歌舞伎

ドラマ「半沢直樹」を盛り上げた歌舞伎役者たち

2021.02.16 / エンタメ, 俳優

ドラマ【半沢直樹】のキャスト

大ヒットドラマ「半沢直樹」は、TBS系の「日曜劇場」枠で、第一シリーズは2013年に、第二シリーズは2020年に放送されました。
池井戸潤さんの小説が原作となっており「やられたらやり返す、倍返しだ!」のセリフが話題となりましたよね。
スカッとする内容が見どころとなる内容ですが、経済ドラマという難しいジャンルにもかかわらず高視聴率を記録しています。
ドラマの内容はもちろん「半沢直樹」では、実力派俳優が勢ぞろいした豪華キャストも話題となりました。
はじめに、主なキャストを、おさらいしておきましょう。

ドラマ「半沢直樹」第一シリーズ キャスト

・半沢直樹 役・・・堺雅人
・半沢 花 役・・・上戸彩
・渡真利忍 役・・・及川光博
・黒崎駿一 役・・・片岡愛之助
・近藤直弼 役・・・滝藤賢一
・内藤 寛 役・・・吉田鋼太郎
・岸川慎吾 役・・・森田順平
・田宮基紀 役・・・前川泰之
・湯浅 威 役・・・駿河太郎
・大和田暁 役・・・香川照之
・中野渡謙 役・・・北大路欣也

次に2020年に放送された第二シリーズで追加されたキャストも見ていきましょう。

ドラマ「半沢直樹」第二シリーズ キャスト

・森山雅弘 役・・・賀来賢人
・浜村 瞳 役・・・今田美桜
・郷田行成 役・・・戸次重幸
・加納一成 役・・・井上芳雄
・平山美幸 役・・・南野陽子
・白井亜希子役・・・江口のりこ
・乃原正太 役・・・筒井道隆
・箕部啓治 役・・・柄本明
・三笠洋一郎役・・・古田新太
・女将:智美 役・・・井川遥
・瀬名洋介 役・・・尾上松也
・伊佐山泰二役・・・市川猿之助

他にもたくさんの豪華キャストが出演し、ドラマを盛り上げていましたが、その中でも歌舞伎役者が多数出演していることも話題となりました。
第一シリーズでは、香川照之さんと片岡愛之助さん、第二シリーズでは尾上松也さんと市川猿之助さんが加わり、合わせて4名もの歌舞伎役者が出演しています。
そこで、ドラマ「半沢直樹」を盛り上げた、歌舞伎役者について解説していきます。

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半沢直樹・第一シリーズを盛り上げた歌舞伎役者

はじめに、2013年に放送されたドラマ「半沢直樹」に出演した歌舞伎役者を見ていきましょう。

香川照之

俳優として、映画やドラマに出演していた香川照之さんは、2011年に九代目市川中車を襲名し、歌舞伎役者としてデビューすることになりました。
俳優・タレントとしての活動は「香川照之」の名前で行っています。
ドラマ「半沢直樹」での香川照之さんは、主人公・半沢直樹(堺雅人さん)の宿敵・大和田常務を演じ、2013年の第一シリーズでは、主人公と激しく激突する役柄でした。
最終回での土下座シーンは、このドラマの大きな見どころとなり、視聴率は42.2%を記録しています。
さらに、2020年の第二シリーズにも引き続き大和田常務役で出演していますが、第一シリーズと同じく憎まれキャラでありながら、宿敵である半沢直樹と共闘する展開も見られ、前シリーズとは違う大和田常務が視聴者を楽しませてくれました。

片岡愛之助

「ラブリン」の愛称で親しまれる歌舞伎役者・片岡愛之助さんは、子役として活躍していた時代に、十三代目片岡仁左衛門さんに演技力を認められ、歌舞伎の世界に進出します。
1993年に二代目片岡秀太郎さんの養子になった事をきっかけに、六代目片岡愛之助を襲名しました。
ドラマ「半沢直樹」では、オネエ口調が印象的な金融庁担当検査官・黒崎駿一役を演じ、主人公・半沢直樹と対峙する役どころを演じています。
第二シリーズの制作発表会見では「オネエに磨きをかけている」と言っていた片岡愛之助さんですが、実際にドラマ「半沢直樹」では黒崎のオネエ口調への注目度が高く、SNSでも度々盛り上がりを見せていました。

半沢直樹・第2シーズンを盛り上げた歌舞伎役者

2020年に放送された、ドラマ「半沢直樹」では、香川照之さん、片岡愛之助さんに加え、さらに2人の歌舞伎役者がキャスティングされました。

尾上松也

二代目尾上松也さんは、歌舞伎界での活躍はもちろん、テレビでのバラエティ番組などへの出演も多いですよね。
歌舞伎でも評価されている、良く通る声を活かしてアニメの吹き替え、ミュージカルなど様々な分野で活躍しています。
ドラマ「半沢直樹」の第二シリーズでは、敵対的買収を仕掛けられるIT企業の社長・瀬名洋介役を演じました。
尾上松也さんが演じた瀬名は、クールな性格の役でしたが、怒りで感情を爆発させるシーンの情熱は、視聴者の心を打ちました。
香川照之さんや片岡愛之助さんとは違い、半沢直樹と共闘する役柄で、半沢の部下・森山(賀来賢人)との友情が感じられるシーンは、対決が多いドラマの中で心温まるシーンとなていました。

市川猿之助

2012年に四代目市川猿之助を襲名し、歌舞伎役者としてはもちろんですが、ドラマや映画などにも俳優として多数出演しています。
ちなみに香川照之さんは、市川猿之助さんの従兄にあたります。
尾上松也さんと共に、第二シリーズから、ドラマ「半沢直樹」に出演した市川猿之助さんは、半沢直樹の仕事に横やりを入れる東京中央銀行証券営業部部長・伊佐山泰二を演じました。
半沢直樹を敵対視する伊佐山が、ことごとく半沢直樹の邪魔をする演技の迫力は圧巻でした。
半沢に「詫びろ!詫びろ!詫びろ!」と迫るシーンは、ドラマの中でも特に印象の強いシーンとして印象に残っていますよね。

ドラマ【半沢直樹】と歌舞伎役者の相性

ドラマ「半沢直樹」には、4人もの歌舞伎役者が出演していましたが、ドラマのヒットにはこのキャスティングも深く関係していたと言えるのではないでしょうか。
実力派俳優が勢ぞろいのキャストの演技は、まさに迫真の演技でしたが、中でも歌舞伎役者4人の強烈な顔芸と演技は、ドラマを盛り上げていたことは言うまでもありませんよね。

視聴者からは「歌舞伎を見ているみたい」という声も多かったそうですが、それは批判ではなく、むしろ楽しんでみている人が多かった印象です。

第一シーズンから出演している香川照之さんと、片岡愛之助さんは、第二シーズンではさらにそれぞれのキャラクターを濃くして視聴者を喜ばせてくれました。
さらに第二シーズンから出演した市川猿之助さんは、半沢への敵対心をセリフだけでなく全身と顔で表現し、まるで歌舞伎を見ているかのような演技でした。
市川猿之助さんの演技のスタイルは、間違いなくドラマの見どころとなりましたよね。

他の歌舞伎役者の出演者に比べると、顔芸やセリフの言い方が控えめな印象だった尾上松也さんですが、クールでありながらも情熱を秘めた若きIT会社社長という役のイメージを保ちながら、歌舞伎役者ならではの気迫のある演技を魅せるのは、さすがでしたよね。

まさに、ドラマ「半沢直樹」のストーリーや演出に、歌舞伎の迫力がマッチした結果、名作ドラマが誕生したということですね。

ドラマ【半沢直樹】が歌舞伎に与えた影響は?

ドラマ「半沢直樹」での歌舞伎役者たちの演技がきっかけで、歌舞伎に興味を持つ人が増え、放送後に歌舞伎座で行われた公演のチケットは、これまでにない売れ行きだったそうです。
ドラマを見て「あの迫力のある演技を実際に見てみたい」と思う人は多かったのではないでしょうか。
これまで歌舞伎には興味がなかった人も、歌舞伎の公演に足を運ぶきっかけとなり、それほどドラマ「半沢直樹」の影響が大きかったと言えるのではないでしょうか。

半沢直樹の魅力やキャスト・あらすじを紹介

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