「演技力を高めたい!」
演技に関わる仕事をやっている方なら誰しもが一度は思うことではないでしょうか?
しかし、演技力をすぐに高めるという方法はありません。
演技力とは、小手先のテクニックを身につけてすぐに上手くなるものではありません。
では、演技力を伸ばす方法はないのでしょうか?その答えはNOです。
地道な努力によって確実に演技力は伸びていきます。
ここでは、
・演技力とはどういうものか
・演技力向上への基礎
・演技力を高めるために覚えておくべきこと
をご紹介していきます。
地道な努力をする者が、高い次元で勝負できる能力を身につけるのです。
演技の練習方法や、演技が上手くなる方法を詳しく見て行きましょう。
Outline
- 1.演技力とは?
- 2. 演技力向上への基礎
- 3. 演技力を高めるためにやっておくべき3つのこと
- 4. 実力派俳優の真似をする方法
- 5. 演技力を上げる事務所ランキング
- 6.初心者にもおすすめ!演技が上手くなる練習方法
- 7. まとめ
1.演技力とは?
そもそも「演技力」とは、どういうものなのでしょうか?演技力とは、演技をする上での力量です。
力量が高ければ高いほど、演技力があると周りから認められることになります。
演技とは基本的に日常生活と同じで、「ある限定的な空間での日常」が舞台です。
ここで必要になってくるのがコミュニケーションです。
例えば、「大丈夫?」というセリフがあったとします。
・親が殺された恋人を心配したとき
・家に携帯を忘れてきた友達を心配したとき
・バナナの皮で転んだ子どもを見たとき
同じ「大丈夫?」というセリフでも、言い方には違いが出てくるはずです。
まず、演技とはその世界で相手と「コミュニケーションをきちんととる」ことです。
「コミュニケーションをとる力が高いこと」=「演技力が高い」なのです。
見ている人を意識するよりも、演じている世界でのコミュニケーションを重視するのが、演技が上手くなる方法です。
2.演技力向上への基礎
演技力を伸ばすためには「基礎」作る必要があります。
ここでは、演技の基礎についてご紹介します。
演技の基礎
①発声
②表情
③表現
順にご説明します。
2-1.発声
演技の練習と言えば、まずは発声です。
正しい発声が出来ていないと…
・相手が声を聞き取りにくい
・お客さんに声が届かない
・演技力が伝わりにくい
舞台でも映画でも、発声が出来ていない人の声は、聞き取りにくく、見ている人が作品に集中できなくなります。
これではどんなにいい演技をしていても、表現が出来ていないと思われても仕方ありません。
きちんと発声をするためには、腹式呼吸をマスターする必要があります。
ここでは、腹式呼吸の練習法をご紹介します。
腹式呼吸の練習法
①寝転がってお腹が膨らんでいることを意識して呼吸をする
②徐々にできるようになってきたら次は、立った状態で同じように呼吸する
③喉を広げて「あー」と声を出す
④「あー」という音がクリアになってきたらきちんとした発声が出来ています
発声は一朝一夕でできるようになるものではないので毎日、トレーニングすることが重要です。
特に舞台やミュージカルなど、声量が必要な演技の練習では、腹式呼吸は欠かせません。
2-2.表情
次に「表情」です。
怒っているのに笑っていたり、笑っているのに泣いていたり人間の感情には様々な例外がありますが基本は喜怒哀楽です。
表情の演技ができていなければ…
・演技の幅が広がらない
・見ている人の心を掴む演技ができない
・どの役をやっても同じ演技に見える
表情のトレーニングをしては、鏡を用意して、自分の中で喜怒哀楽の顔をしてみてください。
鏡に映っているあなたがその感情の時のあなたの顔です。
自分の顔というのは普段はあまり、まじまじと見ることがないものです。
演技が上手くなる方法のポイントとして、自分がどんな表情をしているのか、定期的にチェックすることが表情のトレーニングになってきます。
2-3.表現
最後に「表現」です。
表現できているかというのは、相手にきちんと伝わっているかということです。
表現力がなければ…
・演技が浮いてしまう
・演技が下手だと評価される
・難しい役を演じられない
独りよがりの演技になっていないか。
これは自分では確認することが難しいです。
誰かに見てもらって演技の練習をし、感情や目的が見ている人に伝わっているかどうかを確かめてください。
見ている人に伝わっていなければ、独りよがりの演技になってしまって表現が出来ていないということになります。
伝わっていなければ、どんなにいい演技をしていても意味がないので心してください。
3.演技力を高めるためにやっておくべき3つのこと
ここでは、続けることで少しずつ演技力の向上につながっていくであろう「演技が上手くなる方法」をご紹介していきます。
3-1.相手の台詞を読む
演技というのは「コミュニケーション」です。
しかし、演技に伸び悩む人が陥りやすい点として、自分の台詞だけしか読んでいないというものがあります。
台詞というのは相手の台詞があって初めて成立します。
なぜそのキャラクターがその台詞をいうのか?
それは別のキャラクターが言った台詞があるからその台詞が出てくるのです。
そして、自分が言った台詞が相手の台詞を出す意味にもなってきます。
例えば、このような台詞があったとします。
A「僕と付き合ってくれませんか」
↓
B「ごめん。私、他に好きな人がいるの」
BさんはAさんに「付き合って」と言われることによってはじめて自分の中に断るという選択肢がでてきます。
つまり、AさんがBさんに告白をしなければBさんは断る理由はないわけです。
もしかしたらBさんには本当に好きな人がいなけれどAさんを傷つけないために「他に好きな人がいるの」といった可能性も考えられます。
はたまた、本当に好きな人がいることも考えられます。
ここに相手の台詞を読むことの重要性があります。
なぜその台詞がその瞬間にでてくるのか?
その「なぜ?」を持つことが演技力を高めていくうえで、」演技の練習に必要になってきます。
3-2.記録する
役者の表現力は自分の身体にストックしているものの数がモノを言ってきます。
例えば、ペットの死を経験したことがない人が、犬の死に対して悲しみを持てるか?
なかなか難しいことであると思います。
ここで演技が上手くなる方法として役に立つのが、自分が悲しいと感じた時の状況や感情を記録したノートです。
そうすることで、まずは犬の死とは別の悲しいという感情を思い起こすことができます。
その悲しいという感情をベースに、犬の死というものを悲しいと本当に思えるように台本上ですり合わせていく。
他にも…
・恋人にフラれた時の気持ち
・家族と喧嘩をした時の気持ち
・友達からのサプライズをされた時の気持ち
普段の何気ない感情の中にも、演技の練習に役立つ感情は溢れています。
日常生活でいろいろな思いを抱いたときに、ノートに記録することをしておきます。
その悲しいという感情のストックを作ることが演技の幅を広げていくことに繋がっていきます。
まずは感じたこと、考えたこと何でもいいので記録するという癖をつけてみてください。
3-3.表現したいものをもつ
役者の仕事としてキャラクターが持つ思いを伝えることが挙げられます。
例えば、なぜこのキャラクターはこんなにもいろいろなことに対してやる気がないのか。
それはそのキャラクターなりの考えがあり、思いがあるはずです。
演技が上手くなる方法は、その思いをもつこと、そのキャラクターを自分が演じるにあたって何を表現していくべきなのか。
そういった表現のベースを持って演じていくことで、キャラクターが台本上のキャラクターではなく、実際に生きた人物として立ち現れてきます。
これを「役作り」と言い、人気俳優や女優も、演じる役の人物に近い生活を送ってみたり、体型や表情も変化させています。
役作りには…
・情報収集
・想像力
・研究
が重要なポイントとなります。
表現したい何か。
それが演じることの必要性でもあり、役者として持ち続けなければいけないものでもあります。
4. 実力派俳優の真似をする方法
4-1.実力派俳優の演技を見る
演技力をつけるためのお手本として、映画やドラマを見て演技力のある役者の演技を見るのは、とても勉強になります。
演技力の高い役者の表情やセリフの言い方をじっくり研究するには、多くの作品を見て研究してみましょう。性別や年齢に限らず、いろいろな役者の演技を見るのが、演技が上手くなる方法のポイントです。
演技の真似をするポイント
・作品を何度も見る
・心を掴まれたシーンを真似する
・自分の演技を録画する
良い演技を見ると、すぐに真似してみたくなるかもしれませんが、演技の練習には何度も見ることは重要です。
何度か見返しているうちに、気づかなかったことに気づけるかもしれません。
人の心を掴む演技には、必ず惹きつける理由があります。
自分の演技の練習を録画してみて、違いを見つけて演技力を向上させてみましょう。
4-2.日本で活躍する実力派俳優
演技力向上のために参考になる、演技力に定評のある実力派俳優を紹介します。
・柳楽優弥
初主演映画「誰も知らない」では、14歳史上最年少で、カンヌ国際映画祭にて日本人初となる男優賞を受賞しています。
その後も、映画やドラマで見せる演技力や目力は、見ている人の心を掴む名演技ばかりです。
・林遣都
「おっさんずラブ」「スカーレット」「姉ちゃんの恋人」など、様々な作品に出演し「演技のプロ」と評価されている林遣都さん。
目の演技が印象的で、その役の人物が実在するかのようにリアルに見せるのが上手い俳優です。
・戸田恵梨香
多くの人に「戸田恵梨香が出てる作品なら見る」と言わせるほど、演技力に定評があります。
泣く演技や笑う演技などの絶妙な表情が魅力的で「コードブルー」や「SPEC」などの人気ドラマでも、戸田恵梨香さんの演技が光っています。
・安藤サクラ
度々演技力を評価されている安藤サクラさんは映画「万引き家族」では、リリー・フランキーさんや松岡茉優さんからも、その演技力の高さに「絶望した」と言わせるほどの実力です。
映画「百円の恋」「0.5ミリ」などでも、安藤サクラさんの演技が光っています。
4-3.海外で活躍する実力派俳優
次に、海外で実力派と言われる役者も見ていきましょう。
・トム・ハンクス
ハリウッドスターのトム・ハンクスと言えば、実力派俳優として知られ「フォレスト・ガンプ」で、2年連続アカデミー賞、ゴールデングローブ賞を受賞するなど、演技で多くの功績を残しています。
・ジェイク・ギレンホール
「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」で新ヒーロー・ミステリをを演じ、カメレオン俳優として注目を浴びています。
整った顔立ちと演技力の高さで注目されています。
・メリス・ストリープ
「プラダを着た悪魔」「ソフィーの選択」「愛と哀しみの果て」など、数々の名作に出演しており、全てが同一人物とは思えない演技力で世間を驚かせています。
・ベティ・デイヴィス
1930年代から活躍した伝説的な実力派女優です。
「イヴの総て」や「何がジェーンに起こったか?」などに出演し、全く違う役柄を、見事に演じ切る実力が認められた女優です。
5. 演技力をあげる事務所ランキング
ここでは、演技力を高めるレッスンで有名な事務所を、ランキング形式でご紹介します。
1 位 テアトルアカデミー
鈴木福くんや小林星蘭ちゃんが所属する、言わずと知れた大手芸能事務所。
即戦力を育てるための充実したレッスンなど伝統と実績のある事務所なので、ぜひオススメしたい事務所です。
テレビや映画などの業界と強力なパイプがあるため、最短3ヶ月でデビューも可能。
子役から活躍している鈴木福さんも、赤ちゃんモデル時代から「テアトルアカデミー」に所属し、映画「ちょんまげプリン」ドラマ「マルモのおきて」などの話題作に抜擢され、一躍人気子役として注目を集めました。
テアトルアカデミー
所属タレント
鈴木福、小林星蘭、谷花音、横山渉、谷花音 他多数
出演実績
「真田丸」「相棒」「下町ロケット」「監察医 朝顔」
「ちはやふる」「信長協奏曲」「僕だけがいない街」他多数
オーディション情報
・随時無料オーディション実施中
・最短3ヶ月でデビュー可能
・何度でも受験可能
・強力なバックアップ
2位 アトランティス
大東駿介を中心に、テレビや映画で活躍する実力派の俳優や女優が多く所属している事務所です。
モデルや歌手ではなく、俳優や女優といして芸能活動をしていきたいと思っている方にオススメです。
・所属タレント:大東駿介、上野なつひ、生越千晴
・オーディション料:無料
・応募資格:10歳〜20歳の女性、15歳〜25歳の男性
・事務所:東京都港区
3位 ワタナべエンターテイメント
マネジメントからコンテンツ作成、タレント養成スクールまで総合エンターテインメント業界の大手芸能プロダクションです。
プロダクション直営のスクールでは、タレントやモデル、お笑い芸人を目指すコースなど様々あります。
ネプチューン、アンガールズ、イモトアヤコさんなど、人気タレントも多く所属しています。
テレビ番組やバラエティで活躍したいと思っている人にオススメです。
・所属タレント:和田正人、瀬戸康史、山田裕貴、志尊淳
・オーディション料:無料
・応募資格:俳優・女優は10歳〜20代前半の男女
・事務所:東京都渋谷区
事務所や養成所で、プロの指導を受けて演技の練習をするのは、演技が上手くなる方法として、かなり効果が高いです。
同じ夢を持って演技を学んでいる仲間と一緒に練習をするのは、お互いに高めあえる環境があります。
できるだけ指導力の高い講師がいる環境、自分に合うレッスンが受けられる環境が整っている所で演技の練習をすることが大切です。
6.初心者にもおすすめ!演技が上手くなる練習方法
「練習していてもあまり上手くなっていない」「セリフが棒読みになる」など、特に演技初心者の時には、このような悩みに陥りやすくなりますよね。
ここまで紹介してきた通り、発声や表情などの演技の基礎や、やっておくべきことを毎日コツコツ続けるのが演技が上手くなる練習方法ですが、それでも演技を始めたばかりの時には、苦手な部分が改善しないと悩むことも少なくないでしょう。
次に、演技の悩み別に、演技が上手くなる方法を紹介していきます。
セリフが棒読みになる
セリフが棒読みになってしまいやすいのは、初心者が陥りやすい演技の悩みの1つです。
セリフが棒読みになるのを改善する練習のポイントから見てみましょう。
改善ポイント
①演技プランを立て過ぎない
②見られていることを意識しない
③感情移入する
演技が棒読みになるのは、この③つのポイントを改善すれば、劇的に良くなることが多いです。
3つのポイントを詳しく見て行きましょう。
①演技プランを立て過ぎない
演技初心者は特に、セリフを言う時に細かく演技プランを立て過ぎる人が多いです。
もちろんまだ演技に自信が持てない時には、セリフを言う時に「ここで声のボリュームを上げよう」「ここで涙を流そう」とある程度計画を立てておかなければ不安になりますよね。
しかし、感情は本来、計画的に出すものではなく、あふれ出るものです。
セリフが棒読みになってしまう人は、演技プランを立て過ぎないようにするのも改善ポイントです。
②見られていることを意識しない
演技に慣れていない時には、まだまだ恥ずかしさを捨てきれないのは珍しいことではありません。
「自分の殻を破れないのは、演技に向いていないからかもしれない」と諦める必要はありません。
演じている時に、自分の演技をどう評価されているのかを意識し過ぎると、セリフに上手く感情を込めることが難しくなります。
例えば、友人と2人で会話をするシーンであれば、実際は観客がいても、役の自分は友人と2人で話している設定です。
そこで周りの目を気にしていたら、不自然になるのは当然です。
見られているという意識を捨てて、役の世界に入るように意識して演技の練習しましょう。
③感情移入する
セリフが棒読みになってしまうのは、役の性格や物語の背景に納得がいっていない、感情移入が出来ないことが原因になるケースもあります。
セリフが棒読みにならないためには、役に感情移入しなければいけません。
役の感情をしっかりと理解して掴めるように、例えば役と同じ職業の人に話を聞く、同じような生い立ちがある人のドキュメンタリー作品を見てみるなど、理解を深めることで、役の感情が掴めるようになります。
演技がワンパターンになる
「どんな役を演じても同じ人に見えてしまう」というのも演技の悩みに多いです。
演じる役によって、別人のように変わる「カメレオン俳優」と呼ばれるほど演技が上手くなる方法は、演技のバリエーションを増やさなければいけません。
改善ポイント
①いろいろな人とコミュニケーションを取る
②声や話し方のバリエーションを増やす
③感情のバリエーションを増やす
①いろいろな人とコミュニケーションを取る
明るい人、怖い人、演技をする時には様々なキャラクターに扮しますが、自分と違うキャラクターの人を演じる時にどう表現すればいいのか分からず、ワンパターンな演技になってしまいます。
普段からいろいろな性格や職業の人とコミュニケーションを取り、その人の話し方やしぐさなどよく観察してみましょう。
演技が上手い人は、自分の年齢よりかなり年上の人物を、違和感なく演じることができます。
普段の生活でのコミュニケーションでも、人間観察をしておくと、演技の練習に役立ちます。
②声や話し方のバリエーションを増やす
演技がワンパターンと言われる人は、声の出し方や話し方のバリエーションが少ないことが原因となっていることもあります。
例えば「怒っている演技がいつも同じように叫んでいるだけに見える」と指摘される人は少なくありません。
同じ状況でも、役の人物によって怒る表現は違うはずです。
例えば、同じシーンで同じセリフを、様々な役で演じてみましょう。
「許さない」と言うセリフを、10代の不良少年、穏やかな性格の40代の男性と全く違うキャラクターで演じると、全然違う表現になるはずです。
セリフの練習は、声色や話す速度などのバリエーションを増やすことも意識しましょう。
③感情のバリエーションを増やす
声のバリエーションとは別に、感情のバリエーションも増やしておきましょう。
例えば、演じる役は、感情表現豊かな人物ばかりだとは限りません。
感情を表に出さない人物を演じる時は、表情やセリフの強弱で大きく表現できませんが、見ている人にはその感情を伝えなければいけないシーンもあります。
役によっては繊細な目の動きやセリフの言い方など、テクニックを使って感情を伝える必要もあります。
感情のバリエーションを増やすには、自分の演技を動画に撮って見てみる方法もおすすめです。
また、たくさんの作品を見て、感情のバリエーションを研究するのも参考になりますよ。
7.まとめ
演技力は一朝一夕でつくというものではありません。
毎日が演技の糧であり、勉強です。
どれだけ毎日の生活から吸収していけるかがそれが重要なのです。
あなたが一か月後、一年後に演技力があると言われる俳優になることを応援しています。