダクションもあります。
基本的には16歳位から30歳代位の人を募集しているプロダクションが多い印象ですが、キッズコースを設けている養成所があるプロダクションでは、16歳以下でもスタントの仕事でテレビや舞台に出演するチャンスがある場合もあります。

オーディションに合格すれば、プロダクションに所属し、いよいよスタントマンとしての活動がスタートします。
スタントマンの仕事は、プロダクションに依頼があれば、役に合った性別、年齢、体格の人が選ばれキャスティングされます。
昔は、スタントマンには女性が少なく、女優のスタント役を男性のスタントマンが女装して行うことも多かったのですが、最近は女性がスタントウーマンを目指すことも珍しくない時代になりましたよね。

一般的なアルバイトや正社員の求人で、スタントマンが募集されることはほとんどありません。
そのため、スタントマンになるためには、プロダクションへの所属が必要です。
その他の方法としては、現役で活躍しているスタントマンに弟子入りする方法もあります。
弟子入りをして、師匠となるスタントマンから技術を学び、アクションを身に付ける場合、養成所のようなカリキュラムなどが無い状態で学んでいくので、自分自身がスタントマンデビューするのに時間がかかる傾向にあります。
現場で実際に見て学べるというメリットはありますが、それぞれの分野のレッスンを、それぞれの専門の講師に指導してもらえるという点では、養成所などで学んだ方が、スタントについて幅広く知識や技術を身に付けることができるでしょう。

スタントマンの給料は?

スタントマンは、プロダクションに所属すれば安定して仕事がもらえるわけではありません。
そのため、年収や給料は人それぞれです。
仕事の本数が収入にも関わることはもちろんですが、仕事の内容によって支払われるギャラも違うので、危険度の高いアクションをする仕事であれば、1回で高額のギャラが支払われる場合もあります。

全てのスタントマンの年収の相場としても200万円~700万円と幅広く、キャリアやアクションの内容によって差があります。
例えば、高い所から落ちる場合、飛び降りる高さが高ければ高い程、ギャラも高くなります。
また、火だるまになるなど、一歩間違えれば命に関わるような危険な仕事では、1本数十万~100万円程のギャラが支払われる場合もあります。

また、スタントマンとしてのキャリアもギャラに大きく影響しています。
作品の制作側も、アクションを伴う撮影をする時には、事故なく安全に行うことが絶対条件になります。
そのため、経験値の高いスタントマンの方が、安定して仕事をこなすことができると判断され、少し高いギャラで依頼されることが多いです。
つまり、スタントマンへの給料は、何をすれば○○円と決まっている訳ではなく、危険度やスタントマンのキャリアなど様々な条件を考えて決められます。

例えば、スタントマンに良く依頼される、車にひかれるシーンでは、一般的には数万円のギャラが支払われると言われていますが、実際には数千円のギャラで引き受けている人もいます。
現実的には、ある程度キャリアを積んで、安定した仕事の依頼があるスタントマンで年収300万円位だそうです。

世界で活躍するスタントマン

スタントマンの仕事も、海外の方がギャラが高いと言われていますが、実際にハリウッドでは、日本のドラマや映画で活躍するスタントマンより、高いギャラが支払われている場合が多いです。

しかし、その分日本よりも派手なアクションを求められ、命を落とす危険と背中合わせで仕事をすることになります。
また、アクションが好きでスタントマンになりたい人も多く競争率が高いのも海外でスタントマンとして、活躍をするのが難しい理由の一つでしょう。
また、危険が伴うアクションをするためには、監督やスタッフからの英語での指示をしっかり理解する語学力も必要です。

実際にハリウッドなどの海外でスタントマンとして活躍する日本人はいますが、成功するためには厳しい道のりがあることは間違いないと言えるでしょう。

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