お金とグラフ

芸能人の給料の仕組み 収入の道は多種多様(テレビ番組、CMから地方の営業まで)

2021.12.03 / 芸能人

芸能人の給料

「芸能人は給料が高い」というイメージが強い反面、若手芸能人からは「下積みは苦労が多い」というエピソードも聞こえてきます。
芸能人の給料の仕組みは一体どうなっているのか、気になる給料事情を詳しく解説していきます。
はじめに、芸能人の給料の支払い方法から見ていきましょう。

多くの芸能人は、芸能事務所に所属しているため、給料は事務所から支払われます。
給料の支払い形態は、事務所との契約で決まります。

芸能人給料の支払い形態

・歩合制
・月給制
・給料制+歩合制

歩合制であれば、仕事をすればするほど収入が増えるので、やりがいがありますが、厳しい芸能界では、仕事がもらえない時には収入が少なくなってしまいます。
そのため、新人タレントなど、仕事量が不安定な芸能人は、月給制と言う形で固定給料の契約をしている人が多いでしょう。
また、一定の月給にプラスして働いた分の給料が上乗せされる「給料制+歩合制」という方法で支払われることもあります。

支払い形態は、事務所によって決められている場合と、自分で支払い形態を選択できる場合があります。


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芸能人の給料の仕組み

芸能事務所に所属している芸能人は、事務所から給料が支払われますが、その給料はどのような仕組みで、事務所に入ってくるのでしょうか。
芸能人に支払われるギャラの仕組みについて見ていきましょう。

芸能人の給料の仕組み

スポンサー企業(広告主)

テレビ局・広告代理店

制作会社

芸能事務所

芸能人

芸能人が出演するテレビ番組、CM、映画には必ず広告主となるスポンサー企業が付いています。
スポンサー企業と契約をしているテレビ局や広告代理店は、制作会社に番組やCMの制作を依頼します。
そこで制作会社は、イメージに合った芸能人を探すために、芸能事務所に出演を依頼することになります。
つまり、芸能人の給料の大元は、スポンサー企業から支払われていることになります。

制作会社から依頼する他にも、テレビ局や広告代理店から芸能事務所に依頼されることもあります。
芸能事務所が受け取ったギャラは、事務所と芸能人で分配することになりますが、その割合は事務所によって様々です。

大手芸能事務所のギャラ分配

・ホリプロ          (事務所 5 芸能人 5)
・研音            (事務所 6 芸能人 4)
・ワタナベエンターテイメント (事務所 5 芸能人 5)
・人力舎           (事務所 4 芸能人 6)
・吉本興業          (事務所 9 芸能人 1)

このようにギャラの配分だけを見ていると、芸能人の取り分が高い事務所の方が良いと感じるかもしれませんが、取り分が多い事務所では、システムが整っていたり、新人育成に力を入れているなどの理由があるので、割合だけで事務所を評価するのはおすすめできません。
また、ワタナベエンターテイメントでは、タレントの場合5:5ですが、お笑い芸人は7:3という風に同じ事務所でも個々に設定されていることもあります。
さらに、キャリアを積めばギャラの分配が変わる事務所もあります。

芸能人のギャラはどうやって決まる?

芸能人のギャラは、その人のキャリアや、これまでの実績で決められます。
テレビ局、広告代理店、制作会社が芸能事務所と交渉して金額が決めていきます。

ギャラの基準とは?

・過去の出演実績
・好感度
・潜在視聴率

芸能人のギャラを決める時に基準となるのは、これまでの出演実績が大きく関係します。
知名度の高い人の方が、宣伝効果が高いと判断されるので、これまでにたくさんの番組やCMに出演している実績がある方が、ギャラの設定は高くなるでしょう。

また、スポンサーにとって芸能人は、商品の広告塔という重要な役割となるので、好感度が高い人ほど需要があるので、ギャラも高く設定されます。

また、テレビ番組の場合、人気・話題性のある芸能人は視聴率が取れる見込みがあるので、ギャラにも反映されます。

芸能人の給料の相場は?

同じ番組に出演していても、その人のキャリアや人気で支払われるギャラの金額は全く違います。
では、芸能人のギャラの相場はどれくらいなのでしょうか。

ドラマのギャラ

・実績のある主役の俳優・女優であれば、ドラマ1話あたり200万円前後なので、10話のドラマであれば2,000万円前後になります。
脇役の場合もキャリアによって差がありますが、1話あたり数万円~数十万円が相場です。

バラエティ番組

・バラエティ番組はMCで、1本あたり50万円前後と言われていますが、タモリさんや明石家さんまさんなど大御所タレントは200万円前後のギャラが支払われることもあります。
ゲストやレギュラータレントは、数万円~数十万円が相場です。

CM

・CMは人によってギャラの価格に差が大きく出ますが、人気俳優や女優、トップアスリートなど、話題性と人気を兼ね備えた人であれば、5,000万円以上のギャラが支払われることもあります。

イベント・営業

企業の新商品のイベントや、地方で行われるイベントへの営業などでは、1回の出演で数十万円が相場と言われています。
しかし、大物芸能人であれば、地方の営業で30分間の出演時間でも、数百万円支払われることもあります。
とにかく人によって金額の差が大きいので、全ての芸能人がたくさん給料をもらっているわけではありません。

もう一つ、芸能人には「印税」による収入もあります。
CDやDVD、写真集などの印税は売り上げの5~10%が、芸能人の取り分の相場と言われていますが、アーティストの場合は、歌唱だけでなく作詞や作曲をしていれば、その分の印税も支払われます。
しかし、事務所との契約によっては、芸能人に印税が支払われない契約もあります。
例えば、新人グラビアアイドルなど、DVDを発売する時に、最初にギャラとして数十万円支払われて、印税等の権利は事務所が得る契約になっている場合も少なくありません。

SNSでの収入はどうなる?

最近は、ブログ、Instagram、YouTubeなど、ネットを使って活躍する芸能人も増えてきました。
知名度のある芸能人は、ネットでの広告収入でも、かなりの金額だと考えられますが、事務所に所属している場合は、どのような契約になるのでしょうか。

ネットの広告収入については、各事務所によって考え方が違うようですが、吉本興業に所属する東野幸治さんは、YouTubeチャンネルの広告収入に関しては、自分と事務所で8:2という契約になっているそうです。
芸能人がYouTubeに参入するようになってから、まだ日も浅いので、今後は事務所側も、そのあたりの内容も含めた契約を考えなければいけなくなってきました。

芸能人の給料エピソード

他の職業に比べて、給料が支払われる仕組みも複雑な芸能界では、給料に関するエピソードもたくさんあります。
その中でも、印象的なエピソードを紹介します。

美馬玲子

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タレントの美馬玲子さんは、過去に超有名企業の株主総会で司会をした時に、500万円のギャラをもらったそうです。
しかも、その仕事の拘束時間は、たった2時間だったそうで、緊張感がある仕事ではあるものの、こんなに高額の仕事があるのも芸能界ならではと言えそうですね。

高橋ジョージ

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THE虎舞竜の高橋ジョージさんは、自身の楽曲「ロード」が大ヒットした時に、最も稼いだ時には、1年間で16億円の収入があったと、バラエティ番組で暴露していました、
巨額のお金を手にした髙橋ジョージさんは、1晩で6,000万円を使ったこともあったそうです。

土田晃之

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芸人の土田晃之さんは、新人の頃から給料制でしたが、人気が出て仕事が増えても、なかなか歩合制に変更してもらえなかったそうです。
しかし、同じように活躍していく他の事務所の芸人が高級車に乗るなど、生活がどんどん変わっていく中で、納得できなかった土田晃之さんは、何度も社長に交渉して、直談判で歩合制に変えてもらったそうです。

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