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合否に体型は関係する?オーディションの合否を分けるポイントとは

映画やドラマ、CMに登場する俳優や女優、または子役たちはオーディションによって選ばれることが一般的です。このとき選考条件に「体型」は含まれるのでしょうか。

映像表現では、見た目のインパクトが重要なため、体型自体がメッセージを伝える手段となることはあり得ます。ただし、演者にはさまざまなものが要求されるため、体型の優先順位は必ずしも高いというわけではありません。

この記事では、オーディションの合否に関係するポイントについて解説していきます。

体型は必ずしも重視されるというわけではない

映画やドラマ、CMなどの映像表現での体型は、人物が持つキャラクターのひとつです。

まずストーリーやコンセプトがあり、それに応じたキャスティングが行われます。登場人物それぞれのキャラクターの個性を表現する際は、言葉によらないメッセージを伝える手段として体型が考慮されることがあります。キャラクターの見た目が重要な意味を持つ場合には、体型が選考基準になることもあります。

つまり、体型が重視されるオーディションと重視されないオーディションがあるということです。どちらのタイプかを判断する目安としては、受けるオーディションがどのような目的で開催されているのかを考えるとよいでしょう。

俳優や女優は役柄によって求められる体型が異なるのが一般的です。

アクション映画の主役であれば身体表現が重視されるため、画面で見栄えがするように身長が高く手足が長い体型が要求される可能性があります。しかし、これはストーリーや与えられるキャラクターによって異なります。たとえば、小柄なヒロインが悪の大男を倒すというストーリーであれば、ヒロインには身長の高さは求められません。大男との対比を強調するためには、かえって小柄な体型が重要な選考基準になることもあるからです。

一方で、ファッションモデルのオーディションでは、体型が重視されると考えられます。

ただし、この場合でも常に身長の高さやスリムな体型が求められているわけではありません。ジャンルによって求められる体型が違うのです。場合によっては、あまり細すぎる体型より、ふくよかなイメージが重視されることもあります。

なお、体型に関して気をつけるべきポイントとして、体型維持という問題があります。体型を重視しないオーディションであっても、オーディション後の体型が激変してしまうとイメージが変わってしまいます。きっちりした自己管理によって、体型維持に気を配る必要があるのはいうまでもありません。

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俳優・女優オーディションで重視される点は?

俳優や女優のオーディションには、3つのポイントがあります。

1つ目は、見た目だけが重視されるわけではないという点です。

確かに、ドラマや映画などの映像表現では、ビジュアルイメージは重要です。見た目が持つ第一印象のインパクトは必要ですが、それだけではありません。ドラマや映画にはセリフがあり、他の共演者との間で交わされる表現力豊かな会話やジェスチャーのやり取りが観客の心をつかむのです。

そして、通常は多くの共演者がいて、さまざまな役柄があります。場合によっては、主役級の俳優や女優たちとの対比を強調するために、あえて見た目がよくない役柄を演じることもあるでしょう。その役柄には、いわゆる美男美女とは対極の見た目が必要になるため、オーディションでの選考基準が全く異なるものになります。

2つ目は、自信を持って面接に臨んでいるかどうかという点です。

俳優や女優は「表現する仕事」です。台本にあるセリフをしゃべるだけではなく、その奥にあるメッセージを表現するために身体を使います。その能力は、自己アピール力と比例すると考えられています。他人に自分をしっかりアピールできている人は、映像表現でも同じように強いメッセージ発信力があると見なされるわけです。基本的な性格としても、暗いよりは明るいほうが好まれます。

商品広告のCM出演者のオーディションなどでは、明るさや清潔感が特に重視されます。明るく快活な人から伝えられるほうが商品のイメージがよくなり、メッセージの訴求力が大きくなるからです。

3つ目は、熱意やひたむきさがあるかどうかです。

作品性の高いドラマや映画のオーディションで特に重視されます。たとえば、文学作品を原作にしたストーリーでは、監督や演出家と出演者の間で原作の内容や伝えたいことを共有したうえで制作が進められます。すべての関係者が前もって準備をして臨んでいるかどうかによって、でき上がる映像作品の質に大きく影響を与えるからです。

とりわけ、出演する俳優や女優には、作品だけではなく自分の役に対する深い理解が要求されます。さらに主役級になると、より大きな熱意とひたむきな努力が不可欠なのです。

子役オーディションの意外な合否ポイント

子役のオーディションの場合であっても、求められるものは大人と共通しています。

愛らしい雰囲気など「子どもらしさ」も重要ですが、それだけが選考基準になるわけではありません。子どもとはいえ、プロの世界に身を置くわけですから、それなりの社会性が身についていることが求められます。ドラマやCMなどの制作には多くのスタッフが関わっています。共同作業を円滑に進めるためには、子役にもコミュニケーション能力が必要なのです。たとえば、挨拶の励行や遅刻をしないことなど、最低限のマナーは身につけておく必要があります。

また、子役のオーディションでは、カメラを向けられたときに瞬時に魅力的な表情がつくれるかどうかがチェックされます。

「カメラ写りがよい」という表現がありますが、見る人の心に響く表情がうまくつくれるかどうかは重要な表現力と見なされるからです。美しい表情や整った表情だけが要求されるわけではなく、個性的な表情も含みます。とにかく、インパクトがあることが大事です。一般的に、表情には心の状態が反映されます。子ども自身がやる気を持って臨んでいれば、自然と魅力的な顔になるでしょう。

一方で、オーディションに対して子どもよりも親のほうが積極的なケースは注意が必要です。

子ども自身の積極性が発揮されないことがあり、そうなると審査員への印象が薄くなってしまいます。もちろん、子役のオーディションを勝ち抜くには、親子の連携とそれぞれの努力が不可欠なことは間違いありません。仕事が始まれば、実務的な手続きや折衝は親がすることになるため、親にはしっかりしたマネジメント力が求められます。ただし、親が口を出しすぎるのはマイナスになることがある点に注意しましょう。

モデルも体型以外が合否に影響する

ファッション業界などで活躍するモデルオーディションの合否を左右するポイントについて検討してみましょう。

モデルの選考基準といっても、顔や体型だけで決まるわけではありません。モデルオーディションに応募する人たちは、人並み以上に体型がよいのが普通です。その体型を維持する能力と同様に、より内面的なキャラクターも重視される場合もあるのです。

特に、個性的なファッションを扱う媒体やショーなどのモデルであれば、その個性に負けない強いキャラクターを持つ人材を抜擢する傾向が見られます。

さらに、子役の選考基準と同じですが、体型がよく個性的なキャラクターを持っていたとしても、社会人としてのマナーは必須です。多くのスタッフとの間でうまくコミュニケーションがとれないようでは、制作に支障をきたします。そのような要素が見られるとマイナス評価となり、オーディションに受かることは難しくなるのです。

ジャンルを問わず合否を左右する点

多くのオーディションで共通の合否のポイントについて確認してみましょう。

まず、合格する人は大まかに4つの特徴を持っています。

1つ目は、声が大きくて元気がよいことです。声の大きさは元気のよさに比例すると見なされます。また、見る人の心を動かすには、話す内容以前の問題として大きな声で聞き取りやすいことが前提条件です。

2つ目は、何事にもポジティブな態度で臨めることです。物事には常にポジティブな面とネガティブな面があり、よい方向に進めるにはポジティブな面に注目して、それを態度で示す必要があります。

3つ目は、仕事に対して真剣に取り組めることです。真剣さは、人を説得するもっとも効果的な態度といえるでしょう。

4つ目は、チャレンジ精神があることです。過去に自分が経験していないことについても、果敢に挑戦することで新しい表現の可能性が生まれます。

このようなオーディション合格者の特徴とは逆に、つぎのような態度では不合格になる可能性が大きくなります。

1つ目は、声が小さくて聞き取りにくいことです。声の小ささは自信のなさと見なされる場合があります。

2つ目は、時間にルーズなことです。

3つ目は、礼儀をわきまえていないことです。この2つは、オーディションに限らず、多くの人とのコラボレーションの際に常識といえるものです。

4つ目は、服装がTPOに合っていないことです。これも、礼儀の問題に近いのですが、自分が今どのような場にいて、そのとき周りの雰囲気を壊さない身なりはどういうものか、常に意識する必要があります。自己表現の場と社会的な約束が優先される場は違うのです。

合否を分けるポイントを意識しよう

オーディションによっては体型が重視されることがあります。

しかし、それはストーリーや演出により異なります。一般的には、合否を分けるポイントは、体型よりもその他の要素がより高く評価されると考えてよいでしょう。オーディションに合格するためには、合否を左右するポイントを意識したうえで役柄やポジションに何が求められているかを正しく理解することが大事なのです。

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