「演じることが楽しい!!」
ここから興味を持ち始めた舞台俳優への道。
舞台俳優を仕事として続けていくには、演じたい気持ちだけではなく、「愛される舞台俳優になるためにはどうすればよいか」ここもポイントになるのではないでしょうか。
ここでは、
・舞台俳優とは
・舞台俳優になる方法
・求められるスキル
・舞台出身の俳優さん
Outline
1.舞台俳優とは
舞台俳優は、舞台公演やミュージカルなどの舞台作品に出演するのが仕事です。
監督や演出家の指示に従って、自分の身体や声を使ってセリフや感情を表現し、作品の雰囲気をつくっていきます。
映像とは違い、同じストーリーを何度も繰り返し演じることがあるのも舞台作品の特徴です。
公演を行うたびに新たな発見が見つかるので、より観客に響く演技を行うために、セリフや表現の仕方を日々改善できるのも舞台作品の見どころでもあります。
2.舞台俳優について詳しく知ろう
2-1.舞台俳優になる方法
舞台俳優になる方法は3つあります。
・劇団に所属する
・芸能事務所に所属する
・養成所に入る
順にご説明します。
①劇団に所属する
劇団に所属することで、実際に舞台を経験しながら演技力を伸ばしていくことができます。
大きい劇団に入る際には、オーディションやテストを実施されることが多いですが、まずは研究生として始められるところもあるようです。
まずは自分がどんな舞台俳優になりたいのか。
その観点から劇団を選んでみることをオススメします。
②芸能事務所に所属する
舞台俳優として芸能事務所に所属するのもひとつの方法です。
ただ、芸能事務所にはそれぞれ強み(CMに強い事務所や映画に強い事務所など)があり、その中で舞台以外の仕事が来ることも考えられます。
舞台俳優を目指すのであれば、芸能事務所ではなく劇団に所属することをオススメします。
芸能事務所に関しては、
「芸能プロダクション一覧|影響力のあって安心できる大手事務所20選」
もチェックしてみてくださいね。
③養成所に入る
養成所とは、一から演技について学ぶことができる演技の学校です。
セリフの発声法や動き方など、舞台俳優に必要なカリキュラム習得できます。
養成所のメリットやおすすめ養成所などは、
「信頼できる俳優養成所3選|養成所にいくメリットとデメリット」
を参考にして下さい。
2-2.舞台俳優に求められるスキル
舞台俳優に求められるスキルは、
・演技力
・表現力
・インパクト
・コミュニケーション能力
・チームワーク
…の5つの能力が求められます。
①演技力
まずは、演技力。
舞台のみならず俳優には求められるものです。
②表現力
セリフや心に抱いた思いを、身体や言葉で表現できること。
③インパクト
相手に感動や刺激を与えられるインパクトさも必要になってきます。
④コミュニケーション能力
舞台で演じるにあたり監督や演出家と相談し、役柄をどう演じていくか話す機会もあります。
そのため、コミュニケーション能力も求められる仕事といえるでしょう。
⑤チームワーク
舞台は一人ではできません。
共演者だけでなく裏方のスタッフがいなければ公演をすることはできません。
常にチームワークを大事にする俳優を目指しましょう。
POINT
知名度が出てくるまでには、下積み時代に日々稽古に打ち込み演技力をつける必要がありますし、お金が稼げない時期もあると中途半端な気持ちでは、続けることが難しいでしょう。
オーディションでもそう簡単には受かることもありません。
諦めない姿勢や、地道に稽古を続けていつか自分も大きな舞台で演技をしよう!
という気持ちが強い方ほど、成功への道へ繋がっています。
2-3.舞台俳優の収入
舞台に立つ役者や劇団員の収入は、
・1ステージにつき○○円の設定
・チケットバック制
このような2種類に分かれます。
売れっ子舞台俳優は1ステージごとに給料をもらえますが、まだ駆け出しの舞台俳優は、チケットを知り合いに売ってそれを収入とするチケットバック制となっています。
金額の詳細については、役者の知名度や舞台の規模や内容、観客動員数によっても変動します。
一流の役者となれば、1ステージで10~50万ギャラがもらえることもあるようです。
知名度や実績が上がれば、出演料もアップしますが、そこに行くまでは劇団の仕事だけでは生活できない方がほとんどです。
稽古がない時間にアルバイトなど入れ、生活費を稼ぐ方もいます。
3.舞台俳優になるまでの道のり
劇団にこだわりを持たなければ、劇団員の紹介や希望するだけで入団できることもありますが、大きい劇団や知名度の高い劇団に入る場合は、劇団のオーディションに合格しなければいけません。
役を獲得し舞台に出るには、ただ稽古を積むだけではなれません。
役をめぐっても劇団内のオーディションに合格する必要があります。
配役されたとしてもできが悪いと途中でキャストを交代されることもあります。
舞台に立つまでは日々精進し、自分を高めていく気持ちが大切となります。
劇団のオーディションや舞台俳優として知っておくべき知識に関しては、
「舞台オーディション情報|演技で観客を虜にするたった1つの方法」
の記事を参考にして下さい。
4.舞台出身の俳優・女優
劇団員からスタートして、有名俳優へ駆け上がった人々はどんな「舞台俳優人生」を歩んできたのでしょうか?
ここでは、舞台出身で現在活躍中の俳優・女優を4名ご紹介します。
4-1.寺脇康文
1962年大阪生まれ。
1984年に三宅裕司主宰の劇団「スーパー・エキセントリック・シアター」に入団。
その後、1994年に岸谷五郎と演劇ユニット「地球ゴージャス」を結成する。
現在、「相棒」や「ザ・マジックアワー」など数多くのTVドラマや映画に出演。
俳優の仕事で生きていきたい。
演じることが何よりも好き。
この気持ちがどんな厳しい状況でも、前を向いて歩む原動力になっていたようですね。
4-2.堺雅人
1973年兵庫県出身。
1992年早稲田大学の演劇集団「東京オレンジ」を旗揚げ。
数々の劇団公演を経て、田辺エージェンシーに所属する。
現在、「半沢直樹」や「リーガル・ハイ」、「真田丸」など人気作品の主役を務める人気俳優。
コメディからシリアスまで、幅広い演技力でどんな役柄もこなせてしまう堺雅人にこれからも注目です。
4-3.八嶋智人
1970年奈良県出身。
1990年早稲田大学の演劇サークル「劇団カムカムミキニーナ」を旗揚げする。
その後、芸能事務所SISカンパニーに所属し、TVドラマやバラエティに出演しながらも舞台公演もこなしている。
「古畑任三郎」や「トリビアの泉」など、数々の人気番組に出演する名優。
4-4.吉田羊
福岡県出身。
1997年の小劇場デビューから10年以上舞台のみに出演し、人気女優となる。
2007年に「映像をやりませんか」とスカウトされ、その年に芸能事務所に所属。
その後、大河ドラマ「江」や「真田丸」、「20世紀少年」や「HERO」など芸能界には欠かせない女優となる。
4-5.阿部サダヲ
1970年千葉県生まれ。
1992年に舞台「冬の皮」でデビューし、その後半年もたたない間に、俳優・温水洋一さんの代役としてテレビドラマデビューを果たします。
現在も松尾スズキさんが主宰する劇団及び芸能事務所である「大人計画」に所属し、ドラマ「マルモのおきて」や映画「舞妓Haaaan!!!」など、話題作に多数出演しています。
4-6.寺島しのぶ
1972年生まれ。
父は歌舞伎役者の七代目尾上菊五郎さん、母は女優の富司純子さんという芸能一家に生まれ、自身も大学在学中から文学座に入団し、舞台で活躍していました。
映画「赤目四十八瀧心中未遂」や「キャタピラー」など、映画にも多数出演し、映画賞の受賞も多い女優として活躍しています。
4-7.ムロツヨシ
1976年、神奈川県生まれ。
大学を中退して俳優育成所に入り、アルバイトをしながら、小さな劇団の舞台に立っていたムロツヨシさん。
その後、2005年に公開された映画「サマータイムマシン・ブルース」への出演をきっかけに、テレビや映画への出演もするようになります。
2008年からはムロツヨシさんが脚本・演出・出演をする舞台「muro式」も定期的に開催しています。
4-8.平岩紙
1979年、大阪府生まれ。
舞台芸術学院で演劇を学び、2000年に阿部サダヲさんらが所属する「大人計画」のオーディションに合格。
「仮面ライダーアギト」や「木更津キャッツアイ」など、ドラマでの演技でも注目され、テレビや映画でも活躍するようになりました。
4-9.堤真一
1964年、兵庫県生まれ。
高校卒業後に、千葉真一さん主催の「ジャパンアクションクラブ」に1期生として入団し、初舞台はミュージカル「ゆかいな海賊大冒険」でした。
1996年にドラマ「ピュア」で、主人公の相手役という大役を演じ、注目されるようになりました。
4-10.古田新太
1965年、兵庫県生まれ。
高校時代に演劇部に所属し、大阪芸術大学に進学した古田新太さん。
学費を払っていなかったため除籍になったものの、大学時代の先輩である渡辺いっけいさんに誘われて「劇団☆新幹線」の公演に出演します。
そのまま所属俳優として活動し、その後テレビや映画でもキャラの濃い役を演じ、人気俳優として活躍するようになりました。
5.まとめ
舞台俳優になるには、
・劇団に入り、稽古を重ね経験を積む
・芸能事務所に入る
・養成所に通う
…など、いろいろな道があります。
まずは自分自身がどんな舞台俳優になりたいか。
どんな演技をしていきたいか。
これらの目的によっても選択も変わってくるでしょう。
具体的に決まってない方は、いろんな演劇を見に行ってみましょう!
そこになにか発見があるかもしれません。