子役といっても、エキストラ程度の出番しかない子どもから、主役に抜擢され大ブレイクする子どもまでいます。ただ漠然と子供に子役をさせたとしても、売れるまでには至らないケースが多いでしょう。売れる子役は、普通の子役とは異なる点を持っているからこそ、華々しい活動をして脚光を浴びているのです。売れる子役になるためのポイントを知れば、自分の子どもを売れる子役に導けるかもしれません。
それでは、売れている子役に共通している点や売れるために必要な条件について解説しましょう。
売れている子役に共通していること
売れている子役に共通する点はたくさんあります。
まず、大人としての行動ができることです。役者の世界に子どもも大人も関係ありません。仕事として子役をするならば、大人としての常識を求められるでしょう。子どもであっても、きちんと仕事のルールを守り、誠実に働くことができるのが売れる子役です。
ただし、子役には子どもらしさも当然求められます。あまりにも大人びていると、それは子どもとはかけ離れた存在となり、需要がなくなってしまうため注意しましょう。
男の子は男の子らしさ、女の子は外見が可愛くて女の子らしいことが求められます。ただし、外見は万人受けすることが大切であり、誰にでも愛される見た目が重要なのです。
子役は事務所に所属し売り出してもらうのですが、事務所ごとに方針は違います。事務所の求めている方向性と合致した子役は評価され、どんどん売り込んでもらえます。
したがって、事務所がどういう子どもを求めているのか、きちんとリサーチしましょう。
当然、子役も役者であり演技力が求められるため、努力をすることも大切です。どんな事務所であっても、演技力のない子役は評価されないでしょう。子どもであっても普段から読書をする、さまざまな作品に触れて表現力を学ぶといったことが大事です。
子役でも役者!演技力は必須条件
実際に子どもを子役にしたいならば、一般公募のオーディションを受けるか、事務所に所属するかの2つの方法があります。ただし、事務所に所属していても、映画やドラマに出演するためにはオーディションが行われます。
したがって、売れる子役になるには、オーディションを突破することが必要条件となるのです。
そして、オーディションで一番見られるのは演技力です。十分な演技力のない子どもは、その点だけで落とされてしまうでしょう。いくら見た目が可愛くても、まともに演技できなければ評価されません。
それでは、演技力とはそもそも何なのでしょうか。
演技力の基本として幅広い表情を作れることが大切です。自然な笑顔になれる、泣くことができるなど、その場で求められた表情を瞬時に作り出すことができれば重宝されるでしょう。特に子役の表情には、それが豊かなものであるほど見る人に訴えかける効果があり、ファンを増やせるかもしれません。売れる子役になるためにも、豊かな表情で演技することが必須条件といえます。
また、実際の撮影では他の俳優やカメラを意識しながら演技することになります。ここで重要なことはレッスンできちんと学びましょう。自己流では周りに迷惑をかけてしまいます。レッスンに参加すると、売れている子役や先輩俳優と接する機会があり、とても勉強になります。レッスンの費用や登録料がかかってしまうのですが、習い事として考えるとよいです。その結果、将来子どもが売れっ子になるかもしれないのです。
親の存在が子役人気を左右する?
子役の場合、まだ幼い子どもを上手く親がコントロールしてあげることが大切です。
売れる子役は親がしっかりとしているのが共通点といえるでしょう。ただし、子どもを売り込むために親が前に出てアピールしてはいけません。あくまでも子役として仕事をするのは子どもであり、親はサポート係に徹するべきです。
たとえば、スタッフと話をするときも、子どもを前に出して、親は笑顔で話を聞いていましょう。子どもが上手くスタッフとコミュニケーションを取れないときには、中間に入りサポートするのです。
子役は礼儀正しく挨拶することが大切ですが、これは親にもいえることです。
まずは、親が率先してきちんと挨拶をすれば、子どもはそれを見て正しいやり方を学習します。スタッフに気遣いをしたり、感謝の言葉をかけたりすることで、子どももそれを真似てくれるでしょう。親が礼儀正しい人であれば、自然と子どもも礼儀正しくなり、現場で好かれやすくなります。
したがって、親がそもそも内気で消極的な性格だと、その子どもも似たようなタイプになりやすく、子役に向かないでしょう。子どもが売れるかどうかは、親の性格によるところが大きいのです。
子役を持つ親の役割はかなり大きい
子役の親の役割は、マネージャーのようなものだと考えましょう。
まず、親がスタッフから仕事の話を聞いて理解します。そして、それを正しく子どもに伝えて理解させるのです。特に小さな子どもの場合は、役者という仕事をあまり理解していません。スタッフも小さな子どもに仕事の説明をするのは難しいと感じるでしょう。
そこで、親が間に入って、お互いをつなぐ架け橋の役割を果たすのです。そのためには、親には高いコミュニケーション力が求められるでしょう。
これからオーディションを受けるならば、実際の手続きはすべて親がするのが普通です。
情報収集をし、どのオーディションに参加するのか判断するのも親が行うことが多いでしょう。必要書類をチェックし記入して送付するのは親の役目です。実際のオーディション会場へは親が同伴し、直前には子どもを励ましたり落ち着かせたりします。
もしオーディションに落ちることがあっても、子どもを慰めてフォローすることも大切でしょう。合格した場合には、親が仕事内容をチェックし、台本を確認して、子どもに伝えます。健康管理も大切な役割であり、普段の食事や睡眠環境などには細心の注意を払いましょう。子どもと一緒に仕事をしているという自覚を持つことが大切です。
子役は売れたあとのほうが大切
子どもが売れる子役になったからといって、安心してはいけません。
役者の世界はとても競争が激しく、次々と新しい子役が出てきます。気が緩むとあっという間に蹴落とされてしまう世界なのです。親や本人がそのことを自覚しないと、次につなげることができません。
もちろん、売れる子役がそのまま大人の俳優になり活躍するケースは珍しくありません。子どもが売れたならば、親がしっかりと支えることが大切です。また、子ども本人がこれからも役者として活躍したいと強く思うことも大事でしょう。
売れたあとに注意すべき点として、常に礼儀作法を大事にしましょう。
売れたからこそ腰を低くし、これまで以上に周りに挨拶や感謝といった気づかいを見せるべきです。そうしないと、売れたから天狗になったと思われ印象が悪くなります。
また、子どもが売れたからといって、親が調子に乗ってはいけません。親が欲を出して子役の仕事を最優先させると、子どもの生活が無茶苦茶になってしまいます。子どもが受験の時期であれば、やはり学校の勉強を優先させるべきでしょう。子供の気持ちを無視して無理に役者を続けさせてはいけません。あくまでも親は最後までサポート役であり続けるのです。
また、売れたからといって役者としての勉強の必要がなくなるわけではありません。売れたあとも継続して演技力を高める努力をすることが、次につながります。
売れる子役になるには親のサポートは欠かせない
売れる子役になるには、本人の資質や努力はもちろん大切なことですが、親のサポートも重要です。子どもが子役として売れるまで親がしっかりと導いていかなければいけません。
もし、子どもを売れる子役にしたいならば、親の役割を自覚し覚悟することが大切です。