マイクとステージ

エッジボイスとは? 出し方や効果を知っておこう

2022.03.11 / 未分類

エッジボイスとは?

最近よく耳にする「エッジボイス」は、簡単に説明すると、声帯を閉じた状態で声を出すことです。
トップアーティストとして活躍している歌手の中でも、歌唱トレーニングにエッジボイスの練習をしている人は多く、トレーニングだけでなく、実際に歌う時にも、エッジボイスを使って表現することもあります。

また、エッジボイスは「ボーカルフライ」と呼ばれることもあります。

声帯を閉じて声を出すと聞いても、イメージしにくいかもしれませんが、例えば息を「はぁーー」と吐きながら少しずつ「あーー」と声を出すと、濁ったような「あ”ーー」という声になりますよね。

子供の時によくやった、宇宙人のマネでも「わ~れ~わ~れ~はぁ…」と声帯を閉じて声を震わせたことがあるのではないでしょうか。
なんとなく、全ての音に濁音が付いているようなイメージの、震えた声をイメージしてみましょう。

では、このエッジボイスが使えるようになれば、どのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

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エッジボイスが出せるメリットは?

エッジボイスが出せるようになると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

エッジボイスが使えるメリット

①高音を出せるようになる
エッジボイスを出す練習は、声帯を閉じる時に使う「閉鎖筋」を鍛えます。
閉鎖筋が鍛えられると、本来は声帯に負担がかかりやすい高音を出す時にも、楽に出すことができるようになります。

➁声帯をリラックスさせる
喉をリラックスさせた状態で声を出す「エッジボイス」は、練習しているうちに声帯に力を入れなくても出せるようになります。
プロの歌手でも、歌唱前に声帯をリラックスさせるために、エッジボイスでウォーミングアップする人もいます。

③声のかすれを防ぐ
歌う時に声がかすれてしまう人は、声帯を閉じるのが苦手で息もれしてしまっているケースが非常に多いです。
エッジボイスの練習は、声帯を閉じて声を出すので、上達すれば声帯を閉じる感覚を掴めて、息漏れや声のかすれ改善に繋がります。

④声帯のコントロールが上手くなる
歌が苦手な人は、声を出す時に声帯をきつく締めてしまって、声が出ないケースが多いです。
エッジボイスの練習で、程よく声帯を締める感覚を身に付けると、自然と声の出しづらさが解消されます。

⑤ミックスボイスの練習になる
プロの歌唱テクニックでよく使われる「ミックスボイス」は、地声と裏声の間の声で歌う方法ですが、エッジボイスの練習は、ミックスボイスの練習にもなります。
地声と裏声が使い分けられるようになると、声が安定して出せるようになります。

⑥歌の感情表現が豊かになる
「エッジボイス」は、とても魅力的な声で、聞く人の心を掴みます。
普段何気なく聞いている音楽でも、よく耳に残っている部分では、エッジボイスが使われている歌もたくさんあります。
歌い方のテクニックが増えれば、表現方法もどんどん豊かになっていくでしょう。

このようにエッジボイスが使えるようになると、その他の歌唱テクニックも上達したり、声帯のコントロールができるので、歌を歌う時に喉にかかる負担も軽減できます。

エッジボイスを出す方法

声帯を閉じながら「あ、あ、あ」と声を出すと、何となく声が濁ってエッジボイスのように聞こえますよね。
しかし「これで本当にできているの?」と不安になる人もいるでしょう。
そこで、エッジボイスの出し方のコツとポイントをまとめておきます。

エッジボイスを出すコツとポイント

呼吸を意識する

・腹式呼吸を使ってエッジボイスの練習をする
・全身の力を抜き、息を吐きながら声を出す
・ゆっくり息を吐きながら声を出す
・呼吸がしやすいように姿勢を正す

声帯を程よく閉じて声を出すためには、正しい姿勢でゆっくり呼吸するのがコツとなります。
腹式呼吸が難しい場合は、あお向けになった姿勢での練習から始めてみましょう。
息をゆっくり吐きながら、息を止めてみると、声帯が閉じる感覚が掴みやすくなるので、練習におすすめです。

低音で声を出す

・エッジボイスの練習は低い声から始める
・練習が進むにつれて少しずつ音域を広げる
・慣れてきたらエッジボイスから地声に変える

高音でエッジボイスを出すのは難しいので、最初は低音の声からスタートするのがポイントです。
また、低音では、声帯の閉じ具合や喉の震え方も自分で実感しやすいので、声を出すコントロールの練習にもなります。

エッジボイスの練習方法

では、具体的にエッジボイスを出す練習方法を紹介していきましょう。

【腹式呼吸の練習をする】

エッジボイスが上手く出せるようになるために、まずは基本となる腹式呼吸からしっかりと身に付けておきましょう。

腹式呼吸のやり方

①お腹に力を入れて、へこませながら息を吐き切る。
➁息を止めて、お腹の力を抜く。
③お腹に手を当てて、5秒間かけてゆっくり鼻から息を吸い、お腹が膨らんでいるのを確認する。
④そのまま3~5秒間息を止める。
⑤10秒間かけて、ゆっくり口から息を吐き続ける。
⑥吐き切ったら、お腹の力を抜き、再び鼻から息を吸う。

※最初から10秒吐くのが難しくても問題ありません。
もう少し短い秒数から始めて、少しずつ練習していきましょう。

【閉鎖筋を鍛える練習】

閉鎖筋を鍛えるトレーニングは、エッジボイスを出すことです。
「あ”ーー」と濁った声で、声帯のコントロールをする練習をしましょう。

閉鎖筋を鍛えるトレーニング

①「あ”ーー」とエッジボイスを出し、途中で息を止める。
➁①を繰り返して、声帯が開いたり閉じたりする感覚を掴む。

※一定の声量で発声するように意識しましょう。

【エッジボイスから地声に繋げる練習】

歌う時に、上手く地声とエッジボイスの切り替えができるように、練習をしておきましょう。

地声とエッジボイスを切り替える練習

①エッジボイスを出しながら、少しずつ声帯を開く。
➁少しずつ地声に変えていく。

※喉が適度に閉まった状態で発声できるように意識しましょう。

エッジボイスが魅力的な歌手【男性編】

エッジボイスを使って表現力豊かな歌唱をする、プロの歌手も参考にしておきたいですね。

平井堅

エッジボイスを使っている歌手として、よく名前が挙がる平井堅さん。
高音の裏声はもちろん、エッジボイスを使うことで、平井堅さん独特の切ない世界観が広がりますよね。

SHUNTO(BE:FIRST)

2021年にSKY-HIさんが主宰するオーディションで選ばれてデビューした「BE:FIRST」の中でも、歌声を高く評価されたSHUNTOさん。
ファンの間でも、SHUNTOさんのエッジボイスに魅了される人が続出しています。

宇多田ヒカル

特徴的な声が魅力の宇多田ヒカルさんは、わざとらしくないナチュラルなエッジボイスを入れることで、楽曲の切なさなど、エモーショナルな感情を表現するのがとても上手いと言われています。
息の使い方や、ビブラートなど、エッジボイス以外にも様々なテクニックを使って表現しています。

ROSE(BLACKPINK)

唯一無二の歌声と言われるBLACKPINKのROSEさんは、特徴的な声とエッジボイスの相性が非常によく、若い世代から憧れられる歌唱力の持ち主です。

練習してもなかなか上手くいかない場合は、エッジボイスが魅力的な歌手の歌を聞くと参考になります。

腹式呼吸の発声ってどんなもの? 方法や効果、練習法を解説


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