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声優は筋トレが大事!その理由とは?

2019.07.06 / 声優

声優にとって何よりも大事なものは声であり、魅力的な声を出せるように体を鍛えることは大切です。声は、筋肉の動きによって生み出されるもののため、しっかりと筋肉がついていると、声だけでさまざまな表現ができるようになり、声優としての強みとなります。そこで、今回はこれから声優を目指す人にとって大切な筋トレの重要性について解説します。

声優は筋トレが大事!その理由とは?

声のもとは、呼吸によって息を吐くことです。したがって、呼吸のやり方によって声の出方は大きく変わります。しっかりとした声を出したいならば、しっかりと息を吸い込んで吐き出すことが必要なため、基本となる腹式呼吸が重要になるのです。昔から歌唱のために腹式呼吸が適しているといわれていて、これは声を出すこと全般にも当てはまります。腹式呼吸をすれば、多くの空気を吸い込めるようになり、それを吐き出せば自然と良い声が出るようになるのです。

腹式呼吸は、まるで腹で呼吸をしているように感じられるのですが、実際にはもちろん肺で呼吸をしています。どうして腹で呼吸しているように思えるかといえば、それは腹筋をよく使う呼吸方法だからです。腹式呼吸では、腹筋を弛緩かつ、横隔膜を収縮させて下げることによって、肺にたくさんの空気が入り込みます。そして、腹筋を収縮させて内蔵を上昇させ横隔膜が上昇することで息を吐き出すのです。このように腹式呼吸では、腹筋が大きな役割を果たしています。

腹式呼吸のために腹筋を鍛える効果的な方法は、「足上げ腹筋」です。これは、地面に仰向けに寝た状態で両足を伸ばして上下させます。足上げ腹筋を繰り返すだけで、腹式呼吸のために必要となる腹筋をしっかりとつけられるでしょう。もちろん、これ以外にもさまざまな方法で腹筋を鍛えることができます。また、腹筋を鍛えれば良い姿勢を維持できるようになって、良い声を出しやすくなることもメリットの一つです。

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理由2.長い台詞に対応できるようになる

声優の仕事をすると、時には長い台詞をよどみなく話さなければいけない場面があります。長い台詞に対応するためには、たっぷりと息を吸い込む必要があり、高い肺活量が必要です。肺活量は、年齢や性別、体格によって個人差がありますが、努力次第で肺活量を上げることができます。肺活量を上げるために必要となるのは筋肉で、特に背筋と横隔膜を鍛えておくことは大切です。これらを鍛えて高い肺活量を実現できれば、声優として長台詞に苦もなく対応できるようになります。息切れせず、余裕を持って長台詞を言い切ることができるようになるのです。

背筋を鍛えるための方法はさまざまです。たとえば、地面にうつぶせに寝そべり、上半身を反るように上げて下ろすという運動があります。ただし、この方法は腰に負担をかける可能性があるため注意しましょう。ほかには、仰向けに寝た状態で膝を立てて背中を上げる状態をキープする方法もあります。こちらは、30秒を3セット程度行うと背筋に刺激を与え鍛えられるのです。背筋を鍛えることで姿勢が良くなり、発声しやすくなるメリットもあります。また、普段から良い姿勢を維持するのを意識するだけでも、自然と背筋を鍛えることは可能です。

横隔膜を鍛える方法として、お腹の上に負担をかけながら腹式呼吸をする方法があります。たとえば、仰向けに寝転がった状態でお腹の上に両手を置いて、軽く押して負担をかけながら腹式呼吸をするのです。横隔膜は膜という言葉が含まれているのですが、実は筋肉であり、鍛えることができます。横隔膜を鍛えたとしても、見た目に変化はありませんが、より多くの息を吸えるようになったことを実感できるでしょう。

理由3.滑舌が良くなる

声優にとって滑舌は、非常に重要です。滑舌が悪いと何を言っているのか分からなくなるため、声優の仕事にとって致命的な問題となります。滑舌を良くすれば、クリアな発音ができるようになって「聞き取りやすい声」と評価されるでしょう。滑舌に関わる筋肉は、表情筋です。表情筋を鍛えることで、顔の筋肉を思い通りに動かせるようになり発音が良くなります。日本語は、英語などと比較すると表情筋をあまり使わないとされている言語です。そのため、一般的な日本人は表情筋があまり発達しておらず、クリアな発音ができない人も珍しくありません。ただ、表情筋は普段からあまり使っていない筋肉のため、鍛えればすぐに効果を実感しやすいでしょう。

表情筋を鍛える方法としては、顔全体や口、目などの一部分を思い切り伸ばしたり縮めたりするのを繰り返すことです。とにかく顔の表面にある筋肉を動かして刺激を与えることで筋肉を鍛えられます。また、滑舌を良くするためには表情筋だけではなく、舌の筋肉も重要です。日本語を正しく発生するためには、舌を適切な形で動かさなければいけません。滑舌の悪い人は、表情筋だけではなく舌の筋肉も未発達であることが多い傾向です。たとえば、「舌を出して大きく回す」「口腔内で舌を上下左右に激しく動かす」といった方法で舌の筋肉を鍛えましょう。

表情筋や舌の筋肉を鍛えると、自分の思った通りに筋肉を動かせるようになって、正しい筋肉の使い方で発声できるようになります。その結果、明瞭な発音を実現できるようになり、聞き取りやすい声を出せるようになれるのです。

理由4.丈夫な体づくりにつながる

一度、声優として特定の役を与えられると途中で代わりがきかないため、仕事を休みにくい状況となります。たとえ、体調不良の状態であってもほかの人に代わりにやってもらうわけにはいかず、休めないことが多い傾向です。また、声はとても繊細なもので体調不良によって声が変わってしまうこともあります。一つのキャラクターを演じていて、途中で声が変わってしまえば、それまでの仕事が台なしになってしまいかねません。そのため、声優はずっと同じ声質を維持することが求められます。

また、声優の仕事はオーディションによって決まることが多い傾向です。当日にしっかりと良い声を出せるように体調を整えておかないと、ライバルはたくさんいるため、オーディションに落ちてしまいます。このように、体調不良は声優の仕事にとって大きな障害となるため、普段の生活習慣を整えて体をしっかりと鍛えることは大切です。普段から筋トレをすることで、丈夫な体づくりにつながります。筋肉がしっかりとついていると、体力が増えて疲れにくくなるでしょう。

また、筋肉力が増えれば熱生産も増えるため、体の免疫力がアップし風邪をひきにくい体になることが期待できます。特に女性は、一般的に筋肉力が少なく体温も低い人が多い傾向のため、筋トレで筋肉をつけることはとても大切です。ただ、あまり激しい筋トレをしすぎると、逆に疲れが溜まって抵抗力も落ちてしまうため注意しましょう。毎日するのではなく、週に2~3日程度のペースで筋トレをしたほうがおすすめです。適度に休みながら、適切な方法と頻度で筋トレをすることが、丈夫な体を得るためのポイントとなります。

筋トレに興味がある場合はレッスンを受けてみよう

声優の仕事にとって筋トレは、非常に役立ちますが、自己流の筋トレでは逆効果となる可能性があります。筋肉を効率よく鍛えるためには、正しい理論にもとづいた方法で筋トレをする必要があるのです。誤ったトレーニング方法では、全然筋肉がつかないだけではなくケガの原因にもなりかねません。そこで、正しい筋トレの方法を学ぶために専門のスクールでレッスンを受けてみましょう。専門家から正しい筋トレの方法を理論的なことも含めて教わることで、安全で効率的な方法で筋肉を鍛えられるようになります。

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