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女優の下積み時代ってどれくらい?

2019.07.25 / 女優になる

芸能界の中でも、特に注目度が高く華やかなポジションとして「女優」が挙げられます。しかし、女優はすぐに人気が出た人ばかりではありません。長い下積み期間を経て、安定したオファーが届くようになったケースも少なくないのです。この記事では、女優として成功するために必要な下積み期間の長さや、下積み時代にできることを解説します。

女優の下積み時代ってどれくらい?

まず、女優は簡単に人気が出て売れっ子になれる職業ではないと理解しておきましょう。確かに、デビューと同時に映画やCMが決まって、あっという間にスターの階段を駆け上がった女優はいます。しかし、彼女たちは大型のオーディションを何千人、何万人から勝ち上がるなどして売り出された例外中の例外です。多くの女優は、芸能事務所や劇団に所属するためのオーディションからキャリアを始めなくてはなりません。しかも、事務所に所属できたとしても同年代にはすでにたくさんの女優が活躍しています。彼女たちと限られた仕事を争い、頭角を現すようになるまでには下積みが必要となるでしょう。

テレビや映画を見ていると、若くて稼ぎ時である20代の女優が大活躍しています。ただし、彼女たちの多くは10代、あるいは子役時代にデビューして数年の下積み期間を経ています。一見、順風満帆に見えているスターたちも、現在のポジションをつかむためには相応の努力をしてきているのです。何回もオーディションに落ち続け、悔しい思いをしてきたケースも少なくないでしょう。また、女優だけでは生活できずに露出の機会を求めてモデルや声優の小さな仕事をこなしてきたケースもあります。時には、自分が本来やりたい仕事からは遠い現場にも出なくてはいけません。女優として成功したいなら、こうした下積みの一つ一つを受け入れる覚悟が大事です。

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長い人は15年以上も下積みを経験

女優業でいきなり成功するのが難しい理由は、1人がブレイクしてしまうと似たような役柄はその人に舞い込む仕組みができてしまうからです。たとえば、メジャー作品で「おしゃれな女子高生」「憧れのキャリアウーマン」といったヒロイン級の役柄を演じられる女優は決して多くありません。「ヒロインの友達」といった脇役でさえ、先輩女優を差し置いて射止めるのは困難です。制作側としても、無名の新人よりも実績のある女優を起用したいのは当然の心理でしょう。そのため、10代や20代でブレイクを逃がした女優は、風向きが変わるまで待たなければいけなくなってしまうのです。

それでも、下済み時代も腐らず、真面目に演技訓練を続けていた女優は年齢を重ねてからチャンスを得られる可能性が残されます。若いころは人気があった女優が、30代・40代になってからポジションを維持できるとは限りません。逆に、若いころは役に恵まれなかった女優が、30代以上になってから注目され始めることもありえるのです。15年以上の下積みを経て、中年になってからブレイクした女優もいます。彼女たちは、バイトなどで収入を得ながら、与えられた数少ないチャンスを真面目に取り組んできた人たちです。

そうした努力の積み重ねが制作側の記憶に留まり、ブレイクへとつながります。30代を超えてから、ようやく話題作の主役を射止めた例もゼロではありません。いくつになっても、本人がどれくらい本気で女優業に挑めるかが大切です。

下積み時代の過ごし方

バイトをしたり、就職したりしながらチャンスを待つのも下積みのあり方とはいえます。それでも、女優を名乗る以上は演技をできる場所を確保しましょう。演技力は、常に磨き続けないと錆びついてしまいます。それに、10代や20代で演技訓練を止めてしまった女優は、30代以上になってからチャンスが舞い込んできても年相応の芝居ができず評価されません。下積みを本気で重ねるつもりがあるなら、演技に集中できる環境へと身を置きましょう。たとえば、「劇団員になる」のは代表的な方法です。演劇では時間をかけて役作りをするので、じっくりと自分の演技と向き合えます。また、裏方や演出チームと一体感を共有し、ものづくりの醍醐味を学べるのも大きいでしょう。

次に、「芸能事務所の養成所でレッスンを受けること」も選択肢の一つです。ただし、芸能事務所であればどこでもいいわけではありません。なぜなら、いわゆる悪徳事務所はレッスン料だけを要求し所属タレントを本気で売り出そうとはしないからです。所属するのであればチャンスの多い大手事務所を目指しましょう。レッスン内容も、大手のほうが充実しています。そのほか、フリーランスとしてオーディションを受け続ける方法もあります。ただし、フリーランスになると自分で営業をしなくてはいけません。後ろ盾がない状態で活動をするため、自己管理がきちんとできるようになりましょう。

下積みを経験するメリット

つらいことや苦しいことも、下積み時代にはたくさん起こります。「早く女優をあきらめたほうが別の人生を歩めるのではないか」と考える瞬間もあるでしょう。それでも、下積みにはさまざまな意義があります。女優として一皮むけるためにも、真剣に下積み時代を過ごすのは悪い選択肢ではないでしょう。まず、下積みによって「人生経験が広がる」のはメリットです。なかなか芽が出ないと、望まない仕事もしなくては生計が立てられません。心ない言葉を浴びせられる場面も出てくるかもしれません。しかし、それらの経験すべてが演技の糧となるはずです。芝居しか知らない女優よりも、さまざまなバイトや仕事を知っている女優のほうがリアルな表現を見せられるでしょう。

また、「周囲に感謝できるようになる」のは大きなポイントです。芸能界では、つい感謝の気持ちを忘れてしまうこともあります。女優のように華やかな舞台に立っていると、「自分が偉い人間になった」と勘違いしがちです。しかし、下積みが長いと人気者になった後も、その状況を当然とは思わないでしょう。仕事をくれたスタッフやマネジメントしてくれた事務所への敬意を忘れず、精一杯現場に打ち込めます。こうした態度が好評を呼び、再びオファーが来るという循環が生まれます。いい意味で芸能界に慣れきってしまわず、一般人の心を留めておくために下積み時代は大切です。

下積み時代にもできるだけオーディションに参加しよう!

女優のブレイクに年齢はそれほど関係ありません。デビューしてすぐにブレイクできれば楽ではあるものの、チャンスは常に転がっています。若いころは需要のなかった女優が、年をとってから魅力的な芝居をするようになったケースも珍しくありません。20代までで成功できなかったからといって落ち込まず、30代から売れっ子になる夢を追いかけてもいいでしょう。厳しい状況が続いても、たった1度インパクトのある役をつかめればオファーが殺到する可能性もあります。これが、芸能界の面白いところです。

それでも、「下積み時代を長引かせたい」と思っている女優は少数派でしょう。できることなら早く大役をつかみたいと考えるのは当然です。そのためには、常に成長を止めてはなりません。下積み時代でも演技のできる場所に通い、自分磨きを怠らないように努めます。最も効果的なのは芸能スクールに通い、実力を身につけることです。スクールでは専門的に演技を学べますし、同じ夢を持つ俳優が集まってくるので刺激にもなります。同年代と演技や夢について語るのも立派な下積みになるでしょう。

そして、できるだけ多くのオーディションに参加するのが得策です。下積み時代は、役柄を絞りすぎずにさまざまな作品へと応募しましょう。自分で自分の長所に気づいているとは限りません。眠っている可能性が開花したとき、長い下積みを経て大女優になれることもありえるのです。

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