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俳優になるために!オーディション当日までに準備しておくべきこと

俳優になるための2種類のオーディション

俳優になるためのオーディションには、大きく分けて「プロダクションに所属するためのオーディション」と「役や出演権を得るために受けるオーディション」の2種類があります。プロダクション(芸能事務所)に所属するためのオーディションでは、事務所ごとに審査基準や欲しい人材が異なります。大手から小さな個人事務所まで含めると非常に多くの芸能事務所があり、それぞれに「事務所の色」があるので、自分が入りたいと思う事務所のオーディションを受けましょう。

次に、役や出演権を得るためのオーディションもあります。これは1つの映画や舞台に向けて行われる単体のオーディションです。したがって、募集される役柄や人材は多岐に渡ります。もっとも、主役級のオーディションはプロダクション所属の俳優を対象にすることが一般的です。大作映画や人気番組で一般公募されるのはまれなので、自分でオーディションを探して受けていくよりも、プロダクションに所属していた方が受けられるオーディションの幅が広がります。

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プロダクションのオーディションに合格するには

プロダクションのオーディションは、一度合格することができれば事務所から数々の支援や援助を受けることができます。演技指導はもちろん、ボイストレーニングやダンスなどタレントとして活躍していくための基礎を学ばせてもらえるでしょう。したがって、プロダクションのオーディションに合格するには「プロダクションが将来伸びると感じるかどうか」が一番重要なポイントになります。

オーディションを受けた時点で演技力があるかどうかはさほど重要ではありません。演技力は後からでも習得できるものだからです。それよりも「ほかの人にはない個性があるかどうか」「売り出したいポイントが見いだせるかどうか」という点が合否に結びつきます。他の人にはない「自分だけの魅力や個性」といったものをしっかりとオーディションで見せつけ、審査員の印象に残ることが最低限必要になるでしょう。

役を勝ち取れる俳優の特徴は?

現在、テレビやドラマに出演している俳優の多くはオーディションに合格した人達です。彼らは何百人何千人の中から役を勝ち取っています。役を勝ち取ることができる俳優の共通点は「作品の内容や役柄をきちんと理解している」「監督が求める表現ができる」ということです。元になる題材やテーマがある作品ではいかに脚本や原作を読み込んでいるか、演じる役の立場・言葉遣い・態度・反応などを理解しているかが重要になります。

さらに、元となる題材がある作品でも監督によって加える脚色や演出は異なります。監督が求める表現を理解し、自分なりに表現できる俳優は合格に近づくことができるでしょう。また、誰でもよいという状態では重要な役を与えられることはほとんどありません。他の人が持っていない個性や独自性を表現しつつ、役柄に応じて監督が求める演技ができることをアピールしましょう。

オーディション合格のために何をすればよいか

オーディションに合格するために一番重要なのは「自分の個性をどれだけ表現できるか」という点です。したがって、個性としてPRできることを増やしておくことが大事になります。「楽器を弾ける」「格闘技ができる」「料理が得意」というようなことでも、特定の役作りに役立つ可能性はあるでしょう。

ただし、注意したいのはいくつものスキルを身に着けることに着目しすぎて、逆に自分の個性を見失うことです。個性にも色々な形があるため、案外、自分が普通にしていることでも他の人からすれば独自性のあることかもしれません。「自分には個性がない」と考えている人はたくさんいます。しかし、ほとんどの人は自分が気づいてないだけで、大なり小なり他人と異なる部分があります。自分が生きてきた中で、すでに身に着けている「他人とは違う部分」を探してみましょう。その違う部分をより際立つようにアピールすれば、他の人と差をつけることができるかもしれません。

ボイストレーニングや体作りも有効

テレビや映画、舞台などで活躍できる俳優には「演技ができる」「歌が歌える」「ダンスができる」などマルチな才能を発揮している人が大勢います。「演技派の俳優になる」というのも1つの道ですが、できることが多いに越したことはありません。将来的な活動の場を広げる意味でも、発声方法や呼吸方法を学ぶボイストレーニングや、動ける体を作る定期的な運動を行っておきましょう。ボイストレーニングは自宅でも簡単にできる方法がたくさんあります。

芸能事務所に合格すれば、専門的なボイストレーニングを受けることができますが、合格するまでは自分で行いましょう。また、動ける体を作っておくと活動できる幅が広がります。肉体的に負担のかかるスタントを行う役柄や服を脱ぐようなシーンがある役柄でも鍛えた体があればしっかりと役をこなせるでしょう。演じられる役の幅が広いほど、応募できるオーディションの数も増え、合格する可能性も高まるので、積極的に取り組むことが大切です。

プロダクションや作品の分析が大事

役を勝ち取るオーディションの場合、「作品の内容や役柄をきちんと理解している」「監督がどんな演技を求めるか」を分析することが大事だと解説しました。一方で、プロダクションのオーディションに合格することを目標にする場合、重要なのは「プロダクションの特徴を知る」ということです。プロダクションにはそれぞれに得意としている分野や排出する人材に特徴があります。「演技力のある実力派俳優を多く育てている事務所」や「演技だけでなく歌・ダンス・トーク力を持っている俳優」など事務所ごとに欲しい人材が異なるのです。

したがって、プロダクションのオーディションに応募するときは「このプロダクションはどんな俳優を育てたいのか」を分析する必要があります。そのためには、希望するプロダクションが過去にどんな作品を作っているのか、どんな俳優を合格させているのかを徹底的に調べ上げましょう。そのうえで、自分が事務所の方針に合う俳優になれる、もしくはそうなりたいということをアピールすることが重要です。

自分だけの売りを作る

俳優という職業は多くの人が憧れる人気の仕事です。人気のドラマやハリウッド映画に出演できるような俳優は、まさにスターといえる存在でしょう。しかし、その分だけ俳優になりたいという人も大勢います。人気のプロダクションや大手芸能事務所には毎年、数多くの応募者が殺到します。熾烈な競争の中でも、役を勝ち取るためには「自信をもってPRできる自分だけのセールスポイントを作っておくこと」が何よりも重要になります。

他の応募者と同じようなことをしているだけでは合格には近づきません。「自分は他の人とはここが違う」「自分にはこれができる」という「自分を売り出すポイント」をアピールすることが大切です。ただし、奇をてらっただけのアピールにならないように注意しましょう。中身のないアピールは審査員にすぐに見抜かれてしまいます。本質的な自分だけしかないアピールポイントを見つけ、それを誰にでも分かりやすく伝わるように表現することが合格への近道となるでしょう。

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