映画の仕事とは?
1896年に日本で初めて映画が上映されてから、日本中、世界中で多くの映画作品が作られています。
テレビドラマとは違い、映画は観る人が好きな作品を選んでお金を払って楽しみます。
誰もが知っている大ヒット作品から、知る人ぞ知る名作まで、楽しみ方は人それぞれです。
映画を見るのが好きな「映画ファン」もたくさんいますが、映画に出演する役者や、制作するスタッフ、映画の魅力を広める仕事など、映画に関わる仕事に興味がある人も多いのではないでしょうか。
今回は、映画の制作や配給、宣伝の仕事について詳しく紹介していきます。
映画の仕事をするには?
映画の仕事をするには、ほとんどの場合、映画関係の会社で働くことになります。
映画関係の会社は、主に3つの種類があります。
映画関係の会社
・映画制作会社
・映画配給会社
・映画宣伝会社
映画制作会社
映画の制作に関わるカメラマン、映像編集者、音響・照明スタッフなどが働き、映画制作を行う会社です。
映画を作るために、スポンサーから資金を集め、脚本家や出演者を雇って、映画制作をします。
映画制作会社の仕事は、作品作りとの関わりが深いので、映像作品で自分の想いを伝えたい人に向いている会社です。
映画配給会社
映画制作会社などで作られた映画作品を、映画館で上映するまでの役割を果たしているのが、映画配給会社です。
映画を買い付け、上映する映画館を見つけて提供する会社なので、良い映画作品を世に広めたいという人に、向いている会社です。
映画宣伝会社
映画宣伝会社は、その名の通り、映画作品をたくさんの人に観てもらえるように、プロモーションを企画して運営する会社です。
例えば、出演者の舞台挨拶や、メディアでの宣伝、告知、商品とのコラボなどで、映画の宣伝をする会社です。
自分の営業力や企画力で、映画作品を大ヒットに導く可能性がある、やりがいのある会社です。
では、映画関係の会社で働く人には、どのようなジャンルの職業があるのかを、順番に紹介していきます。
映画制作の仕事
映画作品を作るためには、たくさんの役割の人が活躍しています。
映画の制作にかかわる仕事には、どのような職業があるのでしょうか。
映画制作に関わる仕事
・脚本家
・映画監督
・演出家
・カメラマン
・音響スタッフ
・照明スタッフ
・美術スタッフ
・メイクアップアーティスト
・映像編集者
【脚本家】
基本的には、1人の脚本家で、映画の全シーンの脚本を担当します。
あらすじやストーリーを原稿にしていきますが、映画の世界観を重視して、ストーリーの設定に合わせて、シーン別に丁寧に執筆する仕事です。
ストーリーを考える想像力も大切ですが、リアリティを出すために、リサーチをする、情報収集能力も求められます。
映画制作会社などに所属して働く人もいますが、フリーランスで活躍している人も多い職業です。
【映画監督】
映画監督は、映画制作の責任者として、現場で指揮をとる仕事です。
出演者の決定や、演技指導、カメラマンのカメラワークなど、技術スタッフへの指示も行います。
映画の撮影が終わっても、編集作業にも関わり、完成した作品のプロモーション活動まで行います。
撮影手法の知識はもちろん、現場のトップとしてコミュニケーション能力も必要です。
【演出家】
映画監督が考える作品の世界観や、役者の演技、カメラワークなどの全てにおいて、より良いものにするため、手を加えるのが演出家の仕事です。
全ての作品で、監督と演出家がいるわけではなく、どちらかだけで作られている作品も多いです。
映像をより魅力的に魅せる、演出に関するセンスが求められます。
【カメラマン】
映画業界のカメラマンは、映画監督の指示に従って使用するカメラを決めたり、イメージ通りのカメラワークを考えて撮影します。
映画カメラマンは、フィルムの管理などを任されるカメラアシスタントから始め、メインのカメラマンになるまでに、10年以上がかかるとも言われている厳しい世界です。
【音響・照明・美術】
音響、照明、美術を中心に、映画を作るために欠かせない技術の仕事も、重要な役割を果たしています。
映画ファンは、作品のストーリーはもちろん、こだわり抜いた照明、音響、美術にも注目しており、技術が優れた映画作品は、高く評価されます。
【メイクアップアーティスト】
映画業界で需要が多い、メイクアップアーティストは、特殊メイクの専門家として活躍しています。
もちろん、通常のメイクアップアーティストとしての技術も必要とされますが、特殊メイクができれば、映画業界で活躍する幅が広がります。
専門的な知識や技術が必要になりますが、日本だけでなくハリウッドでも活躍するチャンスがある職業です。
【映像編集者】
撮影した映画の映像素材を組み合わせてつなぎ、音楽などを加えて編集する仕事です。
映像編集ソフトを使うので、映像編集機材を取り扱い、使いこなせることが求められますが、作業には根気も必要なので、コツコツと作業を進められる根気強さも大切です。
映画配給の仕事
次に、映画を買い付けて、提供する映画配給の仕事を見ていきましょう。
映画配給会社の業務内容
・映画の買い付け
・映画の提供
・映画宣伝の依頼
映画配給会社で行われている業務内容も、詳しく見ていきましょう。
【映画の買い付け】
映画の買い付けとは、映画の権利を買うことを言います。
それぞれの映画作品には、映画館で上映する権利、テレビで放送する権利、DVD作品にする権利があり、映画配給会社はこの権利を買います。
つまり、利益を出すためには、観客がたくさん入るような、面白い作品をリサーチして、契約の交渉を行う必要があります。
【映画の提供】
映画館などの興行先に営業をして、映画を提供します。
映画館の規模によっても観客動員数は違い、上映する期間が長いほどたくさんの人に観てもらえるため、どの映画館で、どのくらいの期間上映するのかを交渉するのは、映画配給会社の重要な仕事の一つです。
【映画宣伝の依頼】
映画の観客動員数を増やすことと、作品をより多くの人に知ってもらうために、宣伝を行います。
宣伝は、映画配給会社が行う場合もあれば、大々的にプロモーションする場合など、映画宣伝会社に依頼する場合もあります。
映画配給会社では、興行収入のランキングで上位に入るような、大ヒット作が出れば、会社だけでなく、映画業界を盛り上げて、日本の経済にも影響を与える、やりがいのある仕事です。
映画宣伝の仕事
映画宣伝会社は、主に映画配給会社や映画制作会社から依頼を受けて、映画作品のプロモーションを行いますが、その仕事内容を詳しく見てみましょう。
映画宣伝会社の業務内容
・映画のプロモーション活動
・グッズ制作
映画の宣伝は、映画配給会社に宣伝を担当する部署がある会社も多いですが、舞台挨拶、メディアでの宣伝、グッズ制作、販売など、多くのプロモーション活動が必要になるので、映画宣伝会社に委託するケースも多いです。
舞台挨拶やメディア出演のスケジュール調整、グッズ・ノベルティを考えて作る仕事がメインですが、商品とのコラボレーションなど、最近の映画宣伝方法は多岐に渡るため、企画、営業、運営など全てを請け負う、映画宣伝会社の需要は高まっています。
映画業界は制作以外にも、やりがいのある仕事がたくさんありますね。