子役にとって親の存在は重要!
子役になるには何歳まででなければいけないという明確な決まりはありません。なかには実年齢よりも若い役柄を演じて長く子役として活躍を続けるケースもありますが、一般的には、赤ちゃんから小学生くらいの年齢層を子役とすることが多くなっています。小学生くらいまでの年齢の子供は、まだ心身共に成長途中の段階で、大人たちの間に入って1人で社会人として仕事をするには不安な年頃です。このため、子役をする子供たちにとって親の存在は重要となります。親の協力や理解がないと子役が活躍することは難しいのが現状です。親は子役にとってマネージャー的な存在であり、子供に代わって仕事に必要なさまざまな業務を行うことが求められます。たとえば、お金やスケジュールの管理、現場までの送り迎え、スタッフとのやり取りなどです。
さらに、学校と仕事を上手に両立できるようにサポートするのも親の役割となります。特に義務教育期間の子供にとって、学校は、勉強だけではなく同年代の友達との交流のなかで大人になるためのさまざまな学びを受ける大切な場です。問題なく両立させるためには学校の教育方針や校則などに違反していないかを事前に確認し、芸能活動を始める際には学校に報告をして理解を得ておくことも必要となります。
子役オーディションの種類は2つ!
実際に子役にしようとする場合、まず、オーディションを受けることが必要となります。子役のオーディションは大きく分けて2つの種類があり、1つが事務所や劇団、養成所などに入るためのオーディションです。事務所や養成所などのオーディションの場合、オーディションを受ける段階では特に演技力は重視されません。多くの場合、今後の成長が期待できるかを判断するため、素直さや性格といったポイントを中心にチェックされます。
もう1つのタイプが、ドラマや映画の役を選ぶためのオーディションです。雑誌やインターネットなどから実施されるオーディション情報を見つけて、自分で申し込みを行います。事務所などのオーディションとは異なり、合格するとそのまま出演が決定するため、ある程度の演技力は必要です。また、オーディションの段階で、すでに各役柄のイメージが作られていることが多いため、役と子役の個性が合っているかも重要なポイントとなります。
オーディションを受けるうえで大事なこと1:子供自身の気持ち
かわいいわが子が輝いている姿を見たい、多くの人に子供の魅力を知ってほしいと願うのも親心でしょう。子供の活躍を願う気持ちから子役にしたいと考える親は多くいますが、実際に子役となるのは子供自身です。子供を高く評価することは親として悪いことではありませんが、親の夢を押し付けるようなことをしてはいけません。
子供自身がテレビに出ることや演じることを望んでいるなら、それを親が応援することは素晴らしいことです。本人のやる気さえあれば、親が思っている以上に子役としての成長が早いこともあります。ただし、やりたくない、役者に興味がないと本人が思っているのに無理強いするのは子供にとって酷なことです。たとえ、親が強く勧めて子供が了承したとしても、無理にやらせたことは長く続かずうまくいきません。オーディションを申し込む際には、事前に子供の気持ちをきちんと確認しておくようにしましょう。本人がドラマに出たいのか、子役をやりたいのかということが大事なこととなります。
オーディションを受けるうえで大事なこと2:マナー
ドラマなどの制作は多くの大人やお金が関わる大切な仕事です。子役といえども、仕事に関わる場では、ある程度の社会性が求められます。現場に入ったときに妨げとなるようなマナーに反する子役は喜ばれません。オーディションでも、最低限のマナーを持っていることは大事なことです。オーディション会場でおとなしくできずに暴れたり、ずっとおしゃべりをしていたりするなど、あまりにしつけがなっていない場合には落とされる可能性もあるため注意が必要です。
また、マナーとしてあいさつをきちんとすることは基本となります。大きな声ではきはきとしたあいさつができるか、受け答えはできるかなどといったマナーはチェックされやすいポイントです。このような基本的なマナーは普段の生活から学べることであるため、子役を目指すなら早いうちから自然に身に付けられるように親が心がけておくとよいでしょう。ただし、子役は大人にはない個性を持ち、大人にはできない役柄を演じる存在です。子役としての役割に合わせて子供らしさが重視されることで、ある程度のマナー不足であれば許されるケースもあります。
オーディションを受けるうえで大事なこと3:演技力
子役であっても演技力をしっかりと身に付けておくことは大事なことです。無邪気で自然な姿は子供の魅力ですが、プロとして仕事をするなら子供であっても視聴者を感動させるような結果を出すことが求められます。ドラマのオーディションでは、役柄と子役の個性が合っているだけではなく、演技力もあることは強みです。人気のドラマだと、出演したいと願う子供の数も多くなり、全国から実力や経験のある子供がたくさん集まるケースも少なくありません。ほかの子供と少しでも差をつけたいなら、演技力でアピールすることは効果的となります。
演技力があるかの判断は、喜怒哀楽の感情表現ができるか、その瞬間を素直に生きられるかといった点がポイントとなります。また、普段自宅で練習しているときには上手に演技できても、オーディションの場だと緊張して実力が出せない子供は少なくありません。ただし、これは何度も経験することで段々と慣れてくることがほとんどです。場慣れしてしまえば、緊張せずに普段の練習通りの自然な演技ができるようにもなります。
ドラマで活躍できる子役にしたいなら劇団や養成所へ
ドラマで活躍できる子役にしたいなら、劇団や養成所へ入ることが確実な道です。所属することで、劇団を通してさまざまなオーディションの情報が入ったり、業界内で行うオーディションを紹介してもらえたりと、仕事のチャンスを得やすくなります。また、ドラマのオーディションを受けるうえで大切なことを教えてもらうことができたり、定期的に演技などのレッスンを受けることができたりする点もメリットです。素直な子供のうちであれば、飲み込みも早く、役者に必要となるスキルを身に付けやすくなります。
さらに、同じ夢を持つ同年代の仲間が周囲に多くいることは心の支えとなり、また、ときには良い刺激にもなって、子どもにもプラスの影響を与えます。活躍する人気の子役たちのほとんどはプロダクションに所属している現状を見ても、劇団などに入れることは、ドラマ出演を目指しやすい方法といえるでしょう。
ドラマで活躍できる子役になるために!子供をしっかりサポート
子役としてドラマに出演するためには、さまざまな努力をすることが必要です。どんなに可愛く魅力的な子供であっても、現場でただ立ち尽くすことしかできなかったり、自分勝手な行動をしてスタッフに迷惑をかけてしまったりするような子供ではドラマ出演は難しいでしょう。そして、何より、本人の気持ちあっての努力となるため、子供自身の気持ちが一番大切となります。子供によって向き不向きや興味の方向は異なるものです。親の気持ちを重視せずに、子供の気持ちをきちんと聞いてあげることが必要となります。ただし、子供が希望するなら、親は子供の夢を叶えるために、しっかりとサポートをしてあげるとよいでしょう。オーディションが子供の未来の可能性を開く入り口となることもあります。