1歳になるまでの赤ちゃんの行事とは?
出産後、慣れない子育てに追われて忙しい生活を送っている中で、赤ちゃんが1歳になるまでの間に、お祝いもたくさんあります。
赤ちゃんが1歳になるまでには、日本ならではのお祝いも多く、忙しくて深く意味を考えずに形だけで終わらせてしまったというパパやママも少なくありません。
お祝いをしっかり写真に収めておけば、良い記念にもなりますが、事前にお祝いの意味を理解しておくことで、さらに一生に一度の記念日をお祝いできるのではないでしょうか。
赤ちゃんが1歳になるまでのお祝いの意味を知って、一生に一度の思い出を作りましょう。
お七夜
お七夜は、赤ちゃんが生まれてから、生後7日目に行われる「命名式」のことです。
平安時代から続く民俗行事なので、今に比べて生後間もない赤ちゃんの健康状態が良くなかった時代に、無事に生後7日目を迎えられたお祝いとして行われていた行事です。
別名「命名式」とも呼ばれていますが、最近では生後7日を待たずに命名されることも多く、生後1週間前後の都合のいい日に行われる家庭が多いようです。
また、産後のママと赤ちゃんが退院する日と近いので、退院のお祝いとして行われることも増えています。
お祝いの内容としては、命名書を書き家に飾る、赤ちゃんの足型、手形を取ることが一般的です。
また、ママが里帰り中である場合も多い時期なので、祖父母も交えた家族の会食を行うこともあります。
お赤飯などのお祝い膳を用意する風習もありますが、出産後間もない行事ということもあり、最近ではお七夜のお祝いを行わない家庭も多いようです。
ママの体調がまだ万全ではない可能性もある時期なので、無理せずに赤ちゃんの命名と家族の一員として迎え入れる喜びを実感する気持ちでお祝いしましょう。
お宮参り
お宮参りは、赤ちゃんの誕生から無事1ヶ月を迎えたことへの感謝を、地元の産士神に感謝し、報告するための行事です。
また、赤ちゃんがすくすくと成長するようにと願い、初宮詣として神社にお参りをします。
男の子は生後32日目、女の子は33日目に行う風習がありますが、最近は赤ちゃんやママの体調を考慮して、真夏や真冬は避けて行う家庭も増えています。
初宮詣は、赤ちゃんと両親、父方の祖母で行うのが一般的だとされていましたが、地域によって両家の祖父母も参加する場合もあります。
神社は、地元の氏神神社を選ぶ家庭が多いですが、パパやママの地元やお宮参りで有名な神社などを選んでお参りしても問題ありません。
神社での、御祈祷には予約が必要な場合もあるので、事前に確認しておくことをおすすめします。
神社によっては、記念撮影なども行っている場合もあります。
御祈祷には、平均して初穂料が5,000円~10,000円程必要になりますので、こちらも確認しておきましょう。
お宮参りでは、赤ちゃんには祝い着の着物を準備します。
父方の祖母や、母親が赤ちゃんを抱っこしながら包むように着物を着せます。
また、着物は準備せず、ベビードレスなどの洋服でお宮参りを行う場合も多いようです。
また、初宮詣を終えた後に、両家の祖父母も交えて食事会を行う場合もあります。
しかし、まだ赤ちゃんも小さく、長時間の外出は疲れてしまうかもしれません。
無理はせず余裕のあるスケジュールを立てておきましょう。
お食い初め
お食い初めは、生後100日目をお祝いするので「百日祝い」とも呼ばれます。
平安時代から行われている日本の伝統行事で、赤ちゃんが一生食べるものに困らず、健やかに成長することを願う意味があります。
古くから伝わる行事として、今でもお祝いをする家庭も多い行事の一つです。
また、生後100日前後は、赤ちゃんの歯が生え始める時期が近いこともあり、丈夫な歯が生えるようにとの願いを込めて、歯固めの石を準備する風習もあります。
歯固めの石の代わりに、タコを準備する地域もあるなど、お食い初めは地域によって異なった風習が多いのも特徴です。
お食い初めは、一般的に自宅で料理を準備して行う場合と、料亭などで行う場合があります。
自宅の場合、一汁三彩を基本に、尾頭付きの鯛、赤飯などのお祝い膳を準備します。
しかし、お食い初め用の食器や豪華なお祝い膳を、自宅で準備するのは大変なので、料亭などでお食い初め膳を注文する家庭も増えています。
お食い初めの代表的な献立
・お赤飯
・お吸い物
・煮物
・酢の物
・尾頭付きの鯛
・香の物
お食い初めは、両家の祖父母も交えて賑やかに行う家庭もありますが、家族だけでゆっくりお祝いする家庭も多いので、無理なく行うようにしましょう。
ハーフバースデー
ハーフバースデーは、生後6ヶ月を迎えた赤ちゃんをお祝いする日のことです。
1歳になるのは生後12ヶ月目なので、1歳を迎えるちょうど半分に当たる生後6ヶ月のお祝いをハーフバースデーと言います。
日本でのハーフバースデーは、生後半年をお祝いする日として広まりましたが、元々はアメリカやイギリスで、長期休暇と誕生日が重なる子供が、友人や周りの人にお祝いしてもらう日として、誕生日の半年前、または半年後にハーフバースデーをお祝いする日として行われていました。
ハーフバースデーは、決まった儀式などは特にありません。
生後6ヶ月を迎えた赤ちゃんの成長をお祝いするということで、部屋を飾り付けたり、記念撮影をする家庭が多いようです。
また、離乳食が始まる時期ですので、赤ちゃんが食べられるものでお祝いのケーキを作ったり、離乳食で赤ちゃん用のお祝い膳を準備するのも、一般的になりつつあります。
最近は、ハーフバースデーの飾り用のバルーンやパーティーグッズもたくさん販売されているので、一生に一度の記念日に素敵な写真が残せそうですね。
初節句(桃の節句・端午の節句)
初節句は、赤ちゃんが生まれてから初めて迎える節句のことなので、赤ちゃんの生まれた時期によって初節句を迎える月齢は様々です。
3月3日の桃の節句と、5月5日の端午の節句は、赤ちゃんの健やかな成長を願う意味の行事になります。
桃の節句(ひな祭り)
桃の節句は、女の子の節句で「ひな祭り」として有名ですよね。
平安時代の人形遊びが、形を変え川などに人形を流すことでお祓いをする流し雛となり、それが現代のひな祭りとして、受け継がれています。
桃の節句では、雛人形を飾ることが日本の文化となっていますが、女の子の厄災を身代わりに引き受けてくれるという意味があります。
また、桃の節句では女の子の健康と幸せを願い、ちらし寿司や菱餅、はまぐりのお吸い物、ひなあられなどを準備する風習があります。
菱餅の色には、緑(長寿・健康)、白(清浄)、桃(魔除け)の意味があります。
端午の節句(こどもの日)
端午の節句は、男の子の節句で「こどもの日」として知られています。
武家に誕生した男の子のお祝いの日として江戸時代から行われており、現代では日本の各地で広く知られ、お祝いされています。
端午の節句では五月人形、鯉のぼり、菖蒲の花を飾るのが一般的です。
五月人形には、厄災から男の子を守ってくれるという意味がありますが、子孫繁栄を願う意味もあるそうです。
鯉のぼりは、立派に成長するようにと願いを込めて立てられますが、最近の住宅事情にもより、立てるのが難しい家も増えています。
端午の節句には、ちまき、柏餅、鰤(ぶり)や鰹(かつお)、筍などの料理でお祝いするのが一般的です。
柏餅の柏の葉には、子孫繁栄の意味があり、鰤は出世魚であることから、男の子が将来出世するようにとの意味が込められています。
赤ちゃんのお祝いは、1歳になるまでの間にたくさんありますが、地域による風習の違いや、年代による考え方も様々です。
家族で行事の意味を理解しながらお祝いをして、良い思い出を作りましょう。