「キッズモデル」という言葉ってすごくいい響きですよね。キラキラしていて、ちょっと手の届かない特別な存在というイメージがありますので、憧れているお子さんも多いのではないでしょうか。
しかし、実際キッズモデルってどんなことをするのでしょうか?いまさら人には聞けない「キッズモデルとは?」に迫っていきたいと思います。
キッズモデルって何をするの?
キッズモデルとは、その名の通り「子どものモデル」です。子供服ブランドのカタログモデルや、広告モデル(おもちゃやお菓子などのパッケージモデル)、ファッションショーなどの舞台でモデルを務めるのが主な仕事だと思ってください。子役はテレビなどで演技をするのがメインですが、キッズモデルは、基本的にはなにかの媒体で活躍することがメインとなります。
キッズモデルは何歳から何歳まで?
基本的な定義はありません。キッズモデルは何歳だからできるといった決まりはないということです。赤ちゃんモデル→キッズモデル→ジュニアモデルといった流れになるので、ちょうど中間あたりだと考えてください。
撮影には店頭の洋服を着るわけではなく、展示会などで使われたいわゆるサンプルというものを着て撮影します。そのサンプルは一般的に110㎝が多いとされています(ブランドによりサイズは異なります)。
モデルさんは洋服を着こなすことが大切ですよね。ブカブカに着るよりも少しピッタリ目に着る方が好まれます。そう考えると5,6歳が一番多いでしょう。もちろん4歳でも身長が大きい子はいますし、一概にこの年齢!というのは難しいところです。
一般的にサンプルは110㎝といいましたが、ベビーであれば0歳や90㎝のモデルもありますし、110㎝を超せば、ジュニアモデルといったくくりもあります。ですので、0歳から通してモデルはできると考えてもいいですよね。
シニアモデルとして活躍されている方も多く、モデルになるには遅すぎた?ということはありませんので、チャレンジしたいときにチャレンジしてみてください。
キッズモデルになるにはどうすればいい?
キッズモデルになるには、主に下の3つの方法があります。
一般公募
ブランドカタログモデルや、ショッピングモールのファッションショーモデルなどは一般公募なことも多いです。応募方法は、HP上や店頭での応募と様々です。応募の際は無料なこともありますし、いくら以上購入で応募券配布という場合もあります。
一般公募は誰でも気さくに応募できるため、応募者は多くなります。
スカウト
街を歩いていて声をかけられたり、ショッピングモールのフォトコンテストで声をかけられたり、キッズの催し物などで声をかけられたりとスカウト方法は様々ですが、事務所の方が直々にキッズモデルとしてスカウトしてくます。一般的にメジャーな場所、施設が多く声を掛けられるようです。もしスカウトして欲しいな~と思ったらそういったところに繰り出すのも一つの手ですね。
事務所に登録
事務所に登録していれば、公募されていないお仕事などがあり、それを知ることができるという利点があります。また、その子に合うお仕事を選んでくれたり、今までは自分が知らなかった世界、知らなかったジャンルのお仕事に巡り合うチャンスもあります。
そしてここで1つ豆知識。実はキッズモデルは単に可愛い子がなれるというものではないんです。もちろん容姿端麗は必須条件にはなってくるでしょう。でもかわいい子、スタイルがいい子というのは正直結構いるんです。例えば、容姿端麗な子がこぞってモデルのオーディションに応募したとします。まずは書類選考。みんな可愛いから決まらない…となったときこそが勝負なんです。
かわいいのほかに目に留まる何かがあるかどうか。これが運命の分かれ道です。
キャラが確立(いわゆるキャラ立ち)していたり特筆する特技があったりと、クライアント側の目に留まる、心に残る何かがあるというのは仕事を取る(仕事をする)うえでかなりの高ポイントになるでしょう。心に残る子であれば、「またこの子を使おう」と思ってもらえるからです。
ですので【かわいい+α】を身につけると、キッズモデルとなった後も活躍できる場が広がります。何かを突き詰めていたり、意外性があるものって心に残りますよね。
キッズモデルとして活動するときの注意点
基本的にキッズモデルをする年齢の時期は、本業が学校となります。そこにプラスしてモデル業が入ってくるので、忙しくなる時期もでてきます。習い事などをしていると、さらに忙しくなってしまうかもしれませんね。
でも学校の勉強はおろそかにできません。勉強とモデル業の両立を意識しながら生活しなければならないという点だけは覚えておきましょう。
また、キッズモデルは私服に気を抜くことはできないんですよね。もともと、お洋服が好きというのがベースにはあると思うのですが、モデル業を始めることで「プライベートでもちゃんとしなきゃ!」「新作のアイテムが欲しい!」という心がさらに芽生えると思います。キッズモデルでも私服公開や、読者モデル(読モ)ともなると、私服で登場する回数が増えます。そうなると洋服代としての支出がかなり増えてきます。
さらに、撮影現場までの移動費は基本的にモデルもちです。子どもだけで現場に行かせるということはあまりありませんので、最低でも保護者と子どもの2人分は必要になるでしょう。ですので洋服や交通費など金銭的に無理のない状況が必要になってくると心得ておくのがいいでしょう。
もう一つおまけとして覚えておいてほしいことがあります。モデルさんはお肌のお手入れや髪の毛などにも気を遣わなければなりません。日焼けもその一つですね。肌荒れなどはキッズモデルの年齢ではあまり気にすることもないかと思いますが、ジュニアモデル世代になってくると、年齢的に肌トラブルは増えてきてしまいます。
キッズモデルの世代で言えば意外に多いのが「歯」の問題です。歯?虫歯?いいえ、違うんです。乳歯が抜けるいわゆる歯抜け時期です。前歯から抜け始めるのですが、それは成長ですし、何よりも歯が抜けてる時のあのニカっと笑ったときの笑顔は愛くるしくたまりません。でも、モデルさんとしては実は致命的なのです。
もちろん歯を見せない笑顔で撮影をすることもできます。でも、クライアント側から「歯を見せて笑って!」なんて条件がくるかもしれません。そうすると、前歯がない状態での笑顔…。さすがにこれだとNGが出る確率の方が大きいですよね。そこで覚えておいてほしいのが、歯医者に行き、仮歯を作ってもらいそれを装着して撮影に挑むという方法もあるということです。
キッズモデルとは親子で1つ
親としては、子どもがモデルをすることで嬉しさがいっぱいだと思います。華やかな世界、憧れの的なキッズモデルですからね。
そのウキウキ、ワクワクしている子どもをバックアップするのは親です。子どもはまだ未成年。強い意志はあるとしても、子ども一人では何もできません。洋服を買うのも、現場へ連れて行くのも、契約書にサインをするのもすべて親なしではやっていけませんよね。
仕事上で大切な挨拶や、言葉遣い、所作などを教えるのも親の仕事となります。どれだけモデルとして優秀な子でも、これらが備わっていないと次の現場で呼ばれなくなるというのはよく聞く話です。
親と子ども、二人三脚で歩むからこそ乗り越えられる壁もあるのではないでしょうか?そして乗り越えた先には、必ず何か得るものがあると思います。キッズモデルとは、モデル業であるのはもちろんのこと、親子で成長するいい場なのではないかと思います。