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今話題のお笑い第7世代とはどんな世代?

2020.07.01 / エンタメ, 芸能人

お笑い第7世代とは?

最近よく耳にする「お笑い第7世代」とは一体どんな世代なのでしょうか。
お笑い第7世代という言葉は、人気漫才コンビ「霜降り明星」のせいやさんがラジオ番組で言ったもので、昔からお笑いブームを第〇世代と区切っていたわけではありません。
「第7世代」というのも、せいやさんの思いつきであり、これまでに正式に第6世代まであったというわけでもなく、せいやさんとしては20代の芸人達にしかできないお笑いを探る世代という意味で言った「お笑い第7世代」が瞬く間に広まったそうです。

そのため、お笑い第7世代に明確な区切りはありませんが、テレビなどのメディアで「お笑い第7世代」を取り上げられる時には、平成生まれで年齢が20代~30代前半、2010年以降に結成している芸人がこの世代だと分類されている場合が多いでしょう。

霜降り明星を筆頭に、最近人気が出始めた芸人を第7世代と呼ぶと思われがちですが、お笑い芸人の中には遅咲きでブレイクする人も多く、30代後半で人気が出ることも少なくありません。
実際に霜降り明星の翌年にM-1グランプリで優勝をした「ミルクボーイ」も下積み時代が長く2人とも昭和生まれということで、第7世代とは言えないことになります。
第7世代と呼ばれる芸人たちと共演する機会も多い「かまいたち」や「アインシュタイン」も昭和生まれで30代後半なので第7世代ではありません。

いわゆる「ゆとり世代」と呼ばれる年齢で、地上波のテレビ番組ばかりでなく、物心がついた時からネット時代を生きてきた若手の世代で「新しい笑い」を作る世代が「お笑い第7世代」と分類されているということでしょう。

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お笑い第7世代と呼ばれる芸人は?

「お笑い第7世代」という言葉を作った霜降り明星はもちろん、「第7世代」としてメディアに出演する機会が多いのが「EXIT」ではないでしょうか。
2017年にコンビを結成しており、トントン拍子でブレイクした印象が強いEXITは見た目や漫才などでも若い世代のイメージが強く、まさに「お笑い第7世代」らしい、新時代のお笑い芸人の印象が強いですよね。

また、2018年のキングオブコントで優勝した「ハナコ」もこの世代です。
他にも「かが屋」「四千頭身」などテレビ出演も多い第7世代の芸人たちは、YouTube配信なども積極的に行っており、まさに次世代のお笑い芸人のやり方で発信している印象が強いです。
人気兄弟漫才師の「ミキ」や、ネガティブなキャラクターで人気の「宮下草薙」などもお笑い第7世代に分類されています。
2019年のM-1グランプリの決勝戦に出場し、一躍有名になった「ぺこぱ」は、お笑い第7世代としてメディアに出演することもありますが、コンビ2人とも昭和生まれであり、コンビ結成も2008年なので、第7世代ではないと言われることもあります。
自身もお笑い第7世代と一緒にいると「違い」を感じることもあるそうです。

お笑い第7世代が人気の理由

お笑い第7世代の魅力と言えば、やはり今の時代にフィットした芸人であることです。
昭和の時代は、お笑い芸人が活躍する場と言えば、テレビや舞台がほとんどで、特に地上波のテレビ番組に出演することを目標にしてきた芸人が多かった時代です。
また、今と比べて体を張った芸も多く、若手芸人は危険なことをして笑いをとることが当たり前でしたよね。
しかし、時代の流れと共にコンプライアンスに対する考え方も変わり、テレビ番組でも芸人に体を張った芸をさせることに消極的になりました。
昭和の若手芸人をリアルタイムで見ることなく育った世代の第7世代は「体を張って必死に笑いをとる」というようなガツガツした感じがないのが印象的です。

しかし、それはやる気がないのとはまた違い、今の時代に合う感覚を持って笑いを取ることができるので、自然と時代に合わせることができます。
また、若手のお笑い芸人はいつの時代もアイドル的な人気を得るのは、今も昔も変わっていません。
明石家さんまさんやダウンタウンなどの大御所芸人はもちろん、ナインティナインやキングコングなど若手の時からブレイクしていた芸人は、中高生から絶大な人気を得ていました。
つまり、お笑い第7世代の人気の理由としては若さやフレッシュさも当然あると考えられるので、ここから生き残っていくには実力が必要となります。

お笑い第7世代の特徴

お笑い第7世代の特徴としては、情報を発信する手段が多い時代なので自由に自分たちのやりたい「お笑い」をできる強みがあります。
これまでは、人気芸人の活躍の場と言えば、地上波のテレビ番組でしたが、今はインターネットのあらゆる動画サイトなどで発信することができます。
これまでは、テレビに出演して自分たちの芸を披露するためには、たくさんいる芸人達とその枠をめぐって常に競っている状態でした。
しかし、今ではネットで配信して見てくれている人が面白いと思えば、話題になり新しい仕事に繋がる時代です。
テレビのように限られた時間に結果を出さなければ生き残れない厳しい環境ではなく、自分のやりたい芸を面白いと思ってくれる人に向けて発信できるというのがお笑い第7世代の特徴ではないでしょうか。
実際にYouTubeチャンネルを持っていて、チャンネル登録数が10万人を超える芸人はたくさんいます。

しかし、ネットで自由に発信できることはいいことばかりでなく、芸人以外に一般人やユーチューバーなど様々な分野の人が日々新しい情報を発信しています。
その分、ライバルも多く、注目されることは簡単ではありません。
テレビやラジオのメディアでも認められ、インターネット時代を上手く活用できるようにバランスが取れる芸人が今の「お笑い第7世代」と呼ばれる芸人の特徴なのではないでしょうか。

その他の時代のお笑いブーム

「お笑い第7世代」が霜降り明星のせいやさんの思い付きであることから、これまでに第1世代~第6世代が明確にあったわけではありません。
しかし、これまでにも漫才ブームやお笑いベームは度々起こっており、その都度新しい時代のお笑いを築くと期待された世代のお笑い芸人がいます。

日本で演芸やお笑いの人気が高まり、テレビ放送もされるようになった1960年代には、コント55号、立川談志さん、ドリフターズなどが活躍しました。
お笑いブームで言えば、この世代が第1世代となるのではないでしょうか。

その後1970年代には、漫才ブームに火が付き、B&B、紳助竜介、オール阪神巨人などの漫才が大人気でした。
また、この時期に明石家さんまさんやタモリさん、笑福亭鶴瓶さんなど、今も第一線で活躍する芸人さんが出てきています。

その後1980年代には、ダウンタウン、とんねるず、ウッチャンナンチャン、出川哲郎さんを筆頭に吉本興業のNSC出身の芸人や、テレビ番組「お笑いスター誕生」から生まれた芸人が活躍します。

1990年代には、吉本興業の若手芸人で結成された「天然素材」が中高生のファンを中心にブレイクした世代であり、ナインティナインやFUJIWARA、雨上がり決死隊などが人気を集めていました。
関東では、爆笑問題やキャイ~ンなどが出てきた世代です。

2000年代に入るとM-1グランプリが始まり、ブラックマヨネーズやフットボールアワーなど関西で活躍してきた芸人が全国でも注目されるようになり、博多華丸大吉やバナナマンなど今でも大活躍の芸人が多く現れた世代です。

2010年代は、サンドウィッチマン、ハリセンボン、千鳥の他に、かまいたちや和牛など、比較的まだ若手に分類される芸人も多い世代です。
新しいお笑い芸人は常に出てくるので、正確に世代に分けることは難しいですが、その世代らしい「お笑い」を今後も次の世代に繋げて欲しいですね。

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