EQとは?
最近、注目されている「EQ」を知っていますか?
学校や会社などの集団で活動する場所では「EQ」の高さが求められる時代になってきました。
EQとは?
・「Emotional Intelligence Quotient」の略で、アメリカの心理学者であるピーター・サロベイと、ジョン・メイヤーによって研究されました。
日本語では「心の知能指数」と訳されており、感情を管理・利用する能力のことです。
知能指数と言えば「IQ」が有名ですが、IQは頭の回転の速さや記憶力など、いわゆる「頭の良さ」のことです。
「EQ」は心の知能指数、「IQ」は頭の知能指数という解釈になります。
IQは遺伝など先天的な能力であることも多いですが、EQは日常的なトレーニングで高められるのも大きな違いです。
EQってどんな能力?
それでは具体的に、EQとは、どのような能力なのか見ていきましょう。
EQは、感情に関する4つの要素で構成されています。
感情の4つの要素
・識別(Identify)
・利用(Use)
・理解(Understand)
・調整(Manage)
それぞれの要素を詳しく見ていきましょう。
識別(Identify)
感情の識別とは、相手の気持ちを感じ取って、察する能力です。
コミュニケーションを取る上で、まずは相手の気持を感じる事が出来なければいけないことがたくさんあります。
利用(Use)
感情の利用とは、自分自身の気持ちを上手に使う能力です。
やる気が出ない時やネガティブな状況に置かれた時、その経験を乗り越えた時の自分の成長を思い浮かべるなど、ポジティブな考えで感情を利用して乗り越えることも当てはまります。
理解(Understand)
感情の理解は、相手の気持ちを理解する能力です。
相手がなぜ喜んでいるのか、なぜ怒っているのか、その感情にたどり着いた理由を考えて理解することです。
調整(Manage)
感情の調整は、自分の感情をコントロールする能力です。
怒りや哀しみ、喜びなど、様々な感情で心が揺らいでも、自分で感情をコントロールして、冷静に最適な判断をすることです。
このように、EQは、自分や相手の感情に対して、より良い対応ができる能力なので、EQが高ければ、人間関係、コミュニケーションが円滑に進むということになります。
EQが高い人はどんな人?
あなたのまわりにも、コミュニケーションを取ることが得意な人も苦手な人もいるかと思いますが、それはEQの高さの違いが関係しています。
EQが高い人には、どのような特徴があるのか知っておきましょう。
EQが高い人の特徴
心が広い
EQが高い人は、心も視野も広いのが特徴です。
自分と意見が合わない人がいても、決して否定することはなく「そういう考えもあるよね」と受け入れることができます。
また、自分より「年下だ」「学歴が低い」などの偏見を持たず、全ての意見を平等に聞くこともできます。
人に興味がある
興味深く、相手の話やしぐさなどを見ているので、相手の気持ちを察する能力が高いです。
また、人に対して興味を持ちやすい人は、共感する能力も高いため、人との距離感を縮めて仲良くなることにも長けています。
相手の話を聞く
EQの高い人は、相手の話を聞くのが得意です。
「うん、うん。」「それでどうなったの?」と興味を持って話を聴くため、相手はどんどん自分の話をしたくなります。
そうすると、その話の中から感情をつかみ取りやすくなるということですね。
いつも冷静
周りの人の感情に振り回されてしまう人は、人間関係にストレスを感じる事も多くなりますが、EQが高い人は、自分や相手の感情に対して、冷静に対応することができるため、人間関係でのトラブルも起こしにくいです。
目標が明確
EQが高い人は、目的や目標が明確です。
例えば、数人で取り組むプロジェクトでは、目的は「プロジェクトを成功させること」です。
しかし、途中で揉め事が怒った時には、その揉め事を解決することを目標に、対応してしまう人は多いです。
EQの高い人は、その場、その時だけでなく、最終的な目的を見失わずに対応することができます。
素直
EQの高い人は、とても素直な性格です。
自分の意見を否定されたり、反対された時に、意地を張らずに、自分が間違っていると思うことは、素直に謝ったり、訂正することができます。
切り替えが早い
EQが高い人は、感情をコントロールするのが上手いため、ネガティブな感情をズルズルと引きずることはありません。
さらに、人間関係でもいつまでも仲違いすることはなく、切り替えてコミュニケーションを取ろうとします。
EQが高いとどんなメリットがある?
EQが高ければ、人間関係におけるコミュニケーションが円滑に進みます。
EQが高いと、どんなメリットがあるのか、具体的に見ていきましょう。
EQを高めるメリット
・リーダーシップを取れる
・ポジティブ思考になる
・人間関係でのトラブルを防止する
・チーム力が上がる
EQが高ければ、ポジティブに物事を考えられるようになるなど、個人的なメリットもありますが、最近は、EQでリーダーシップをとることが、集団や組織で多大なメリットがあることが注目されています。
EQ型リーダーシップ
これまで「リーダーシップ」がある人と言えば、元々の性格や性質から、人を支配する能力がある人のことであると考えられていました。
しかし、時代の流れと共に、コミュニケーションについても考え方が変わってきたため、リーダーシップには、メンバーの意思や感情を理解してサポートしながらまとめる能力が必要とされるように
なってきました。
そのため、今後はさらに、EQが高い人こそリーダーシップがある人として評価されるようになると考えられています。
自分のEQを調べる方法は?
学校などでIQを測定するテストを受けたことがある人は、たくさんいるのではないでしょうか。
EQにも、測定するテストがあります。
自己表現力や社会性などの質問に回答するテストです。
IQのテストと同じように、10問程度の簡単なものから、多数の項目に分けられた100問以上のテストもあります。
インターネットでも無料で受けられるEQテストがあるので、興味がある人は、一度測定してみてはいかがでしょうか。
EQを高める方法
コミュニケーション能力を高めるため、必要とされるリーダーシップを身に付けるためには、EQを高めておくべきです。
会社でリーダーシップをとる立場にある人、学校や部活でグループをまとめる立場にある人など、今現在すでに、EQを高めておきたい人はもちろん、今後EQを高めておけばメリットも多い子供には「EQを高める子育て」が注目されています。
EQは、何歳からでも成長させることができると言われています。
EQを高める方法を見ていきましょう。
EQを伸ばす方法
・感情を書き出す
・ポジティブに考える
・興味がない話も聞く
・相手の良いところを見つける
大人になると、考え方や人との関わり方を変えるのは簡単なことではありませんよね。
しかし、EQを高めるためには、意識して感情を整理していく必要があります。
ポジティブに考えるように意識したり、話が合わないと思っていた相手の話を聞いてみる習慣をつけるといいでしょう。
また、感情を整理してコントロールしていくには、書き出すことも効果的です。
文字にすることで、冷静に自分の感情を見つめなおすのは、EQを高めるのに効果的です。
子供のEQを伸ばす方法
・本を読む
・会話をする
・スキンシップを取る
・日記を書く
子供の場合、EQを伸ばすためには、親子の関わりが非常に重要となります。
例えば、親子で絵本を読む、会話をする、スキンシップを取るという行動は、日常的にコミュニケーション能力を育みます。
また、子供が日記を書くことで、その時に自分が考えたこと、思ったこと、その時には気付かなかった感情に気付くきっかけになります。
ネガティブな感情を書き出すことで、ストレスの発散になり、より冷静に自分の感情と向き合えるようになるメリットもあります。
子供のEQを伸ばす教育が注目されるようになり、EQに良い影響がある習い事も人気が高まっています。
EQを伸ばす習い事
・幼児教室
・芸能スクール
・音楽教育
ピアノやリトミックのような音楽教育は、子供のEQを高めるために効果が高い習い事として知られてきましたが、最近はEQを伸ばすレッスンをとり入れる幼児教室や芸能スクールも増えています。
芸能事務所や養成所は、赤ちゃんの時から親子のコミュニケーションを取るレッスンを取り入れたり、子供の頃から同じ夢を持つ仲間と切磋琢磨する環境が、EQを高める教育にマッチしていると注目されています。
小さなころからEQを伸ばす教育を受けると効果は高いと言われています。
習い事感覚で、芸能事務所でレッスンを受けるのも、親子でEQを高めるためにおすすめです。