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歌手のオーディションに合格するための心得

歌手を取り巻く環境を知ろう

歌手とは具体的に、どのような仕事をしているのでしょうか。歌手は、単に歌を歌えばお金になるという仕事ではありません。もちろん、自分自身で歌う場所を探し、歌を聴いた顧客から善意のお金をもらうこともできるでしょう。しかし、その方法では歌を生業としていくことは難しいのが現状です。歌手を仕事として生きていくためには、歌手の仕事内容や音楽業界の仕組みなどについて、事前に調べておく必要があります。

歌手としてもっとも重要な仕事は、言うまでもなく歌うことです。しかし、ライブやコンサートなどで持ち歌を披露する場を得るまでには、相当な時間が必要になります。歌や踊りのレッスンはもちろん、長時間の歌唱やダンスに耐えうる体力づくりも必要です。また、自分という歌手を知ってもらうための営業も欠かせません。有名な歌手が、無名時代にショッピングモールなどで歌っていたというエピソードは、まさに顔や名前を売るための営業です。このような地道な仕事も、歌手として生計を立てていくためには必要不可欠といえるでしょう。

日本で活躍する多くの歌手は、音楽業界の大きな仕組みの中に身を置いています。初めのうちは、芸能プロダクションに所属しながらオーディションを受け、新たな仕事を獲得していくというスタイルをとるケースが多いでしょう。歌手のオーディションは、主催者側からすればあくまでも発掘作業であり、受ける側からすれば歌手になるきっかけに過ぎません。肝心なのはその先で、本人とバックアップするプロダクションの努力により「いかにモノになるか」が重視されるといっていいでしょう。

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オーディションの主催はどこか

オーディションを受けるにあたっては、まず主催者を確認することが大切です。一般的には、芸能プロダクションやレコード会社が主催するものが多いでしょう。視聴者から人気のあるオーディション番組では、複数の音楽関係者やスカウトなどが応募者のパフォーマンスを見る様子が放送されています。このような公開型のオーディションでも事前に予選が行われており、公開されていない戦いがあることを忘れてはいけません。

このように、さまざまな種類がある歌手のオーディションですが、その目的がかなり絞られているものが多いことも事実です。たとえば、アイドルを発掘する場合とミュージカル歌手募集の場合では、目的も審査基準もまったく異なります。ただやみくもに応募しても、自分が目指すスタイルのオーディションではない可能性もあるということです。このようなトラブルに見舞われないためには、主催者について詳しく調べることが何よりも大切になります。主催者を調べれば、その主催者が過去に実施したオーディションを参考に、傾向と対策を練ることもできるでしょう。過去の合格者や、評価が高かったポイントなどをていねいに調べることで、より万全な対策が可能になります。

オーディション当日の流れは?

多くのオーディションは、書類審査の後に自己PRや実技テストがあり、合格発表へという流れになります。この点は、役者などのオーディションと基本的に同じだと思っていいでしょう。注意しなければならない点は、書類審査が事前に行われる場合と、当日書類を持参する場合があることです。事前に行われる場合は期日までの応募が必須であり、書類審査の合否もオーディション当日より前に知らされます。一方、書類を持参する場合は、書類の提出と自己PRが同時に行われることも珍しくありません。オーディション当日の流れは、オーディションの規模や主催者の意図によって異なることもあるので「いつもと同じ」とは考えないほうが賢明です。

歌手のオーディションといっても、歌唱力以外のテストが行われることもあります。あらかじめ、歌唱力のテストのみと知らされていない場合は、過去のオーディションでどのようなテストがあったのか調べておきましょう。特に、アイドルやミュージカル歌手のオーディションではダンスや演技力など、審査の内容が多岐に渡ります。このようなスタイルの歌手を目指すのであれば、歌唱力のテスト対策と並行して必要なトレーニングを行い、オーディションに備えることが大切です。

歌唱力は高くて当然

歌手のオーディションに集まる応募者は、自分の歌唱力に自信が持てるまでトレーニングを積んだ人たちです。中には、天性の歌声といわれるものを持っている人もいるかもしれません。そのため、主催者から自信を持って売り出せるだけの歌唱力が求められるのは当然といえるでしょう。少し歌がうまいという程度では、ほかの応募者と差をつけることはできません。むしろ、歌唱力のみで勝負しようと思うのであれば、ほかの追随を許さない圧倒的な歌唱力が必要になります。歌手のオーディションでは、歌唱力は高くて当然だと考えるほうがいいでしょう。

しかしながら、歌唱力のみに重点を置いているオーディションは決して多くないことも事実です。歌手として売り出すためには、歌唱力のみでは難しいという現実があります。売り出す際のビジョンが明確に見えるか、今後の活動に明るい展開が望めるかなど、歌唱力以外のところで差が付くのが歌手のオーディションなのです。そういう観点では、声楽家のような歌声が出せなくても歌手のオーディションを受ける意味は十分にあるでしょう。プロの歌手は、作曲家や作詞家、演出家など、多くのプロによって輝かされている面もあります。大切なのは、そのようなプロの手が入らないオーディションの場で、どれだけ歌で自分を表現できるかなのです。

意外な点で差が付く可能性

歌手のオーディションといっても、歌がうまければすべてよしというものではありません。歌唱力だけでは比較できないことも多い歌手のオーディションでは、意外な点で差が付く可能性もあります。たとえば、自己PRや特技、質問の受け答えなどです。自由業のイメージが強い歌手ですが、実際には組織に所属し、レッスンを受けてステージを踏むケースも少なくありません。歌で収益を得るためには、さまざまな人の力を合わせることが必要不可欠です。そのため、性格などの内面を重視されることも多いのです。

逆に考えると、実技テストがどれほどすばらしい出来だったとしても、それ以外が評価されなければオーディションの合格は遠のいてしまいます。主催者にとっては、歌がうまい人を見つけること以上に、育てられる人材を見つけることが重要なのです。オーディションの合格者は「ダイヤモンドの原石」と表現されることも多くありますが、これは「完成されたダイヤモンドを探しているわけではない」ということでもあります。オーディションの審査員は数多くの歌手志望者を審査してきたプロです。歌唱力以外の点が歌手としての将来性において重要な意味を持つことを経験から知っています。実技テスト以外も気を抜かず、入念に準備をして真摯な姿勢を維持しましょう。

自分の売りを作っておくことが大事

オーディションを受ける人がもっとも恐れることに、場の空気に飲まれてしまうというものがあります。歌手のオーディションの場には、有名な養成スクールの生徒やプロ級のパフォーマンスをする人も多く集まるでしょう。しかし、審査の基準は歌手としての素質以外のところにもあります。歌唱力だけで合格するわけではありません。ほかの人にはない、自分だけの売りになるポイントは、もっとも大きな武器になります。このことを忘れず、自信を持ってオーディションに臨みましょう。

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