バンドを結成するなら、ゆくゆくはメジャーデビューも考えたいですよね。
もしメジャーになったら、真っ先に世に知れ渡るのは、メンバーの個人名よりもバンド名でしょう。
バンド名は、メンバーたちのセンスが問われます。
自分たちの音楽性を一言で表現する、バンド名。あなたならどんなネーミングにしますか?
ではバンド名のつけ方と共に、メジャーバンドの「バンド名の由来」も見ていきましょう。
バンド名のつけ方
バンド名は、「グループの音楽性を表したもの」といえます。
たとえば英語表記のバンド名は、一見しただけで「ロック系かな?」と連想させます。一方でひらがな表記のゆったりした名前は、「ポップスかな?」とイメージできるでしょう。
また、インパクトを狙ってあえて奇抜なネーミングにするのも一つの方法です。
たとえば「SEKAI NO OWARI」は、一見すると「縁起でもない!」と思えるようなバンド名。しかしその分、初見の人たちの心に強烈なインパクトを残すことでしょう。
ちなみに彼らがインディーズデビューをしたときは、「世界の終わり」とストレートな日本語表記でした。「SEKAI NO OWARI」に変更したのはメジャーデビューがきっかけでしたが、どちらも読み方は同じものの受け手に与えるインパクトは異なります。
「世界の終わり」だと絶望が全面に出たようなネガティブな印象。一方で「SEKAI NO OWARI」だと、なんだかスタイリッシュで意味深長なメッセージが受け取れますね。
このように、バンド名が決まりかけたら日本語表記やローマ字表記を試してみてください。あるいは「L’Arc~en~Ciel」のようにフランス語など諸外国の言葉を織り交ぜてもおしゃれでしょう。
人気バンドたちのバンド名(グループ名)の由来とは?
日本中を席巻する人気バンドたち。
そのバンド名は、フルネームで呼ばれることも、略称で呼ばれることもあるでしょう。
では、彼らはどのようにバンド名をつけているのでしょうか。
そこにも、バンド名のつけ方のヒントが隠れています。
Kis-My-Ft2
ジャニーズアイドルグループの「Kis-My-Ft2」。
「女性ファンを喜ばせるために『キス』とつけたのかな」と、最初は誰もが大胆なネーミングに戸惑うのではないでしょうか。
実はKis-My-Ft2は、メンバーの頭文字を組み合わせたもの。Kiは北山さん、sは千賀さん、Mは宮田さん、yは横尾さん、Fは藤ヶ谷さん、tは玉森さん、2は二階堂さんだそうです。
同じジャニーズグループに所属しているKAT-TUNも、メンバーの頭文字を組み合わせたことで有名です。
このように、バンド名そのものに意味を持たせるのではなく、メンバーをアピールするために頭文字を組み合わせるのも一つの方法といえるでしょう。
東京事変
東京事変は、女性ソロシンガー椎名林檎さんが率いるバンドです。
椎名さんを含めて5名のメンバーで成り立っていますが、「こんなにすごいメンバーが集まってくれるなんて、これはまさに事件だ」と感じたことから命名されたそうです。
耳障りがよく、四字熟語のようで覚えやすいですね。
また「事変」とネーミングすることで、「なにかこのバンドは奇抜なことをやってくれそう」と印象づけることにも成功しています。
チャットモンチー
かわいらしい響きの「チャットモンチー」。
女性3人組から成るチャットモンチーですが、チャットという響きが気になりますよね。「チャットで知り合ったのかな?」などバンド名は強いインパクトを与えています。
しかしチャットモンチーは、そのバント名自体に特に意味はないのだそうです。ヴォーカルの橋本さんが高校時代にバンドを組んでいたとき、メンバーが「どうしてもモンチーという言葉を入れたい」と熱望したので、モンチーに合う言葉を辞書で調べたら「チャット」だったとか。
彼女たちにとって重要だったのは、バンド名の響きと見た目だったようです。実際、一度見たら忘れられないほどのかわいらしいバンド名ですね。
ゴールデンボンバー
エアバンドとして知られるゴールデンボンバー。
最初はヴォーカルの鬼龍院さんとギターの喜屋武さんの2名で結成されたのですが、バンド名は某有名缶コーヒーが由来だそうです。
ふたりで部屋でくつろぎながら「どんなバンド名がいいかなぁ」とぼんやり考えていたときに、テーブルに置いてあった缶を見た喜屋武さんが「ゴールデンとかいいんじゃない?」と提案したとか。
当時「ダサかっこいい」ネーミングを追求していた鬼龍院さんにとって、クリーンヒット。「じゃあゴールデンに合う次の単語を探そう」と思い付いたのが「ボンバー」。
「ダサかっこよくて最高!」と、即決定したそうです。
シャ乱Q
かつて一世を風靡したシャ乱Q。つんくさんはその後プロデュース業にまわり大成功を収めるほど、音楽界を開拓した存在として知られています。
シャ乱Qは、もともと3つのバンドが合体して結成されました。
「シャッターズ」「乱」「Q(キューピー)」がひとつになった結果、「シャ乱Q」という斬新なバンド名が誕生したということです。
モーニング娘。
バンド名(グループ名)に明確な意味を持たせたのがこちら。
上記シャ乱Qのつんくさんが初めてプロデュースしたのが、モーニング娘。でした。
名前の由来は、「モーニングセットのようにいろいろついていてお得」という意味だそうです。
ちなみに句点の「。」までがグループ名ですが、これはお笑いコンビナインティナインの矢部さんがきっかけでつけられたもの。
モーニング娘。は、テレビ東京の「ASAYAN」からデビューしました。当時この番組では、画面上のテロップの末尾に「。」をつける慣習があったため、モーニング娘の名前にも「。」が付与されていました。
そこで相方の岡村さんが「あの『。』は必要ですか」と問題提起。これを受けた矢部さんが、スタッフに確認し、「あの『。』は必要です」と独断で結論を出したのです。
「つのだ☆ひろ」さんもそうですが、記号が名前の一部になっているとオリジナリティを感じますね。
オレンジレンジ
ラップが特徴的なオレンジレンジ。盛り上がるパーティー曲からしっとりとしたバラードまで幅広いジャンルをリリースしています。
しかしオレンジレンジを命名した人物は、メンバーではなくて、メンバーNAOTOさんのお母さん。
バンド結成時、GLAYなど色を取り入れたバンド名が多かったので、自分たちも色に関係するネーミングをつけたいと思っていたところ、習字の先生をしているNAOTOさんのお母さんが半紙に「オレンジレンジ」と書いて渡してくれたのだそうです。
SPEED
「歌って踊れるダンスグループ」として、かつて男女問わずに圧倒的な支持を得たSPEED。
疾走感あふれるダンスをそのままグループ名で表現したかと思いきや、実はSPEEDのネーミングは視聴者の投稿で決定したものでした。
彼女たちの初出演のテレビ番組は、「THE 夜もヒッパレ」。ここで視聴者からグループ名を募集したことが命名のきっかけとなりました。
上記オレンジレンジもそうですが、このようにグループとは直接関係がない第三者に命名権を託すのも、意外性があって良いかもしれませんね。
嵐
デビュー当時から第一線で活躍し続ける嵐。
彼らの人気は、まさに嵐のように日本中を駆け巡っています。
嵐の命名は、元SMAPの木村拓哉さん。
ジャニー喜多川氏に「グループ名を考えてほしい」と頼まれた木村さんが、「アルファベットにしたときにAで始まるから、頂点に立つという意味を込めて嵐にする」と命名したのだそうです。
嵐にとって木村さんは大先輩。尊敬する人物から直々に命名してもらえたことは、この上ない喜びだったでしょう。
もしあなたが心から尊敬する誰かが身近にいるなら、思いきって命名を任せてみては?
まとめ
バンド名は、グループそのものを表す大事なもの。
意味を重視して命名する方もいれば、特に意味はなく響きだけで決める方もいます。あるいは第三者に任せたり、メンバーの頭文字をつなげあわせたり・・・。
「こうでなければいけない」という決まりがないからこそ、おもしろい。
あなたもぜひ、世界にひとつだけのすてきなバンド名を考えてみてください。