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役者になるなら早いほうがいい?遅くても大丈夫?

2019.04.03 / エンタメ, 俳優

テレビや舞台で役者として活躍している人の中には、幼少期から芸能活動をしている人もいれば、大人になってから人気が出たという人もいます。しかし、これから役者を志望している人の中には、何から始めればいいのか分からない人や、年齢が気になって挑戦する前から諦めかけている人もいるでしょう。

そこで、役者になる手段や、役者としてのキャリアと年齢の関係など、役者を目指すにあたって知っておきたい基本的な知識を紹介します。

役者になる手段やきっかけは人それぞれ

役者になるための入口は1つだけではありません。

きっかけは人それぞれですが、一般的に役者を志望する人は、劇団や芸能事務所に所属することを目標としています。ほとんどの場合は、所属する前にオーディションを受けなければいけません。しかし、ある程度の経験と実力がなければ、合格するのは難しいでしょう。

そのため、オーディションを受ける前に養成所へ通って、役者に必要なスキルを身につける人もいます。

また、事務所や劇団からスカウトされるケースも珍しくありません。

確かに、スカウトは役者になるためのきっかけの1つではありますが、スカウトされたからといって、必ずしも役者になれるとは限りません。スカウトはあくまでオーディションを受けてみないかという勧誘です。スカウトされることで多少有利になることはあっても、一次審査が免除される程度で、必ずしもオーディションを通過できるというわけではないのです。役者としての資質や将来性がなければ落選してしまいます。

なお、基本的に路上でのスカウトは違法行為です。実績のある事務所や劇団であれば、声をかけられたとしても名刺を渡される程度で、つきまとわれるようなことはありません。万が一、しつこいスカウトにあったときは決して反応しないよう心がけましょう。

役者にも映画やドラマで活躍するタイプと、ミュージカルなどの舞台に出演するタイプがあります。さらに、どちらの活動も並行して行う役者も少なくありません。どのようなタイプを目指すかによって求められる演技力は違ってきます。自分がどのような役者を目指しているのか、しっかりと目標を絞ったうえで、事務所や養成所を選びましょう。

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子役から役者を続けている人は多い

成人してから名前が知られるようになった役者でも、子どもの頃から芸能活動をしていたという人は多いです。

一方で、子役の頃からすでに売れていたものの、大人になってからも役者として活躍しているという人もいます。子役時代を経て役者として成功している人は、過去の人気に頼るばかりではなく、成長とともに役柄を変えるといった努力をしているからこそ第一線で活躍しているのです。また、子どもの頃から雑誌のモデルやタレントとして活動し、大人になってから役者に転向したという人もいます。

子役やキッズモデルの経験がある人は、自分自身の希望ではなく親の意向で始める傾向が強いです。しかし、成人してからも自らの意思で芸能活動をしている人は多く見られます。実際に、20代や30代で芸能活動を始めた人よりも、幼少期から実績を積んできた人のほうが有利です。

年齢制限を設けている事務所や劇団もあり、そのような場合はオーディションに応募もできません。

ただし、子どものうちから芸能活動をしていなければ役者になれないと決まっているわけではありません。役柄によっては30代や40代の役者が求められる場合もあります。大人になってから役者を志す場合は、まずは基礎から学ぶことが大切です。仕事をしながら通える養成所や、夜間コースや土日コースを設けている養成所もあります。

モデルや芸人から役者に転向するケース

役者を始める前はモデルや芸人など、別のジャンルで活躍していたという人もいます。たとえば、モデルと並行して役者として活動を続けている人もいれば、ある程度の年齢までモデルをしてから、完全に役者へ転向する人もいるでしょう。

モデルに限らず、お笑い芸人やミュージシャンでも同じような傾向が見られます。別のジャンルで芸能活動をしている人の場合、役柄のイメージに合っているという理由で出演オファーを受け、役者を始めるケースも少なくありません。また、事務所が売り込んだ結果、役者の仕事が入って来ることもあります。

すでに芸能活動を始めている人が役者を目指す場合、現在の活動をきっぱりとやめてしまう必要はありません。むしろ、別のジャンルで芸能活動をしていた経験が、オーディションで有利に働くこともあります。

しかし、役者としての勉強や仕事をしなければいけない分、もともと取り組んでいた活動が縮小してしまう可能性があることは覚悟しましょう。

年齢を重ねてから売れた人のケース

子どもの頃から役者として活躍する人がいる一方で、ある程度年齢を重ねてからブレイクする人もいます。

遅いと40代、50代から売れるケースもありますが、そのような役者の多くは、人気が出るのが遅かっただけで、若い頃にデビューを果たしています。長い下積み生活を重ね、それでも諦めなかった末にチャンスを掴んだのです。たとえば、官僚を目指していた人が夢を諦めきれず、キャリアを捨てて役者を目指したものの、10年以上も役に恵まれなかったという場合もあります。

役が取れないどころか、事務所や劇団のオーディションにも受からないケースも珍しくありません。このように、チャンスに恵まれなかった人の中には、役者1本だけではなくアルバイトなどの仕事をしながら活動を続けている人も多いです。

40代や50代から役者を目指す場合、競争率の高い事務所や劇団に所属するのは難しいです。

しかし、年齢に関係なく入れる養成所は多く、芸能事務所とつながりのある養成所なら、出演オファーを受けるチャンスもあります。まずは地道に養成所に通い、実技面はもちろん人としての魅力やコミュニケーション能力など、役者に求められる力を養っていきましょう。

一般の仕事から役者に転向した人は?

サラリーマンや公務員など、社会人として普通に仕事をしていた人が、役者に転向するケースもあります。

業種はさまざまですが、芸能界とは全く関係ない業種で働いていたという人も多いです。役者を目指すきっかけも人によってさまざまですが、役者になると決めた時点で劇団や養成所に入っている点は共通しています。また、社会人として働く前から劇団に所属していたという人や、学生時代に演劇部に所属していたという人も少なくありません。

異業種から役者へ転向する場合、スタートが遅い分、すぐ役をもらうのは難しいでしょう。しかし、仕事を続けたまま養成所に通ったり劇団や養成所に入ったりすることも可能です。

むしろ、収入を得る手段を確保しておくことで、安心して役者としての活動に身を入れられるでしょう。実際に、知り合いに誘われて劇団に参加したものの、最初のうちは役者を仕事にするつもりはなかったという人もいます。社会人として働いていた頃に身につけた知識や技能が、演技に役立つこともあるでしょう。

年齢より実力をつけておくことが大切

役者として成功している人は、子どもの頃から芸能活動をしていたり、芸能関係の仕事に携わってきた人が多いです。

しかし、役者に挑戦するにあたって、年齢やキャリアは関係ありません

30代以降でもオーディションに応募できる芸能事務所や、シニアでも入れる養成所もあります。しかし、役者として売れたいのであれば、本格的に演技を学んで、演技力表現力を磨かなければいけません。さらに、技術だけではなく、発想力企画力営業力など、さまざまな能力が必要です。将来的にどのような役者になりたいのか、理想像を明確にしたうえで、自分に合った養成所を選びましょう。

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