作家の仕事

放送作家とはどんな仕事してるの?なり方や向いている人も

2021.05.19 / 未分類

放送作家とは?

テレビやラジオなど、放送番組の構成を担当するのが「放送作家」の仕事です。
ジャンルとしては、ドラマや報道以外の番組で、バラエティ番組、音楽番組、ドキュメンタリー番組などの作家を担当します。
ドラマの場合は、脚本家がストーリーの構成やセリフを考え、台本を作ります。

同じように放送番組を作る仕事には「構成作家」もありますが、構成作家は番組全体の流れやコンセプトなど、おおまかな部分を決めるのが仕事なのに対し、放送作家は番組のセリフや細かい演出まで考えるという違いがあります。
構成作家は主に、ドキュメンタリーや情報番組などを担当します。
しかし、構成作家と放送作家の仕事は、ハッキリと分かれている訳ではなく、依頼される番組によって、構成作家が放送作家としての役割を担うこともあります。
放送番組がより面白く、視聴者を惹きつける番組にすることができるかは、放送作家の力も大きく関わる重要な仕事です。
放送作家の仕事内容や、なり方を詳しく紹介していきます。

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放送作家の仕事内容とは?

放送作家の仕事内容は、番組の内容や具体的な企画を考え、テレビ・ラジオ局のプロデューサーやディレクターと案を出しながら決め、形にしていきます。
様々な企画があるバラエティ番組などでは、1つの番組で10人前後の放送作家が携わることもあります。

放送作家は、プロデューサーなどの意見や要望に応じて、番組の企画書を作ります。
ドラマの脚本の場合、ひとつの作品を担当すれば、同時にいくつもの脚本を担当することはあまりありませんが、テレビ・ラジオ番組の放送作家の場合は、同じ期間に複数の番組を受け持つこともあります。

番組の企画以外にも、キャスティングやコーナーの内容、台本の構成など、構成作家と呼ばれる仕事内容の他に、放送作家は「面白いネタ」を考えることも求められます。
テレビ番組の場合であれば、視聴率が取れる内容や、世間の話題となりそうな企画を考え、番組の収録にも立ち会い、より面白い番組を作るために、出演者に直接指示する役割もあります。

放送作家になる方法とは?

放送作家になるための資格などは特になく、放送作家になる方法も一通りではありません。
テレビ局や制作会社に就職して、放送関係の仕事をしながら、自分で企画書を作って放送作家デビューを目指すパターンが多い傾向にあります。

また、放送作家が登録する事務所に所属したり、放送作家の養成所に通い、チャンスを掴む方法もあります。
養成所では、新人の放送作家を対象としたコンテストなどに応募するチャンスも多く、必要なスキルも学ぶことができます。

他には、芸人やタレントが、出演者から放送作家に転身する方法もあります。
特にお笑い芸人は、バラエティ番組やお笑い番組の放送作家に転身して成功している人がたくさんいます。

放送作家に向いている人とは?

放送作家に求められるのは「面白い番組を作る」ことが出来る人です。
そのために、必要な要素や向いている人はどんな人なのか見ていきましょう。

・アイデアが豊富

面白い企画を考えるためには、たくさんの企画案が思いつくことが大切なので、アイデアの引き出しが多い人が求められます。
例えば「友達の誕生日にサプライズをしよう」と決まれば、あれもこれもサプライズ案が思い浮かぶ人は発想力が豊かで、放送作家の仕事にも向いていると言えます。

・新しいことに興味を持つ

世間の流行や、身近に起こる面白いことに興味を持っている人は、放送作家にも適しています。
常に面白いことがないかと、アンテナを張り巡らせていれば、番組の企画を考える時にも、常に新しいアイデアが思い浮かびやすいでしょう。

・粘り強く対応できる

放送作家は、たくさん企画案を出しても、プロデューサーやディレクターから、何度も企画をボツにされることも珍しくありません。
ダメ出しされても、次々に企画案が出せる人や、要望に応えられるような柔軟な対応力も求められます。

・テレビやラジオが好き

放送作家は、テレビやラジオはもちろん、最近ではネットでの配信番組などの企画を考えるのが仕事なので、放送番組が好きで興味がある人の方が向いています。
日頃から色々なジャンルの番組を見て、企画や構成をチェックするなど、メディア好きな人は、放送作家の仕事にも向いています。

・社交性がある

放送作家は、企画構成を考えて、関係者やスタッフとも打ち合わせや会議をして番組を作っていきます。
また、出演するタレントからも「この人の番組なら楽しそう」と思って信頼してもらう必要もあります。
一緒に仕事をする上で、番組に関わる人たちとの信頼関係が築けるような、社交性のある人が適しています。

・文章力がある

放送作家は、台本を書かなければならないので、文章力がなければ、番組のコンセプトや内容など大切なことが伝わりにくくなってしまいます。
アイデアや企画を考えるのは得意だけど、文章を書くのは苦手だという人は、文章を書くトレーニングをしておくといいですね。

放送作家の就職先

放送作家になるためには、特別な資格や免許はありません。
放送作家の就職先としては、テレビ局やラジオ局の他に、イベント企画会社や制作会社などに就職する人が多いです。

他にも、お笑い芸人の作家となるパターンもあります。
芸人が出演する番組の作家を担当することになりますが、最初から芸人の作家を目指す人もいれば、芸人から裏方の作家に転職する人も多いようです。

また、働き方としては、特定の会社に就職せず、フリーランスで活躍する放送作家もいますが、仕事をもらうためには、ある程度の経験や、人とのつながりが必要となります。
ADなど別の仕事に就いていた人が、放送作家に転職するパターンも多いと言えるでしょう。
他にも、放送作家や構成作家が所属する事務所に登録して、仕事をする方法もあります。
フリーランスでも、事務所に所属していても、人気の放送作家になると、月に数十本もの番組を担当する人もいます。

有名な放送作家

人気放送作家となれば、タレント以上に知名度が高くなることもあり、さらにメディアに関する知識が豊富なことから、自らテレビやラジオに出演する人もいます。
中でも、知名度が高い有名な放送作家が、どのようにして「放送作家」になったのかを紹介します。

秋元康

これまでに「おニャン子クラブ」「AKB48」など数々のアイドルグループのプロデュースや、美空ひばりさんの「川の流れのように」などの作詞家として、芸能界で数々の功績を残している秋元康さん。
高校時代からラジオ番組のパロディを書いていた秋元康さんは、その原稿をニッポン放送に送ってみたところ、その内容が目に留まり、放送作家としてデビューを果たしています。
2019年に大ヒットしたドラマ「あなたの番です」でも、原案と企画をしたのは秋元康さんです。

鈴木おさむ

現在は「中居正広のスマイルたち」「クイズプレゼンバラエティーQさま!!」など、多くの人気バラエティ番組を担当している鈴木おさむさん。
元々、放送作家志望でしたが、芸人の気持が分かるようにと、太田プロダクションのオーディションに参加したこともあるそうです。
19歳で放送作家デビューし、現在は脚本家、作詞家、ラジオパーソナリティー、タレントなど多彩な才能を発揮しています。

野々村友紀子

現在はバラエティ番組や、情報番組のコメンテーターとしても大活躍の野々村友紀子さん。
元々は漫才コンビ「高僧・野々村」として活動していましたが、引退後に作家に転身しました。
現在は、NSC東京校の講師や、お笑いコンビ「海原やすよ・ともこ」の漫才も共同制作しています。
他にもショートアニメの脚本や劇場ライブの構成、演出を手掛けるなど、多方面で活躍しています。

人気放送作家になれば、多方面での活躍もできるなど、才能を広げるチャンスもある、夢のある職業ですね。

芸能界の仕事の種類と内容を紹介します

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