「ザ・ヴォイス」の番組概要や内容は?
世界各国で人気のオーディション番組「ザ・ヴォイス」は2010年にオランダでスタートしました。
オランダのテレビ制作会社であるエンデモルの共同設立者であるジョン・デ・モルとファンファルゼンが製作総指揮となっています。
日本で放送されたことはありませんが、ワイドショーなどで取り上げられることもあるので、知っている人も多いのではないでしょうか。
オランダでスタートした「ザ・ヴォイス・オブ・ホーランド」は「ザ・ヴォイス」という番組企画の元祖となる音楽オーディション番組です。
生放送で歌のパフォーマンスを行い、優勝者を決めるスタイルでオーディションが行われ放送されていました。
2011年にはアメリカで「ザ・ヴォイス」のシーズン1として初めてオーディションが行われました。
その後も各国で「ザ・ヴォイス」のオーディションは行われています。
「ザ・ヴォイス」のオーディション審査方法は?
「ザ・ヴォイス」な長く愛されるオーディション番組で、これまでにも多くのシーズンが放送されてきました。
オーディションが開催される国やシーズンによって審査方法の多少の変更はあります。
基本的には「ザ・ヴォイス」に出演する前に、ビデオ審査によるオーディションが行われます。
ビデオ審査を通過すればテレビでも放送されるオーディション審査に進むことができるという流れです。
審査は有名な音楽プロデューサーやアーティストなどの4人の審査員によって行われます。
「ザ・ヴォイス」の審査で特徴的なのは、オーディション参加者が自己紹介やPRなどを行う時間は設けられていません。
歌声にこだわる「ザ・ヴォイス」らしい審査方法で、審査員はオーディション参加者の情報を全く知ることができない状態で、参加者の姿を見ることができないように背を向けた状態の椅子に座り審査をします。
この状態で歌唱審査が始まり、パフォーマンスが終わるまでの間に審査員がコーチしたいと思ったタイミングでボタンを押します。
ボタンを押せば、椅子が回転して審査員はオーディション参加者と対面することができます。
オーディション参加者は、自分の持ち時間は基本的に自由に歌唱することができます。
アカペラでも楽器を使った弾き語りでも自由に歌うことができるので自分をアピールしやすい審査と言えるでしょう。
審査員からの指名が受けられなければ、そこでオーディション敗退となります。
敗退となった場合も、審査員と対面し話をすることはできます。
審査員から指名を受けることができれば、この審査は合格となり次のステージに進むことができます。
審査員は各シーズンで指名できる人数が決まっているので、慎重に審査をして指名する人を決めるので簡単には合格できない厳しい審査となります。
1人のオーディション参加者に対して複数名の審査員が指名をした場合、審査員からのPRを聞いて参加者側が審査員を選ぶことになります。
他のオーディション番組によくあるような、途中で審査員から強制的に歌唱を終了させるようなシステムはありません。
次のステップとしては1人の審査員が選んだ数人を1つのチームとしてアドバイスを受けます。
審査員が選んだチームから1人が勝ち残こり、決勝戦に進出できるというルールです。
それぞれの審査員が選んだ1名が決勝戦としてライブパフォーマンスを行いますが、審査員に選ばれなかった人を別の審査員が引き取ることができるのも「ザ・ヴォイス」のルールの特徴です。
最後に各審査員が選んだオーディション参加者4人がライブパフォーマンスを行い、勝ち残った人が「The Voice」の名を手に入れることができます。
最終審査は、視聴者からの投票も審査に影響を与えます。
視聴者は応援している参加者に投票すれば、その投票結果と審査員たちの話し合いによって優勝者が決められます。
最終的に優勝者はレコーディング契約をすることができます。
「ザ・ヴォイス」はなぜ面白い?
「ザ・ヴォイス」はオランダ、アメリカの他にもブラジル、イタリア、ドイツ、中国、フィリピン、ポルトガル、韓国など多くの国でオーディションが行われ放送されています。
これほどの人気番組となった理由は「歌声」のみで審査する方法であることは言うまでもありません。
他にも音楽業界で有名な審査員が審査を行うということも視聴者から注目されています。
例えば、アメリカ版ではR&BシンガーのUsher(アッシャー)やシンガーソングライターのクリスチャーナ・アギレラなど知名度の高い歌手も審査員を務めています。
他にも各国で人気のシンガーや音楽プロデューサーを審査員として起用することで話題となりました。
また、オーディションの審査中は参加者に背を向けた状態で椅子に座っている審査員が、設置されているボタンを押せば椅子が回転して参加者と対面することができるなど視聴者からも分かりやすいルールも人気の理由と言えるでしょう。
長く続くオーディション番組ですが、他の審査員からの指名を阻止できるブロックシステムなどシーズンごとに違ったルールを追加することもあり視聴者を飽きさせない工夫もされています。
オーディションと言えば、どうしても容姿や年齢など目で見た情報が合否に影響する場合がほとんどです。
しかし「ザ・ヴォイス」では審査員は参加者の歌声だけで審査する、正真正銘の実力勝負です。
オーディション番組を見ていると「歌手のオーディションなのに本当にうまい人が選ばれなかった」など審査の基準に疑問を持つことも少なくありません。
本当に実力のある人が勝ち進んでいく「ザ・ヴォイス」のフェアな審査は視聴者や応援している人の心を掴んでいるということですね。
「ザ・ヴォイス」を視聴する方法
「ザ・ヴォイス」のオーディションを開催して放送する国は10ヶ国以上とたくさんありますが2020年2月現在、日本で開催されたことも今後開催される予定もありません。
しかし、YouTubeには「ザ・ヴォイス」のチャンネルがあり、これまでのオーディションの様子を見ることができます。
世界中でよく知られているオーディション番組ということもあり、YouTubeチャンネルのチャンネル登録数は780万人を超えています。
また、YouTube以外のサイトにも、これまでに出演した評価の高い人や話題になっている人を紹介しているものもたくさんあります。
「ザ・ヴォイス」出演者のその後は?
「ザ・ヴォイス」に出演し、優勝した人の中には、その後プロの歌手として活躍している人がたくさんいます。
例えば「ザ・ヴォイス」の優勝者として有名なのがジョーダン・スミスです。
彼は、オーディションでSiaの「Chandelier」を歌い男性とは思えないような美しい高音で4人全員の審査員からボタンを押されて最終的にはシーズンの優勝者となり現在はプロの歌手として活躍しています。
また、世界中のティーンから絶大な人気を誇るメラニー・マルティネスも「ザ・ヴォイス」のオーディションに参加していました。
他にもオーディションに参加した人の中には、歌手デビューをして成功している人もたくさんいます。
どのシーズンも本当にレベルの高いオーディションで、「ザ・ヴォイス」の熱狂的なファンも多いことから、番組の出演がきっかけとなり有名になるほどの影響力があると言えるでしょう。