役者として身に付けておきたい演技力とは?
「演技力」とはその名の通り、演技をする力のことを言います。
ドラマや映画、舞台などであらゆる役を演じるためには、その役を演じる力が必要であることは言うまでもありません。
自分のビジュアルに自信がある人、演じることが好きな人など、役者を目指す理由は人それぞれです。
しかし、役者の仕事は多くの人から見てもらう仕事なので、見ている人から演技力を評価されなければ長く続けることは難しいでしょう。
しかし、演技を学びたくても、初心者であれば何から始めればいいのか分からないですよね。
演技の初心者が、多くの人の心に響く高い演技力を身に付けるために必要なポイントについて詳しく解説していきます。
演技の初心者が気を付けること
初心者から演技を始めるなら何からスタートすればいいのか、気を付けるべきポイントは何なのかをチェックしておきましょう。
方向性を考える
まず始めに、演技を練習する前に自分の方向性を考えることから始めます。
演技と言っても映画やドラマで役を演じる映像演技と、ミュージカル、舞台演劇など舞台の上で演じる演技によって演じ方は違ってきます。
例えば歌舞伎や能のように全身の細やかな動きやたたずまいが重要な芝居と、ドラマや映画などの物語が重要なパートとしてある中で役を演じる芝居では、基本的に違います。
経験を積んでいくことによって、様々な種類の演技ができるようになれば仕事の幅も広がりますが初心者として演技をスタートさせるときには、まず自分がやりたい演技を集中して学ぶようにしましょう。
経験を増やす
演技の初心者なら役作りやセリフ覚えなど、演技の基本と言われるような作業も上手くいかなくて当然です。
テレビや舞台など多方面で活躍する演技力のある役者は、その才能を高く評価されて世間から称賛されています。
しかし、多くの役者はその才能が初めから備わっていたわけではありません。
たくさん演技を研究して練習して、経験を積んでいく中でその才能を開花させています。
初心者の時には演技が上手くいかず、周りからの厳しい意見に自信を無くすこともあるでしょう。
演技は経験から学べることもたくさんあり、才能が開花されるタイミングも人それぞれです。
諦めずに「演技が上手くなりたい」という気持ちを強く持ち続けることが大切です。
初心者が演技を学ぶ方法は?
初心者で演技を学ぶ方法をいくつか紹介していきます。
演劇教室
初心者で演技の指導が受けられる場所といえば、演劇教室などに通う人も多いです。
地域のサークル活動などで行われているものや、演技の経験がある指導者が参加者に指導しながら教える演劇教室もあります。
最近では、ワークショップで演技の指導を受けられる機会も増えています。
人気の映画監督が主催するワークショップは、参加希望者も多く初心者には難しいと感じるかもしれませんが実際に映画監督から演技指導を受けられるのはとても良い経験になります。
興味があればどんどん挑戦してみるといいのではないでしょうか。
専門学校に通う
また、役者を目指す人のための専門学校に通い、手厚く演技を学べる環境に飛び込んでみるのもおすすめです。
専門学校であれば、卒業後に役者への道に進むためのサポート体制も充実しています。
将来的にテレビや映画での活躍を希望するなら、芸能プロダクションの養成所で演技を学ぶ方法もあります。
舞台役者を目指す場合であば、劇団や演劇サークルに入って演技を学ぶ方法も演技力を身に付けながら役者として舞台に立つ近道ともなるでしょう。
芸能事務所に所属する
未経験者でも応募できる芸能事務所もたくさんあるので、入所してから演技のレッスンを受ける方法もあります。
芸能事務所でのレッスンは、有名な講師の指導を受けられたり、レッスンを受けながら、オーディションを受けて活躍できるチャンスも多く、メリットがあります。
ハイレベルな演技レッスンが受けられる芸能事務所を紹介します。
テアトルアカデミー
テアトルアカデミーは、鈴木福さんや小林星蘭さんなど、子役から活躍するタレントが多く所属する事務所です。
赤ちゃんからシニアまで、年齢や個性に合わせたレッスンが受けられます。
演技レッスンでは、実践を想定した専門的な知識や技術を身に付けることを重視しています。
また、ダンス、ボーカル、声優など、様々なジャンルのレッスンも受けられるのも魅力です。
研音
所属オーディションのハードルが高いと言われていますが、所属後は演技をはじめとする様々なレッスンを受けてスキルアップを目指せる芸能事務所です。
劇団ひまわり
劇団ひまわりでは、年齢や各自のスキルに合わせたレッスンを受けることができます。また、スキルが上がればよりレベルの高いクラスに進級するシステムで、レベルアップを目指します。
発表会や公演で、レッスンの成果を発揮できる機会もあるので、向上心を持ってレッスンを続けることができます。
演技初心者がぶつかる壁とは
演技を始めたばかりの初心者が、上手くいかずに壁にぶつかってしまうポイントについても知っておきましょう。
動きが不自然になる
演技初心者の時には「セリフを覚えて感情を込めて言う」ということに集中しすぎて体を上手く動かせず動きが不自然になってしまう人が多いようです。
演技初心者は役を上手く演じようと、頭で考えすぎてしまう傾向にあります。
セリフを言う時に体をどう動かして、視線をどこに合わせようなどと「演技をすること」に意識をし過ぎて動きが不自然になってしまいます。
しかし、このように良い演技をするために表情やしぐさを考えることが悪いということではありません。
セリフを言うタイミング、体の動き、視線の動かし方などを考えて何度も練習して自分のものにするということが大切です。
不自然になってしまうセリフと身振りが、自然に演じられるようになるまで練習を重ねることが演技初心者が上達するポイントとなります。
役作りができない
また、初心者の場合ドラマや映画での役を演じる時に「役になり切れない」という壁にぶつかることもあるでしょう。
例えば映画の場合、物語の設定である時代や職業、年齢に合わせてその世界で生きている役になり切る必要がります。
現実ではない家族や恋人とも、本当に設定された関係であるように見せるためには自分自身がその役になり切らなければ良い演技はできないでしょう。
初心者であれば、観客が見ている環境であったりカメラや多くのスタッフに囲まれた状況で役になり切ることが難しく感じるかもしれません。
周りの環境に左右されないように、どんな場所でも役になり切れるような集中力を身に付けておくことも大切です。
演技力が高いと言われる人の特徴は?
演技力が高いと言われる役者はたくさんいますが、その基準は何でしょうか。
感情表現が豊か
演技の上手い、下手は見る人の好みもあるかもしれませんが、多くの人から高く評価される役者は感情表現がとても上手いという特徴があります。
役になり切って怒る、悲しむ、照れる、喜ぶなどの感情表現を不自然にならないように上手く演じることができます。
滑舌が良い
滑舌の良さや声の良さなども演技力の高さに関わっていることを考えると、発声練習などの基礎的なレッスンも高い演技力を身に付けるためのレッスンでとても重要なポイントだということですね。
ストイック
観察する力や身体能力など演技力が高いと言われる人にはいくつか共通する特徴がありますが、その特徴を身に付けるためには必ずと言ってもいい程努力が必要です。
日頃から人のしぐさや表情を観察したり、日常のささいな出来事の中でも演技に使える表情や動きを研究するなど常に演技に対して高みを目指す姿勢を持っている人こそ高い演技力を持つ人に繋がるのでしょう。
演技力が必要な職業とは
演技と言えば役者を目指す人だけに必要な力ではありません。
例えば、歌手やアイドル、ダンサーなども感情を表現する必要がある仕事であり、演技力が必要な場面もたくさんあります。
声優やナレーターなど声の仕事の場合も、顔は見えなくても声で演技をする必要があります。
つまり、演技ができれば他の分野で活躍できる可能性も広がり、気づかなかった才能が開花することもあるかもしれません。
初心者として演技を学び始める時には、最初から上手くいくと思わずに努力して学んでいく必要があると考えてスタートしましょう。
多くの人の心を打つ演技ができるようになるには、たくさんの練習や経験が大切です。
専門学校や養成所に通うことが難しい人でも、自宅で出来る発声練習や演技の練習もたくさんあります。
役を自然に演じることができる高い演技力を身に付けるために、自分にはどのような方法が合っているのか常にアンテナを張っておくことも大切です。