「どうやったら小説家になれるんだろう…」
「やっぱり才能がないとダメなのかな?」
「なんとしても、世間で注目されるような小説が書きたい!」
…こんなこと考えて、悩んでいませんか?
小説家になるためには、才能も学歴も必要ありません!
あなたの努力しだいで、いくらでも売れっ子小説家になることができます。
実は、その努力の方向性が重要なのです。
ここでは、
・小説家になるための具体的な方法
・小説家の印税や原稿料
・小説家になるために普段からやっておくべきこと
…などをご紹介します。
この記事を読んで、いい小説を書き続けることができる小説家を目指しましょう!
ぜひ、参考にしてくださいね。
Outline
1. 小説家とは
小説家とは、物語を考えてそれを文章にして売り出す人たちのことを指します。
ここでは、
・小説家の仕事内容
・小説家の年収
この2つに関してご紹介します。
1-1. 小説家の仕事
この表は、ある小説家の一日です。
ある小説家の一日
6:00 起床して、軽く朝食を食べる
7:00 自宅の書斎で執筆
11:00 いったん止め、昼食をとる
12:00 いきつけのカフェへ移動し執筆
17:00 出版社へ移動
18:00 編集社と打ち合わせ・会食
21:00 帰宅し、TV観賞や読書
24:00 就寝
この小説家は、一日に執筆時間を9時間も設けています。
毎日、「何時〜何時まで執筆する」と決めているそうです。
ただ、小説家の仕事は執筆だけではなく、
・サイン会
・雑誌のインタビュー
・コラムやエッセイの執筆
・文学賞の選考委員
…など、小説を書くこと以外の仕事もでてきます。
売れっ子になればなるほど、執筆以外の仕事が増えることになります。
1-2. 小説家の給料
小説家の給料は、
・原稿料
・印税
の2つに分かれます。
◆原稿料
原稿料は、雑誌の連載や新聞、コラムなど原稿を書くことで発生します。
相場は、400字詰原稿用紙一枚あたり3,000〜4,000円です。
ただ、原稿料は作家によって異なり、売れっ子作家になるにつれて一枚あたりの原稿料も高くなっていきます。
◆印税
印税とは、出版された小説が一冊売れる度に入ってくるお金です。
印税の相場は、およそ10%。
例えば、一冊2,000円の小説が売れるたびに200円が小説家に入る計算です。
印税のパーセンテージは出版社によって異なるため、できるだけパーセンテージの高い出版社から小説を出すようにしましょう。
2. 小説家になるための4つの方法
ここでは、あなたが小説家になるための4つの方法をご紹介します。
・文学賞を受賞する
・自費出版する
・WEB上で小説を公開する
・作家スクールに通う
…この4つを順にご説明します。
2-1. 文学賞を受賞する
世の中には様々な文学賞があります。
それを受賞することによって、小説家デビューのきっかけになります。
文学賞には、
・発表済みの作品に与えられるもの
・公募して新人作家を発掘するもの
…の2種類に分かれます。
◆発表済みの作品に与えられるもの
単行本化されたものの中から選ばれるものです。
プロの小説家の中から大賞が選ばれるので、ものすごく狭き門です。
例)芥川賞、直木賞、本屋大賞
◆公募して新人作家を発掘するもの
新しい作家を発掘する目的で公募するものです。
これから小説家を目指す方は、まずこちらから応募しましょう!
この賞を受賞すると、
・出版社とのつながりを作ることができる
・作家の勉強会に参加できる
など、小説家としてデビューするきっかけとなります。
例)太宰治賞、江戸川乱歩賞
公募情報を常にチェックして、自分の得意分野の文学賞に応募しましょう!
2-2. 自費出版する
自費出版とは、作家自身が自分で費用を負担して出版することです。
自費出版をするための方法は、
・自費出版を勧めている出版社に持ち込む
・出版社が主催している文学賞に応募する
…の2つの方法があります。
作品がよければ編集作業が少ないので、自己負担の金額は少なくて済みます。
しかし、大幅な編集が必要な場合は、自己負担額は多くなりときには100万円以上かかる場合もあります。
ただ、何が何でも自分の作品を小説化したい方は、自費出版もおすすめです。
2-3. WEB上で小説を公開する
近年では、WEB上で誰でも自分の作品を投稿することが出来るようになりました。
ブログやTwitterもその一部です。
あなたが書いた小説を、WEB上でどんどん公開してみましょう。
インターネット上で話題となり、単行本化される可能性もあります。
2-4. 作家スクールに通う
作家スクールに通うのも一つの方法です。
作家スクールでは、小説家になるための基本的なことを学ぶことができます。
・物語の構成
・登場人物の作り方
・セリフの書き方
…このような基本的なことから学びたい方におすすめです。
◆おすすめの作家スクール
ジェームス三木や内館牧子、山本むつみなど名だたるライターを輩出しているシナリオ・センター。
日本で一番ライターを生んでいることでも有名です。
料金:
6ヶ月コース…入学金5,000円、授業料90,000円(週1回)
2ヶ月コース…入学金3,000円、授業料22,000円(週1回)
6ヶ月通信講座…授業料30,000円
住所:
〒107-0061
東京都港区北青山 3-15-14
小説家や映画監督など、エンターテイメント界を牽引していく人材を育てている専門学校です。
専門学校なので、小説家になるための様々なことを2年間かけてみっちり学ぶことが出来ます。
料金:
2,553,610円(2年間の全ての費用)
住所:
〒160-0023
東京都新宿区西新宿 5-25-8
小説家になるための4つの方法
①文学賞を受賞する
②自費出版する
③WEB上で小説を公開する
④作家スクールに通う
3. 小説家になるために普段からやっておくべき7つのこと
ここでは、小説家になるために普段からやるべきことを、
・小説家としての勉強をする
・普段からやるべきこと
…の2つに分けてご紹介します。
◆小説家としての勉強をする
①アイデアをこまめにメモする
小説のアイデアは、いつどこで思いつくか分かりません。
そのため、どんなことでもメモをすることをおすすめします。
定食屋の箸袋のうら、スーパーのレシート、映画の半券…どんなものにもメモをして、素敵なアイデアを忘れないようにしましょう!
②名作を読みこむ
読書量は、小説家の力量に関わってきます。
しかし、大量に読むのではなく、名作を味わうように読みましょう。
「なぜ、ここでこの表現なのか」
「この物語の社会的背景は何なのか」
「この登場人物は、なぜこんな行動をとったのか」
…など、深く考えながら読み込むことで、小説家として力がついていきます。
筆者がおすすめな名作は、
『罪と罰』ドストエフスキー
『走れメロス』太宰治
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』村上春樹
…などです。
ぜひ参考にして下さい。
③好きな作家の文章を写経する
写経とは、その作家の文体をそっくりそのまま写すこと。
これはパクることではなく、あなたの文体を構築する練習です。
好きな作家の文章を写経することで、全体のリズムやテンポ、言い回しなどを体で覚えることが出来ます。
◆普段からやるべきこと
④毎日書く
小説家は、とにかく毎日書きましょう。
一日でもサボると、素人と同じになってしまうと言われています。
原稿用紙1ページでも、1行でも、毎日書き続けることで力がつきます。
⑤あらゆる人の視点を持つ
小説には、様々な登場人物が出てきます。
みんな個性があり、違う考え方を持っている人たちです。
日常生活の中でも、あらゆる人の視点を持って想像力を膨らませると、登場人物を作る際の大きな手助けになります。
⑥自分の得意分野を突き詰める
あなたは、どんな小説が好きですか?
・ミステリー
・コメディ
・ラブストーリー
…小説には、数多くのジャンルがあります。
いろんなジャンルに手を出すのではなく、
「自分は、王道ラブストーリーのプロ小説家になる!」
と、得意分野に関してとことん突き詰めるようにしましょう。
⑦公募情報を探す
小説を書いても、評価してもらわなければ小説家として売れることは出来ません。
そのため、常に公募情報を探しておく必要があります。
「3ヶ月後にミステリーの公募があるから、今から書き始めよう」
と、目標を3ヶ月後に定めて小説を書くことが出来ます。
みすみすデビューのチャンスを逃さないようにして下さい!
普段からやっておくべき7つのこと
①アイデアをこまめにメモする
②名作を読みこむ
③好きな作家の文章を写経する
④毎日書く
⑤あらゆる人の視点を持つ
⑥自分の得意分野を突き詰める
⑦公募情報を探す
4. 小説家に関するQ&A
Q: 「大学に行かなくてもいい」は、本当?
A: ウソです。
たしかに、大学に行かずに小説家になった方はたくさんいますが、
「小説家になる=大学に行かなくてもいい」
ではありません。
Q: では、大学に行くとしたら、どこの学部に入るべき?
A: 「理系はダメなのでは?」と思っている方もいるかもしれませんが、学部は関係ありません。
『容疑者Xの献身』や『白夜行』で有名なベストセラー作家東野圭吾さんは、大阪府立大学の工学部出身。
理系出身の元エンジニアですが、その知識を活かしてガリレオシリーズなど科学をテーマにした作品を書いています。
つまり、自分の得意な分野をとにかく勉強して小説に活かすことが重要です。
Q: ある程度は才能も必要でしょ?
A: 才能というと、「 誰もが驚くような発想力」や「読者を引き込む文章力」などを思い浮かべるかもしれません。
しかし、それらは一切関係ありません。
小説家に必要な能力は、「最後まで書き上げること」です。
小説を書いている途中で、
「早く次の作品が書きたい」
「続きが思い浮かばない」
「この作品はボツにしてしまおう」
…こんな風に思っても、絶対に最後まで書き上げてください。
それが、小説家に必要な唯一の能力です。
Q: 1年間で何冊くらい本を読めばいいの?
A: たくさん本を読んだからといって、いい小説が書けるようになるわけではありません。
しかし、教養や見聞を広めるという意味では、読書はとてもいい勉強になります。
重要なのは、量よりも質。
薄っぺらな内容の小説を100冊読むよりも、ドストエフスキーの『罪と罰』を1冊しっかりと読み込んだ方が圧倒的に力がつくはずです。
Q: 小説家になるのに、年齢制限はある?
A: 小説家に年齢は関係ありません。
スポーツ選手の場合は、年齢は体力的にも大きな壁になります。
しかし、小説を書くという仕事は、人生経験も大きなプラス要素になります。
ただ、文学賞などに応募する際は◯歳までなどの規定があるので、注意してくださいね。
5. 小説家ができる仕事
小説家の仕事だけで生活をすることは、簡単なことではありません。
多くの人は、小説家を目指して執筆しながら、学業や仕事をしています。
小説家としてデビューした後、執筆活動だけで長く続くられる人はほんの一握りでしょう。
しかし、大きな賞を受賞したり、ヒット作を生み出すことができれば、新しい分野で活躍することもできます。
人気小説家は、次のような仕事もすることができます。
・アニメの脚本、構成
・エッセイスト
・タレント
・コメンテーター
・作家の講師
・シナリオライター
漫画、アニメ、ゲームなどのシナリオを担当する作家は多く、依頼もたくさんあるようです。
また、人気作家となれば、テレビなどのメディア出演をする人も多いです。
小説家としてデビューすれば、活躍の場は広がりそうですね。
6. 人気小説家がプロを志したきっかけ
大きな賞を受賞したり、ヒット作を生み出した人気の作家は、どのようなきっかけで小説家を志したのでしょうか。
人気小説家が誕生するきっかけやエピソードを紹介します。
村上春樹
高校時代には「世界文学全集」や「世界の文学」などを繰り返し読み、大学では映画演劇科にて映画の脚本を読みふけっていたそうです。
この頃は映画脚本家を目指していましたが、大学卒業後に明治神宮野球場でビールを飲みながら野球観戦をしている時に、小説を書こうと思い立ったそうです。
それからは、学生結婚をした妻とジャズ喫茶を経営しながら、毎晩小説を書いていたそうです。
その後、文芸雑誌「群青」に応募し、小説家デビューを果たします。
東野圭吾
少年時代は成績も悪く、読書も好きではなかったと言う東野圭吾さん。
高校生の時に推理小説「アルキメデスは手を汚さない」を読み、読書が好きになって、そこから松本清張さんの作品などを読むようになります。
自身も推理小説を書き始めますが、当時は作品を見た友人からは不評だったそうです。
大学卒業後は、日本電装株式会社に勤務しながら執筆活動を続け、1985年に「放課後」で第31回江戸川乱歩賞を受賞しました。
ちなみに、東野圭吾さんも映画好きで、映画監督になりたかったそうです。
池井戸潤
子供の頃から読書好きで、特にミステリー作品が好きだったので、江戸川乱歩賞を受賞している作品を好んで読んでいました。
この頃から、いつかは自分も書いてみたいと、小説家になることを意識していたそうです。
30歳代になると、コンサルタント業に就きながら、ビジネス書を執筆していましたが、本来やりたかった小説で江戸川乱歩賞を目指します。
そして、1998年に第44回江戸川乱歩賞を受賞し、念願の作家デビューを果たします。
7. まとめ
いかがでしたか?
小説家になるためには、才能も学歴も関係ありません。
「ただ、小説家になってたくさんの人に自分の作品を読んでもらいたい」
この気持ちを持ち続ければ、いつか夢が叶うはずです。
あなたの作品が、日本全国の本屋さんに並ぶことを楽しみにしています!