映画出演するならオーディションは必須!
まず、これまでに芸能経験がない人が映画に出演したいのであれば、オーディションは必須だと考えましょう。テレビドラマなどで女優としての仕事をした経験がある場合は、直接オファーがくるケースもありますが、多くの場合は役のオーディションを受けることになります。無名の新人が1本の映画で一躍スターになったという話は、ほとんどがオーディションを受け、勝ち取った役で演技が高く評価されたケースです。
また、既に事務所に所属し、芸能人としてのキャリアを積んでいたとしても、無名であればオーディションが必要になることも多いのが現状です。直接オファーが来ることを待っていては、チャンスを逃してしまうことにもなります。タレントやモデルが、あるときを境に映画女優に転身しているケースでは、本人がタレントやモデルに仕事をしながらも映画女優を志し、オーディションを受けたとも考えられるのです。映画に出演したいのであれば、まずはオーディションを受け、役を勝ち取りましょう。
映画オーディションで重要なのは役柄が合うかどうか
映画オーディションでは、女優の個性と役柄が合っているかどうかが重要なポイントになります。どれだけ演技力が優れていても、役柄と個性が合っていなければ、オーディションに落ちるケースも少なくありません。たとえば、貧しさの中で懸命に子供を育てる母親の役であれば、派手な出で立ちや過度にふくよかな体型、自身に満ち溢れた表情では、リアリティを表現することは難しいでしょう。オーディションでは、それらの自らの個性を分析する能力も見られるということです。
反対に、多少演技力が劣っていたり、経験が少なかったりする場合でも、役柄と合っていれば受かるケースもあります。映画で活躍する女優の中には「天真爛漫な役が似合う」「不幸な役が似合う」など、自らの役柄を確立している人も少なくありません。これは自分に合う役柄を認識し、その役柄としてのキャリアを積み重ねていったためです。もちろん、すべての女優としての仕事を、その役柄で通す必要はありません。しかし、さまざまな可能性を広げていくのは、ある程度のキャリアを積んでからの話です。まずは、自分に合う役柄のオーディションを受けることを心がけましょう。
オーディションに落ちても次につながることもある!
オーディションは、受かるに越したことはありません。しかし、受からなければすべてが水の泡というわけでもないのです。それは、オーディションに落ちたとしても次につながるケースがあるからです。受けた役でオーディションに落ちたとしても、演技自体が良ければ、別の役で声がかかる場合もあります。たとえば「自分にはこの役柄が合う」と思って受けても、審査する側で「この人はこちらの役のほうが合う」と評価された場合などです。
また、オーディションを受けた作品に出演することができなくても、演技力や女優としての個性、魅力が評価されれば、別の映画で声がかかる場合もあります。オーディションに関わる人の中には、その映画のその役のみならず、未来のスターを発掘するという目的を持っている人もいます。オーディションの会場には、さまざまな可能性が隠れているのです。仮にオーディションに落ちても、芸能界における人脈が作れる可能性もゼロではないでしょう。大事なことは、もしも努力をしたにも関わらずオーディションに落ちたとしても、必要以上に悲観しないことです。次につながる経験として前向きにとらえましょう。
オーディションに受かるために大事なこと1:自分を飾らない
オーディションでは、応募時に提出する写真が重要になります。最初に書類選考がある場合は、写真で女優の顔やスタイルを見られるからです。ここで大切なのは、なるべく素の自分がわかるように撮影した写真を提出することです。ボディラインがわかりやすい服装を着用し、髪形は顔がハッキリ見えるよう整えましょう。ナチュラルメイクで、作りすぎない自然な表情を心がけましょう。
オーディションはあくまでもその役柄を演技にするにあたって適任であるかどうかを審査するものです。美人コンテストやファッションセンスを競うものではありません。自分をよく見せようとするあまり、自分を飾った写真を提出しても審査員は評価しにくいでしょう。また、書類審査を通過すればオーディション会場での審査に移ります。写真に加工を施すなど、書類審査を通過するためだけの戦略は信頼にも関わるので避けましょう。この写真で素の自分を知ってもらおうという意気込みが大切です。
オーディションに受かるために大事なこと2:演技に対する情熱
演技に対する情熱は、オーディションに受かる必須条件です。オーディションで完璧な演技ができることは非常に稀であり、審査員もそれを望んでいるわけではありません。緊張してうまく演技できなかったとしても、情熱を傾けて演技をすれば、それは審査員にしっかりと伝わります。「演技が好き」「この役が好き」という情熱は、演技の実力以上に人の心を打つからです。反対に、どれだけ演技がうまくても、情熱が伝わらなければ受かる確率も低くなるでしょう。
気を付けなければならないのは、演技に対する情熱をオーバーアクションで表現しないことです。映画製作者がその役を通してどのようなことを観る人に伝えたいのかをしっかりと理解し、役に命を吹き込む気持ちで演技しましょう。自分の演技を主張するあまり、映画製作者の気持ちを軽視してしまっては評価が低くなってしまいます。映画製作者と同じくらいの熱量を持ってオーディションに臨むことはとても大事なことです。
オーディションに受かるために大事なこと3:エモーショナルであること
エモーショナルであることは、映画女優には欠かせない要素です。そのため、オーディションでもその点を細かく審査されます。映画を観ていると、明らかに演技がうまいベテラン俳優よりも、技術はそこそこでも心を打つ演技をする新人俳優が目に留まることがあります。それは、技術では表現し切れない感受性の強さがあるからです。女優は演技中に感情を動かす仕事であり、感受性の強さは演技にも出ます。ことばがなくても喜びや悲しさが手に取るようにわかるのは、感受性の強さがなせる業です。
感受性の強さは、普段から映画をたくさん観ることで高めることができます。言葉に頼らず、心の内を表情で表現する演技力を磨きましょう。また、日常生活の中でも感受性を高めることは可能です。窓から見る風景に季節の移ろいを感じたり、道を歩く猫に「今、何を考えながら歩いているのだろう」と思いを寄せてみたりすることも大事なことです。日々、心の機微を大切に生活し、よりエモーショナルな演技ができるようトレーニングを重ねましょう。
一度落ちても諦めない!オーディションは何度も受けて
映画女優のオーディションは、一度で受かることはかなり稀です。逆に考えれば、一度落ちても諦める必要はまったくないということでもあります。たとえそのオーディションに落ちたとしても、女優としての魅力がないということではありません。大切なのは、なぜ落ちたのか、その理由を分析し、次のオーディションに生かすことです。その積み重ねの先に、オーディション合格が待っています。オーディションを何回も受けて自分の可能性に挑戦しましょう。